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「ラブ@ポーション 歪んだ愛に嘲笑う者」
「はぁ・・・・・・。」
溜息。アルコールランプでグツグツと煮え立つ紫色の液体が入ったビーカーを眺めながら
今日何度目かという溜息をつく
「どうした今日で十六回目の溜息のようだが、やはり何を悩んでいるセルリアン?」
「あんたがそうやって心配してくれるのもこれで十五回目、いいからとりあえず放っておいてくれない?」
剣を磨きながら心配する同居人、灰色の髪の狼男スレートに適当に返事をする
「ふむ、ならいいのだがな。さて私はそろそろ狩りに行って来るとするが今晩はなにが御所望かな」
「ウサギ以外ならなんでもいいわよ、大体あんた最近狩りに行くのが趣味になってるでしょ」
煮えたぎって白い煙を上げだしたビーカーにその辺にあるよくわからない草を放り込んで混ぜながら私は答える
「うむ、狩りをして生きていくというのは中々良いものだぞセルリアン」
「はいはいそれは良かったわね」
「期待して待っているといい、君の溜息を吹き飛ばすような獲物を取ってこよう」
そう言うとスレートは白銀の剣を腰に差し小屋を出て行く、それとほぼ入れ違いになる形で見覚えのある一人の女性が小屋に入ってきた。
「にゃほーセルリアンちゃん、約一ヶ月のお久しぶり♪」
美しい金色の髪に整った顔立ち、少し尖った耳が特徴的な女性の名はシャトルーズ、エルフ族の行商人でときおり私に色んなものを売りつけにやってくるのだ
「はぁー・・・またこうゆう時に限って」
やたら耳につくシャトルーズの明るい声に私の気分は更に悪くなる。手先が器用なエルフ族の作る実験道具等は使いやすいし面白い掘り出し物も沢山ある、これらが街に行かなくても手に入るのだから便利といえば便利なんだけど正直私はシャトルーズのテンションの高さが物凄く苦手だ
「ねぇねぇセルリアンちゃん、さっきの男の人誰?彼氏?」
シャトルーズはその手に持った大きなバスケットをテーブルの上に遠慮もなしに置くと私の前に座り楽しそうに話しかけてくる
「スレートのことなら人じゃなくて狼男、最近なんだかんだで居座ってるただの番犬みたいなもんよ」
「なぁんだつまらないですね、セルリアンちゃんが恋してるんだったら応援しようと思ってたのになー」
楽しそうに語るシャトルーズの言葉をよそに思いっきり私は嘆息する
「色恋沙汰に興味は無いわよ、そんなことより貴女は商売をしにきたんじゃないの?お喋りしたいなら他所行ってもらえるかしら?」
「あらら?いつにも増して御機嫌ナナメですねー♪そんなんじゃせっかくの可愛い顔が台無しですよ、たまには変な実験とか止めてお化粧して街に繰り出すとかしたらどうですぅ?魔術の品だけじゃなくて化粧品も私取り揃えてるんですよ」
そう言うとシャトルーズは自分のバスケットから色んな化粧品を次々とテーブルに並べていく
「ファンデーションでしょー口紅でしょー」
「そんな物は出されても邪魔なだけよ、いいからフラスコとあと隠し持っている良さげな魔術書を出しなさい」
「んもう、つれないですねー。それじゃセルリアンちゃんにもとっておきを出してもらいますからねー」
息巻くシャトルーズをよそに私は立ち上がりガラスの小瓶が並ぶ戸棚の前に立つ
「とっておきになるのかは知らないけど・・・まぁとりあえずなにが欲しいか、言ってみなさい」
シャトルーズとの取引は物々交換で行う。エルフ族のシャトルーズには人間の使う金貨などはあまり価値がない、そして私としても研究の副産物を処分できるのでこちらの方が好都合なのだ
「そうですねー胸が大きくなる薬はございますかね」
「そんなものはございませんわね、はい次」
「んーそれじゃダイエットに効きそうな薬とお肌がスベスベになる薬なんかは?」
「まぁそれならあるか」
私は戸棚から黄色と緑色の薬瓶を取り出す
「それとセルリアンちゃん、『苦しみながら死ねる薬』はあるかなー?」
シャトルーズのサラリと言った言葉に私の指が止まった
「あるにはあるけど・・・」
