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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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「あんめいどおぶおーるわーくす 2」


世界でも有数の大富豪、五臓六腑家。
都内某所にあるお屋敷はどっかの野球場が何十個と入るくらいに広い
「んっ・・・んにゃ?」
俺、そんな大富豪の家の一人息子、五臓六腑大二郎が目を覚ましたのはあたり一面を綺麗な花で彩られた庭園の白いベンチの上だった
「あれ?俺なんでこんなところで寝てるんだ?」
朦朧とした意識の中、目を擦りながら辺りを見渡すがそこは全く見覚えのない場所だった
「こんなところで寝ちゃうのはともかくここがどこかなんてまぁそんなことはよくあるから気にしないけどね」
欠伸を大きくすると独り言とともに俺はのっそりと起き上がる
寝る前の記憶が曖昧だが自分が着ている学生服を見るとどうやら着たままここでお昼寝をしていたみたいだ、五臓六腑家の屋敷は無駄に広くて自分でも場所がいまいち把握できないがそんなことどうでもよかった
「おーい、誰かメイドさんいないのー?」
無駄に広い庭園に俺の声が響き渡る。どこにあるか知らないけど広すぎて建物みたいなものさえ見当たらないけどどうせ近くにいるんだろう、幼馴染であり今は借金で俺のメイド長をやっている西条院加絵奈が最近五臓六腑家の金を使ってやたら無駄にメイドを雇っていたからおそらく“五臓六腑家御主人様のお休みを遠くから見守る専属メイド”みたいなのがいるんでしょ?と思ったんだけど
「あ、あれー?誰もいない?」
予想と反して俺の声は閑散とした庭園に無駄に響くだけ
「え、ちょっとー誰かいないのー?御主人様がいますよーここに貴重な御主人様いますよー」
「───遅れて申し訳ございません御主人様!」
「なぁんだぁ、いるんじゃん」
ちょうどそう俺の背後でメイドさんの声がして軽口叩きながら振り返ったとき
思わず俺は絶句した、そう目の前にいたのがなんていうかその
「申し訳ございません御主人様、“五臓六腑家五臓六腑大二郎様専属メイド長 西条院加絵奈”ただいま参りました!」
腰まで伸びる長い黒髪を揺らし長い距離を走ってきたのであろう大きく息を切らしながらやってきたのは紛れもなく俺の幼馴染でありメイド長である西条院加絵奈その人であった
でも、なんか、その、おかしい?
見た感じは高校生一年生とは思えないほどの、えー正確に言えばDカップの無駄に大きい双乳をはじめとした抜群のプロモーションに清廉された顔つきで実に見慣れた西条院加絵奈なんだけど
「今、もしかして“御主人様”って言った?」
「は、はい!御主人様?私何か御主人様の気に障ることしましたでしょうか?」
俺の言葉に挙動不審に慌てふためく加絵奈の姿を見るとますます違和感は強くなる
いやだってなんていうか、これなに?作者がキャラ設定忘れてるのか?
俺の幼馴染である西条院加絵奈といえば家の事業が失敗して借金地獄に陥りよもや体を売るしかない!?ってピンチのところを俺が颯爽と救ってメイド長って役職を与えてあげったってのに口を開けば二言目には俺のことを『キモイ』と連呼するようなそんなツンデレ系(だといいなという希望だけど)メイドさんのはずなんだけど