戸棚の奥から毒々しい青紫色をした小瓶を手に取り席へと戻る
「そんなもの何に使うのよ?」
「私久しぶりにね人間に恋しちゃったのよぉー♪」
シャトルーズは顔を赤らめてバタバタと腕を振り答える。彼女がとにかく色恋沙汰の話が好きなのは知っているが彼女自身のそんな話を聞くのは初めてだ
「そりゃよかったわね、けど質問の答えになってないわよ」
「私195年前にも人間に恋したことがあってね、ずっと愛し合っていたんですけどエルフと人間じゃ寿命が違うでしょ・・・だから彼が寿命で死んじゃったそのとき『次に人間に恋することがあったらその人が死んだとき私も一緒に死のう』って決めたんですよ」
あくまで先程までと同じ口調で淡々とシャトルーズは語る
「ふぅん、でもなんで苦しみながらなのよ」
呟きながら白煙を上げるビーカーに作品NO.555913315を流し込みガラス棒で掻き混ぜる
「死ぬときは苦しいものでしょ、私だけ楽に死んじゃったら彼が可哀想だもん♪」
シャトルーズの言葉を無視して私はビーカーの中にテーブルに転がる黒い石を放り込む
石はビーカーの中で液体と反応しクルクルと回転するとやがてボンッという音と共に黒煙となる
「それじゃセルリアンちゃん、フラスコと魔術書置いておくね♪それで約束の品を・・・」
「ちょっと待ちなさい」
商品をテーブルに置いて薬瓶を取ろうとしたシャトルーズの手を私は咄嗟に掴んだ
「あ、あれ?セルリアンちゃんどしたの?」
「エルフほど寿命が長いと嘘も平然とつくものね」
言い放ったその言葉に一瞬沈黙が流れたが直ぐに
「あららーさすがセルリアンちゃんです、よく私が嘘ついてるのわかりましたね」
と全く悪びれた様子も無くシャトルーズは微笑みを返した
「あんたの色恋沙汰の話は美談過ぎていつも胡散臭いけど、今日のは特に酷かったわ」
「あはっ、そうですかぁ?でもセルリアンちゃん、私の話全部が嘘ではないんですよ」
「はぁ?もしかしてエルフと人間との恋なんてあるとでも言うつもり?」
その言葉にシャトルーズは私が掴んだ手にもう一方の手を重ねる
「私が人間の彼を愛しているのは本当よ、でもね私が本当に愛せるのは今の彼だけなの」
そっと告げたその言葉に私はなぜシャトルーズがこの薬を欲しがるか理解した
「人間は本当に寿命が短いわ、美しさを保てるのは一瞬でしかない。195年前に思い知ったの、数十年前は心から愛してた人も老いてしまったら美しさの欠片もない・・・ならば殺してしまえば彼の美しさは永遠じゃないかってね。セルリアンちゃんに頼んだのが『苦しみながら死ねる薬』なのはね、どれだけ私が彼に愛されてるか最後に見ておきたかったの。苦しみながらそれでも愛してるって言われたときに私の心は本当に・・・」
「そんなの愛でもなんでもないわね」
言葉を遮るように掴んだ手を振り払うと立ち上がり吐き捨てる
「あら?それじゃセルリアンちゃんは本当の愛ってのを知っているの?」
「知らないし、知るつもりもないわ。用件は済んだんでしょ、さっさと帰ってくれないかしら・・・私は機嫌悪いのよ」
シャトルーズに背を向けたまま不機嫌さを前面に押し出す、ああ人間は嫌いだけどエルフも嫌いになりそうだわ
「それでセルリアンちゃん、本当にこの薬貰ってもいいの?」
「構わないわよ、別に私の知らないところで誰が死のうと関係はないから」
紫色の小瓶を手にし言うシャトルーズに対して私は青紫色の小瓶を手の中で転がしながら振り向き答えたのだった
END
「ラブ@ポーション 剣持ちし誇り高き狼」
夜、夜はいい・・・満月の夜は特に良い。
静寂の続く真夜中の森を彷徨う、私にとってこれほどの愉悦はない
「そして───」
森の中の少し広がった場所、そこには一人の男が立っていた。
「グァァァアッ・・・・」
喉を深く鳴らす男の足元には鮮血が広がり、鎧を着た人間が数人倒れている。
「そこの女。逃げろ・・・」
騎士の一人が私に消え入りそうな声で言葉を吐く
おそらく普通の人間ならそれを見、聞いて恐怖を感じ、逃げだすところだが私は違う
「こんなにも早くみつかるなんてね、やはり満月の夜はいいわ」
倒れる騎士達の中にただ一人立つ男、人間のようだが少し違う・・・。人間のように二足で立ってはいるが腕から全身にかけて灰色の逆立った毛が並びその顔には鋭い牙のようなものが見える
一言で言ってしまえばそれは───狼男と呼ばれる存在
「最近この辺に現れるっていう『狼男』、あなたは人間以下?それとも違うのかしら?」
私は挑発するように言うとローブの懐中に手を突っ込みフラスコを握りこむ
「グァァァァッ!!」
狼男は私の動きをじっと見つめるように腰を低く落とし、そして右手に持った血塗られた剣を構える
「剣なんて構えての人間のおつもり?獣なら獣らしく牙や爪を使いなさい・・・よ!!」
フラスコのコルクを指で弾き狼男へと投げつける。粘着性の高い液体が入ったフラスコだ、これは受ければもう一つ用意してある中和剤なしには身動き取れなくなるほど強力な代物だ
「グシャァァ!」
狼男は投げられたフラスコに対し乱暴に剣を振り払う、その攻撃でフラスコが割れれば勝負は決する・・・
と思っていた私の予想は大きく裏切られた。
乱暴に振るわれたと思っていた剣は器用にフラスコを叩き、薄いガラスを割ることなく遥か後方へ弾き飛ばしたのだ
「ガガァァァァッ!」
「野蛮な叫び声の割りに凄い剣術じゃない」
ちょっと予想と違ったので少し焦りを感じつつも後ずさりながらローブに手を突っ込む。ゆっくり動きを止めてからやりたかったがこうなっては仕方ない
「ガグァァッ!!!」
一歩二歩下がる間に狼男は一気に距離を詰める、私が三歩目を踏み出したところで狼男はその右手に持った剣を大きく振りかざし突っ込む
「ああ、もう嫌!こうゆうギリギリってのは嫌いよ!」
振り下ろされた剣を紙一重に避け地面を転がりながらも私は狼男の大きく開けた口の中に用意しておいた丸薬を放り込んだ
「グアガァ!・・・・グアガァァァァァッァァァ!!」
効果はすぐに現れた、狼男は抗うように天に吠えたのち・・・・・・・
地面に突っ伏すように倒れこんだ、なるほどね人間の睡眠薬の量でも狼男は充分眠るわけか
「しかし・・・全く、たまには運動も必要なのかもしれないわね」
私は息を切らしながら起き上がると狼男の足を持つと引き摺りながら家路へと向った
ちょうど日が一番高く昇った頃、私の「狼男」の研究はあらかた終わっていた。
原因はライカンスロープ菌というものを体内に取り込んで起きる一種のアレルギー現象。魔術書で読んだ限りではライカンスロープ菌がアレルギー反応を起すものとして上げられるのは月の光、特に魔力が強くなる満月の光ということだが例外もいるようだ
「しかしまぁ狼男の正体がこんなお偉いさんだとはね」
私はベットで眠る灰色の髪を持った狼男───いまは普通の筋骨隆々の男を見て呟く
私がまだ街にいた頃、一度だけこの男を見たことがある。
それはこの街を治める国の新しい王女の誕生祭、そこで行われたパレードで美しい王女の傍で白銀の鎧を纏い凛々しく剣を構える男
その姿は一度しか見ていなかったというのに脳裏に焼きつくような美しさだった
「王国の騎士団長・・・確か名前は」
「スレートだ、スレート=グレイ、それが私の名前だ」
私の言葉に眠っていたはずの狼男───スレートがベットから身体を起こし答えた
「あら?ようやくお目覚めのようね狼男さん」
少し皮肉を込めて言う私に静かにスレートは言葉を繰り返すように呟く
「狼・・・男、やはりあれは夢ではなかったか」
「夢?もしかして狼男になっていると記憶が曖昧になるとか?」
「いやただ認めたくなかっただけだ、理性が効かなくなっていたとはいえよもや民を守るために姫君より使わされた剣で民を傷つけていたことに」
スレートは立ち上がると私に向って深々と礼をする
「私を止めてくれたこと感謝する、そして君に襲い掛かった無礼を許してくれ」
「別に感謝されることようなことはしてないわね、私は私で狼男に興味があっただけだから」
私はその辺にあった試験管を適当に火で炙りながら、溜息をついた
「ま、大して面白い成果はなかったけどね」