こんな従順そうな感じだとこれじゃさ話としても成り立たないんじゃないの?
「いや別に気に障るっていうわけじゃないけど気にはなるっていうかなんかいつもの加絵奈とキャラ違うし・・・・・・もしかして偽者?」
「そんな!私は紛れもなく御主人様の専属メイド長西条院加絵奈です!!そのキャラが違うのはその説明させてもらってもいいですか?」
「う、うん」
俺が小さく頷くと加絵奈は恥ずかしそうに頬を赤らめつつもじっとこちらを見つめながら言葉を選ぶように口を開く
「心を入れ替えなおしたんです。大二郎、いえ御主人様に助けていただいてなければ今頃酷い目にあってたというのに私、素直になれなくて・・・・・・申し訳ございませんでした」
加絵奈が深々と頭を下げる。それを見て思わず俺は呆気に取られてしまった
「ええっ?じゃそのあれ?本当に俺の専属メイドになってくれるの?」
「勿論です!!その御主人様さえ良ければ、ですが」
・・・・・・まじで?
思わず俺は辺りをキョロキョロと見渡す。なんかここまできて調子に乗ったら背後から『じゃじゃーん、ドッキリカメラでしたー』なんて展開だって考えられる
「あの、もしかしてやっぱり私今まで御主人様に酷いことしてきたからダメですか?」
加絵奈がぐっと俺に近づいてくる、その距離は腕を回せば抱き寄せられるほど近い
ふわりと加絵奈の長い黒髪から甘いシャンプーの匂いがする
「私を見捨てないでください御主人様!」
「いやちょっと加絵奈?」
「御主人様のためだったら私───」
加絵奈がギュッと俺の手を掴むとそのまま自らの胸に押し付ける
「こうゆうこともできますし、なんでしたら今ここでお、押し倒していただいても結構です」
「ま、マジデ!?」
頬を赤らめつつも加絵奈は「御主人様がお望みなら」と顔を背ける。思わずその言葉に俺は動悸が止まらなかった
いやだってそのさっきからギュッと押し付けられた胸の感触は柔らかくて初めて触ったけど「これは間違いない、加絵奈の胸!」と変なところで自信があるし願ってもないシチュエーションだよ!
このまま押し倒してここじゃ書くことも苛まれるようなことしちゃってもいいんだけど・・・
これだけは、これだけはひとつ確認しとかないとこれからのやることにガッカリというなの支障をきたす
「あのさ、加絵奈お願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょうか御主人様?」
「俺の頬をつねって欲しいんだ」
「頬を、ですか?そうゆうプレイをお望みですか?」
「そうゆうわけじゃないんだけど、とりあえずお願い」
加絵奈は俺の言葉に小さく「わ、わかりました」と答えると俺の右頬を抓る
「えいっ!」
それはもう加絵奈は思いっきり抓る、抓った、抓るとき、抓れば、抓ろ!
「あれ?全然痛くない。ってことはええっとどうゆうことなんだ?」
「夢ってことじゃないですかね?」
「あ、そうゆうことか───」
やっぱりそうだよなぁ、うんそうじゃないかと思ったんだ。世の中そんな美味しいことばかりあるわけがないなんてことはとうの昔からわかっていたんだ、この夢もじきもう終わるんだろう
そうわかっていても俺は頬を抓られながら最後までしっかりと押し付けられていた胸の柔らかい感触を味わっていた
悪足掻きくらいさせてくれ、と