「違っていたら失礼だが、もしかして君があの人間嫌いの魔術師・・・なのか?」
「人間嫌いはその通りだけど、その“魔術師”って呼ぶのはやめてもらえるかしら?私にはセルリアンって名前があるんだから」
怪訝そうに言うとスレートは一言「そうか、済まなかったセルリアン」と再び頭を下げた
全く王国の偉い人にまで私のことが知れ渡っているとは、いい迷惑だわ
「あーあと先に言うけど、狼男から人間に戻せとか言われてもそれは無理だから」
「そうなのか?」
「ええ、そうよ。」
私は頷くとその辺にあった狼男の事が書かれた分厚い魔術書をスレートに投げ渡す
「読んでみればわかるけど体内に入ったライカンスロープ菌を取り除くことは不可能、となれば後はライカンスロープ菌がアレルギー反応を起こす物を取り除くしかない」
試験管を置いて私はスレートに向き直す
「本来なら取り除くとか不可能な月の光だけどスレート、貴方は少し違うから教えてあげるわ」
「少し違う?」
本を持って立ち尽くすスレートを私は指差す
「“怒り”の感情、それに反応して貴方は狼男になる。」
「怒り、そうなのか・・・。」
「ま、それがわかったからといってそう簡単にどうにかなるものでもないでしょうけど」
私は試験管にその辺に放置してあった枯れた草を適当に放り込むと再び火で炙る
「いや、自分自身の“怒り”が狼男に変化する原因というならばなんとかなる」
スレートは分厚い魔術書を机に置くと自分の胸に手を当て
「感謝する、短い間だが世話になったセルリアン」
王国式の敬礼をすると踵を返す。
それはまだ自分が人間だと言わんばかりの行動にしか私には映らない
「あら狼男さんはお散歩にどこかに行くのかしら?」
わざと皮肉を込めて言ってみる。だがスレートは振り返ることなく落ち着いた口調で告げる
「セルリアン、私はもう狼男ではない・・・人間だ。そして散歩ではない、私が狼男になって傷つけた民に謝罪しに行くのだ」
はぁ?そんなことすれば結末は決まってるじゃない
「もう私は自分の意思に反して狼男になることはないということを民に告げねばならない」
「自分が狼男の正体だなんてわざわざ言うつもり?死ぬわよ」
死ぬ、間違いなく死ぬ
「私は民を信じている、そして民の前では狼男にはならない・・・賭けてもいいぞセルリアン」
「はっ、王国の騎士団長様が賭け事なんてしていいのかしら」
「私は生来賭け事が好きでな、もし私が負けたらセルリアン君の言うこともなんでも聞いてあげよう・・・さぁどうする?」
背を向けたままのスレートに私が言う言葉なんて決まっていた
「ふん、人間なんて手のひらをすぐに返すものよ。魔物となった騎士団長様は捕らえられ張り付け刑よ、そして騎士団長様はそんな人間に怒りを感じて狼男に変身する」
「ハッハッハッそうか、セルリアン君は話を作るのが上手いな」
私の言葉にスレートは静かに振り返るとそう言い笑顔を見せた
その笑顔は曇り一つなく美しいものだった
「やれやれ、案の定じゃない」
夕刻、真っ赤に染まるレンガ造り街並み
街の広場には大勢の人が集まっていた
私はそこから少し離れたところでその様子を窺っていた
「今から街を脅かす狼男の処刑を行う!!」
街の人間の一人が大声を上げる、スレートはそのなかで木の十字架に張り付けられている
ぐったりと頭を垂らし表情はわからない
「さぁこいつは我々を欺き、多くの民を傷つけてきた魔物!怒りを込め石を投げるのです!」
その声とともにスレートの処刑は始まった、もはや彼は騎士団長でもなんでもなかったのだ
はじめこそ躊躇していた街の人間も一人、二人と投げ出すと次第に投げられていく石の数は増していく
「この街の人間なんて信じるからこうなるのよ」
じっと黙って石を受け続けるスレートに静かに呟くと私は踵を返す
ああ───嫌な記憶が蘇る
私にも似たようなことがあった、そのときに誰かが手を差し伸べていてくれていたら───
「・・・ここで帰ったら、あの人間達と一緒か」
本当に迷惑な話だ。私は乱暴に髪を掻き毟るとローブからフラスコを取り出し広場に向って放り投げる
スレートの事で興味本位で街にやってきたけど街に出向くのはこれが最後だ、本当嫌なことしかないわこの街は
「な、なんだこの爆発奴の仲間か!?」
フラスコが地面に当たり砕け散ると空気と混ざり激しい音とともに爆発を発生させる
突然の出来事に街の人間はうろたえ警戒するように辺りを見渡す
「どこまでも愚かな生き物だわ、人間って」
一つ深呼吸をして群集に向けて歩き出す
「ちょっとした爆発でも怯えうろたえるほど弱いくせに、誰かに守られてなければそうやって石も投げれないくせに・・・」
ローブから青い色した液体のフラスコを取り出すとそれを高く掲げる
「な、誰だお前!」
「あんたらに名乗る名前はないわよ、道を開けなさい・・・この液体で焼け爛れたくなければね」
フラスコをチラつかせ放つその言葉に周りの人間は蜘蛛の子を散らすように私から距離を置く、私は静かにただゆっくりと十字架に張り付けになったスレートの元へと進んだ
「ごきげんようスレート王国騎士団長、いえ今はただの狼男さんかしら?」
十字架を見上げ思いっきり嫌味を込めて言葉を紡ぐ
「セルリアン、この賭け私の勝ちのようだな」
守ってきた人々に裏切られ恨み言の一つや二つ言うだろうと思っていた私にスレートは全く的外れのことを呟いた
「は?あんたなに言っているの?この状況、私が言っていたのと同じじゃない。所詮人間なんて自分の都合のいいときばっかり魔術師様だの騎士団長様だの言って必要無くなればすぐに手のひらを返す、その結果が今の貴方の・・・」
「セルリアン、私は民に対して怒りなど感じてはいないのだよ。現に私の姿は人間のままだ」
スレートは頭から血を流しながらも別れたときと同じ曇り一つ無い笑顔で答える
「民はなにも間違ってはいない、私は沢山の民を文字通り傷つけたのだからな」
「・・・そうやって貴方は民を信じているかもしれないけど民は貴方を信じちゃいないかもしれない、いえ信じてなんていないわ」
「・・・信じられているさ」
どこまでも真っ直ぐなスレートの瞳が私を捉える、思わず目を逸らしたくなるがその瞳は不思議なことにそれをさせない魅力があった
「少なくともセルリアン、君には」
その言葉と共に夕日がより一層深紅に染まっていった・・・ような気がした
END
貴方の友人のフルネームが分かりました「後藤国明」です。後藤名義の通帳に今から振込んで良いですか?返答無ければ1億振込みます…
「後藤国明」この名前、知っていますね?貴方の友人がくれた口座に書かれていた名前です。もし、このまま返事が無ければもう「後藤国明」の口座に1億の現金を振込もうと思います。それしかお金を渡す方法が見つからないからです。この「後藤国明」がもし貴方の友人ではなかった場合、とんでもない事態になることは分かっています。ただ…貴方からの連絡をいくらまっても全く来ない現状を考えると…最後の掛けに出るしかないと今は思っています。あいちゃんの居場所もわかりません、どこにいるのか、何をしてるのか…全く分からないんです…今も後藤から「御主人様と俺は親友だ、安心しろ。信じろ。俺を信じない事は御主人様を信じていない裏切り行為だぞ?」といわれています。あいちゃんの事もある、もし返事がなければ後藤に振込みます。良いですね?
だってお!フルネームがわかったからってなんですかーそもそも通帳が送られた時点でフルネームわかってるに決まってるでしょうが1億でもなんでも振り込めっての!!
そんなわけで夕雅です、久しぶりにホーリーランドを読んだんだけどやっぱ前半だけでかなりきたね
メイド服とおまじないの狙ったわけじゃないけど天城仁と神楽坂恭治の関係はマサキとユウの関係の影響が強いわ
全然本編で語ってないけど恭治は天城さんのことをそこまで知っているわけではないんだよね
ただただ硬派のカリスマって武勇伝で知っているだけで本当の天城仁を知らない・・・そんな感じ
そんな複雑奇妙な話にしようと思っているんだけどなかなか進まない
終わるのかしらメイド服とおまじない
前回までのあらすじ:脱いどる場合かぁー!!!