───目が覚める。
「んっ・・・あがががが痛たたたたたた!!」
意識が戻り、自分のいるところが自分のベッドだと気がついた矢先思いっきり頬に激痛が走る
手は加絵奈の胸などありもしない空を掴んでいた。あっれー?何だったんだ俺の絶対的な「これは間違いない、加絵奈の胸!」という自信は
・・・いやそんなことよりも
「あのーまじで痛いんですけど加絵奈さん」
「それで?夢の中まで私の名前呼ぶとか本当キモイからやめて欲しいんだけど?」
いつも通り冷ややかな表情を浮かべながら俺の幼なじみ兼メイド長の西条院加絵奈は答えると更に頬を抓る力を強めてくる
「痛い痛い、痛い痛いってば!」
「あんまり手間を掛けさせないでほしいわね、いいからさっさと起きてよ」
「わかった!ギブです!起きますから!抓るのをやめてください!!」
俺はあまりの痛みに体を起こす。それを見て加絵奈はというと満足気に「よろしい」と抓る手を放す
「いってぇーこれがメイドさんのやることかよぉ」
思わず抓られた頬を摩りながらそんな言葉が漏れる。でも心のどこかで『やっぱ加絵奈はこうじゃなくちゃなー』とも思う、いや別にこの状況を望んでいるわけじゃないけどね
「てか今何時よ?物凄く早くない?」
窓から覗くはまだ薄暗い、こんな朝早くからなんだっていうんだ
「朝の五時よ、これでも早いほうなんだら」
「なっ、朝の五時!?なんなんだよこんな朝早───ぐほっ!」
そこまで言いかけたところで俺の顔におもいっきり『何か』がブツケられる、勿論投げたのは俺の専属メイド長加絵奈さんですよ
「学校行くに決まってるでしょうが!!昨日とか無駄に対決とかさせられて学校行けなかったんだから!」
「が、学校?」
「全く、さっさと着替えてよね!」
投げつけられた『何か』は俺が通う高校、桜陵学園の制服だ。気がつけば加絵奈の服装もいつものメイド服じゃなくて制服である紺色のブレザーだということに気がつく
「最近全く学校に行ってないんだから今日こそは行くんだからね!」
「だからといって五時は早くないか?」
確かに五臓六腑家はやたら広くて敷地内からでるのにだってかなりの時間を要するけど学校だったら高速ジェット機を使えば三十分もあれば行けるはず、こんな早くに起きる必要もないんだけど
そんな疑問を浮かべる俺に対して呆れた様子を浮かべこちらを指さし
「最近あんた全く勉強してないでしょ、だから学校行くまでの時間で勉強するのよ!」
「うわ、マジかよ」
「何言ってるのよ、学生の本分は勉強に決まってるでしょうが。さっさと準備する!」
正直面倒臭いと思ったがそんなところで駄々捏ねるほど俺だって子供じゃない、と思う
「へいへい、わかりましたよとりあえず着替えるから出て行ってくれよ。それとも加絵奈が脱ぎ脱ぎしてくれるのかな?」
「するわけないでしょキモイ!あ、二度寝とかしたらさっきよりもひどい事になるから覚悟しておきなさいよ!」
辛辣な言葉とともにアッカンベーをすると加絵奈は部屋から出ていく、珍しくそれっきりだった。いつもだったらもっとこうぐぐいって不満というか文句というか嫌味というかそういうもの・・・・・・なかった
いや確かに普通の人にはわからなかったと思われてもしょうがないけど幼なじみの俺にはなんとなくだけどわかる
「なぁーんか拍子抜けるんだよなぁ」
あっさりと出ていった加絵奈になんとなく物足りなさを感じていた、なんだろなぁこの感覚
夢の中のあの加絵奈もなんか加絵奈らしくなかったけど現実?の加絵奈もなんか調子が狂うなぁ
「まぁでも考えてもしょうがないか」
世の中わからないことなんてのは沢山あるもの、考えたところで人の心なんてわかるわけがない
でもまぁお金で解決できないことはないとは無駄に自負してるんだけどね
そんなことを思いつつ俺は眠い目を擦りながら渋々制服の袖に手を通すのであった