久々にこの出会い系のサイトは当たりみたい、もちろん出会えるとかそうゆう意味じゃなくてネタとして
前回コメントで私の友達を名乗る後藤ってやつからお金振り込めって言われたとかいうメールがあったとおもうんだけど
このメール送ってきた奴、あの姪が行方不明だってのに全裸の写真送ってきてた人だったΣr(‘Д‘n)
後藤というご友人から連絡がありました。この通帳に早く振込め、と言っています。振込んで良いのでしょうか…
困惑しています。きちんと手元に通帳を届けられ、貴方の友人の後藤さんからは「振込みはまだなのか」と聞かれ続けています。ただ…貴方から返事は一切無い状態であり、私自身かなり困惑をしてしまっているのが本音です。あいちゃんの居場所は未だ分からないまま…一刻も早く探し出したいのに、貴方からは返事がない…もしこの後藤という友人が貴方の友人で無かった場合の事を考えれば恐怖でしかないのが本音です。お願いします。至急、連絡を貰えませんか?この通帳に振込みをしてしまっても良いのですか?
もう一度言うけど誰だよ後藤って!!後藤なんてのは小学校の頃いつも遊びに行ってたクリーニング屋の子の向かいに住んでいる女の子しか思い浮かばないわ!
というか出会い系でどーこーいうより飛行機のレシートから色々情報はわかるだろうに・・・無能!無能よ!!
・・・そして一方行方不明の姪はというと
おとうさんあいはばすさんぶーぶーにのってとおくにいきますやさしくしてくれてありがとう
おとうさんあいがめいわくかけてごめんなさいばすさんぶーぶーにのってとおくとおくいきですよあいはおとうさんにもうめいわくをかけたくないですよいつもやさしくしてくれたおとうさんだいすきですだからおとうさんからとおくはなれますあいをわすれないでくださいねあいおとうさんがだいすきだいすきいつもやさしくてみんながあいをいじめてもやさしくしてくれたおとうさんだいすきさよならしたくないですよばすさんとおくにいくですよ
バスに乗っていた(;´Д`)
お前飛行機はどうなったんだよ、そして相変わらず句読点を打てと
そうしてしばらくするとまた別のメールが
おとうさんおとうさんいまごとうのおじさんといっしょにいるですよごとうのおじさんのおうちにいくですよ
ごとうのおじさんはおとうさんのしんゆうだといてましたおとうさんごとうのおじさんとなかよしですかごとうのおじさんがおとうさんとあえるまではおうちにとまりなさいといてくれてますよおじさんはいしょにおふろはいてくれますよいしょにねてくれるですよおぱいすこしぺろぺろされましたおとうさんいつあえるですかいつきてくれるですか
後藤に誘拐されとる!!(;´Д`)
穴掘りシ〇ンで有名な某サイト、あそこよりもネタにぶっ飛んだところはなかなかないね
あれから何度行っても自分のPCだと「不正アクセスです」って言われるんで
別の回線から再潜入してみたんだけど
・道明寺家の執事(本名:石川翔子)に道明寺家の執事・代理(41)ってのが増えてた
数ヶ月前「もう誕生日まで時間がありません><」とか言っていたのにお嬢様もご健在でした
・男性会員と女性会員とあるんだが、女性会員で入ると面白いことが起きる
自分の目的の人を検索できるんだけどなにを入力しても
「対象のユーザーは存在しません」
としかでない(;´Д`)
つまりは
穴掘りシモンは現実じゃない・・・?
べつにエリスちゃん、じゃなくてルイズちゃんじゃないからどうでもいいや∩(・∀・)∩
ついでに別サイトではおそろしいことが起きていた
ケース1 佐川急便なにしてるの?
「人〇熟女の会」にて見事御主人様が人気投票で一位にご当選、賞金総取り、更に特典として、会員女性全員の「携帯番号」「アドレス」「自己PR」「写真」の載った「会員ファイル」を獲得となっております。再三に渡りご連絡をさせて頂きましたが、ご連絡を頂けなかったため、私の方で、佐川急便に知り合いがいることもあり、発送の手続きをさせて頂きました。既に「現金3000万円」と「会員ファイル」を梱包し預けてあります。あとは、貴方が「発送先」を教えて頂ければ、最短で明日午前中にはお届け可能となっております。今日までお待ちします。「発送先」の連絡さえ頂ければ、明日には貴方の手元にご当選され獲得なさった「現金3000万円」と「会員ファイル」が届きます。もちろん送料はこちらで負担します。無料、無条件、無償でのプレゼントです。それでは佐川急便窓口で本日1日お待ち致します。「発送先」のご連絡を下さい。
・・・佐川急便の窓口でなにやってるんだよ!!
そもそも問題なのが人妻にも熟女にも興味がないってことだ(;´Д`)
ケース2 ホラーなメール
いきなり着たこのメール(というか毎回いきなりだけどね)
月々通信????ptに???万円の支援、そして遺産1億とフェラーリ、2??0坪の土地権利書差し上げます。姪のし〇の〇い」メールだけして欲しい
突然のご連絡、お許し下さい。私の名前は三〇洋子と申します。27歳、独身です。今回連絡をさせていただいたのは義理の姪である「し〇の〇い」とメールだけして欲しいというお願いがあっての事です。少々長文ですがお読み頂ければと思います。私の姉である進野〇子の夫であった進野〇彦の連れ子が「あ〇」です。先月、雅〇さんがお亡くなりになり、姉の広〇は国外に雅〇さんの残した会社の残務処理に先日旅立ちました。〇彦さんからは「俺が死んだら愛の面倒は見なくても良い、遺産と保険金を使って施設に入れてあげてくれ」そう言われていました。しかし…そんな可哀想なことは出来ませんよね?私は姉と相談し、貴方にあいと「メールだけ」してもらう事に決めたんです。愛を預かってもらう訳でもありませんし、直接動いて面倒を見てもう訳でも無いです。ただ「メール」を一日に数通、してあげて欲しいんです。愛はメールが大好きで、生前の〇彦さんと何度もメールをしていました。もし貴方があいとメールをしてくれるのなら月々通信pt25000ptに1500万円の支援、そして遺産1億とフェラーリ、2000坪の土地の権利書、全て差し上げます。どうかメールだけ、してあげてくれませんか?
とまぁ・・・またえらく面倒な話なわけですよ、泣けるねうんなんで出会い系でやってるかは知らんけど
そしてほっといたらその姪からメールがきた(原文ママ)
おとうさんおとうさんあいですよおとうさんめえるしてくれるですか
おとうさんおとうさんあいですよおとうさんあいがわかるですかおとうさんあいはおかあさんからおとうさんとめえるしなさいていわれてますよおとうさんあいねくれーぷおとうさんとたべてみたいですおとうさんくれーぷたべませんかおとうさんはどこにすんでいるのかな
怖いわ!!((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
なんだよ、なんで全部平仮名なんだよ!しかもどこに住んでいますか?って姪が聞く言葉じゃないだろうが
ちなみに最初のメールにはなぜか全裸の写真、次の((((;゚Д゚)))ガクガクブルブルメールにはどう見ても高校生の写真が張ってあります
そしてしばらくしたら
1億振込みます。今あ〇ちゃんの家にいます「おばさんさようなら」と連絡が来ました。〇いちゃんはどこにいるのか分からない…
今、手続きをしています。明日の朝一番であなたにお金を振込む手続きです。〇いちゃんの家に今、来ていますが「おばさんさようなら」と書かれた紙と飛行機のチケット購入のレシートが残されていました…貴方のところには連絡が来ていませんか?もしかしてあ〇ちゃんは…飛行機でどこかに行ったのではないでしょうか…私はもう…数日連絡がありません…これがダメなら〇いちゃんを諦めようと思ってます…お願いします。あ〇ちゃんと連絡を取ってもらえませんか?明日間違いなく1億、振込みますから…
意味不明・・・なんで飛行機のチケット購入のレシートをしっかりと残しておくんだよ(;´Д`)
ましてやダメなら諦めようって諦めるのはえーよ!
そして写真はまた全裸・・・・
脱いどる場合かぁァァァァァァァァッッ!!
更にはそのどっかいった姪からメールが
おとうさんあいおとうさんとはあたことないけどようこおばさんがおしえてくれましたあいがおとうさんをこまらせてるですね
おとうさんごめんなさいあいがおとうさんをいつもこまったさんにさせているですねあいはわるいこですねだめなこですねあいがわるいこだとかめらまんもしらないおじさんもおばさんもいうですよわるいこだからおさいふをわたしなさいていわれますよいつもですよおとうさんいつもわらててくださいあいがいなくなればこまたさんにはならないですねあいがぜんぶわるいですよごめんなさいですよ
怖いわ・・・なにこれそしてなにより
なんでもいいから句読点を打ってくれ!イライラするわ!!┐(゚~゚)┌
本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!
名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
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