「御主人様、こちらでございます!」
制服に着替えて中庭にでるとちょうどそこにはアメリカ陸軍のCHー47チヌークがどっから持ってきたのか当たり前のように鎮座しその側に立つ金髪ショートカットのメイドさんが大きくこちらにむかって手を振っていた
「メイド長加絵奈様がお待ちです」
「えっと君は?」
「私、“五臓六腑家御主人様を学校へお連れする専属メイド”彼方でございます。前回も出てたんでこれを気にお見知りおきをお願いしますね」
「前回とかよくわからないけどうん、よろしく」
自分でも思うんだけど、深く考えないところが俺の良いところだ。いろいろツッコミ所があったんだけどそんなことを気にせずヘリの中に乗り込む
「へぇー結構広いんだ」
CHー47チヌークは貨物用ヘリのあのーえっとヘリでも普段思いつくようなプロペラが一つのタイプじゃなくて長い胴体に2つのプロペラがついてるタイプのやつだ。
ただ外から見る感じだとあの軍用特有のカーキ、迷彩色ではなく真っ白なカラーリングにデカデカと『五臓六腑家専用ヘリ』ってPOP体で書いてあるし中は大きく改装されて真っ赤な絨毯に本革製の黒いソファ、天井にはこれ動いたときに揺れまくるんじゃないかっていうシャンデリア
「遅い、何分待たせるのよ」
そんな豪華な内装のソファに座っている俺のメイド長(これ意地でも押してくよ)西条院加絵奈が不満そうな声をあげる
「これでもそれなりに早く来たつもりだって、そういえばいつもの添い寝メイドさんとかいなかったけど?」
とりあえず急かされたということもあって今まで気がついてなかったが昨日からその朝起こしてくれる専属メイドとか添い寝してくれる専属メイドとか朝の具合をチェックしてくれるメイドさんとかいた気がするんだけど?
「あーあの子達がいるとまともに学校にも行けないでしょ、だから休みの時だけにしたのよ。そんなことよりそこに早く座りなさいよ」
「まぁ確かにそれは言えるな、でもなんでそんなに焦らせるんだよ」
ブツブツと嫌味を言いながらも加絵奈のちょうど前のソファに腰掛ける
「大体学校まで行くのにこんな早くに行く必要ないじゃん。というか俺は思うんだ、むしろ学校が来いよ!ってさー♪敷地内に学校があったほうが───」
「またお金で解決しようとする!」
「じょ、冗談だってば」
調子に乗って言ってみたが加絵奈がこれ以上にないってくらいの不機嫌な目付きでこっちを睨んでくるので思わず俺は言葉を止めた
なんかよく知らないけど加絵奈は俺が何でも金で解決しようとすると本当に嫌そうな顔するんだよね
加絵奈は嫌そうな顔のまま大きく一つ溜息をつくと
「はぁーえっとね、こんなに早くに起こしたのは昨日の分の勉強を復習するためよ。椎名さん入って」
なんか格好良く指を鳴らした。やばい、なんか真似したくなるわ
「し、失礼致します!」
加絵奈の声に奥の部屋から一人のメイドさんがスカートを翻し俺達の前に立つ
見たことのないメイドさんだった、黒いショートボブに見るからに薄幸そうな色白の少女・・・それが椎名さんの初対面の印象だった
「わ、私!“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名と申します!」
「こんな奴にそんな緊張しなくていいわよ椎名さん、こんなのそこら辺に落ちてるゴミみたいな感じで話しかければいいのよ」
それ酷くね?と思いつつもすぐに彼女の、椎名さんの様子を見て一介の不安がよぎる
「ちょっと加絵奈!俺の代わりにこの子が学校行ったの!?」
「そうよ、だからなに?」
「なにってもうこれじゃ俺学校行けたもんじゃないよ!絶対に学校に行ったら『なんだよーあのメイドさん紹介しろよー』とか囲まれるって!」
「別に私は困らないけどまぁ安心しなさいよ。椎名さん、ちょっとアレやって」
「わかりました加絵奈メイド長」
そう言うと俺の不安をよそに椎名さんはペコリと頭を下げるとすぐに奥へと下がって行く
「いやあのちょっと加絵奈、アレってなに?」
「それはすぐわかるわよ、彼女が“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”って呼ばれている理由がね」
「んぁ?なんのこっちゃさっぱり分かんねぇ」
“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”をやるのになんか資格とかでもあるのか?俺の代わりに従業を受けるだけだろ?そんなの誰にだってできるだろうに
そう思っていた、でも次に“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名さんが奥からその姿を現したとき、俺は思わず絶句、目が覚めた
「お、お待たせしました御主人様、加絵奈メイド長様」
「は・・・はぁ!?え?その顔ちょっと俺と・・・・・・同じ!?」
姿を現した椎名は先程の薄幸そうな顔ではなく、あれだなんの冗談かしらないがこの俺『五臓六腑大二郎』そっくりだった
顔だけ俺で首から下はメイド服なんて全くどんな冗談だよ、その姿には思わず自分でもキモイと思ってしまった






つづく・・・

本当は一回でまとめてあげようと思ったけど締切もあるので書き上げたところまでアップするお

なんも言うことねぇ、ただメイドさんが出るってだけでこんなにもすぐに書けちゃうんだね、仕方ないね!

まぁ前作書いてたときからこの続きは考えてあったのでサラサラっと書けたんだけどね

とりあえず締切終わったらこの続きを書くわ 同時進行できるほど器用ではないのは確定的に明らか

おまけの加絵奈さんのありがたいお言葉




加絵奈ちゃんは可愛い!加絵奈ちゃんは偉い!加絵奈ちゃんは巨乳!



でも今回のヒロインは椎名ちゃんなんだな、これが
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氷桜夕雅
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非公開
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昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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