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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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「最初で最後の邂逅 その2」

※この話はフィクションです、実際の人物、建物、名称とはなんら関係ありません

「・・・・・・・・。」

なん、だ・・・?
気が付いたら俺の視界の端に白い光のようなものが見えた。
それはゆっくりと俺の視界の左から右へゆっくりと動いていく、建物と比べると小さな子供ほどの大きさだ。
白い光は揺らめきながら俺の視界の丁度真ん中でその動きを止め、じわりと形作るように変化しだした
「・・・・・・・・・。」
なんだよ!と叫ぼうとしたが気が付いたら声も出なくなっている。
白い光は髪の長い女性───いや大きさ的に背丈は小学生くらいか───の形を作り出していた。


「・・・・・・・。」

髪の長い少女はクビを傾げて『さよなら』と言った

正確には声は聞こえてない、少女の口の動きがそう見えただけだ

───瞬間

俺の視界はテレビを消すようにぷつりと真っ黒になり、その意識も深淵なる闇に飲まれた



「はい、カットぉ!!」
監督の声がスタジオ内に響く、その声を聞いて俺はゆっくりとその場から起き上がった。
「いやぁ良かったよ、国枝くん!!さすが期待の新星って呼ばれてるだけあるね!」
「ありがとうございます」
真っ先に駆け寄ってきた監督を適当にあしらいながら服についた埃を払う。
うざいんだよこの監督、洗ってない犬のにおいがするんだよ・・・
大体この俺、国枝実の初主演作がこいつのドラマだってのも腹立たしい。なんなんだよ、リストラされたティッシュ配りが死ぬなんて話、『現代のマッチ売りの少女』だよ!!なんて言ってたがこれのなにが面白いんだ?
自業自得ってやつだろ?それに生まれが悪いのも実力のうちってな
まぁ仕方ない、くせー野郎だがこれでも一応監督としては大御所だからな
「あ、国枝さんおつかれさまです!」
そう言ってタオルを片手に駆け寄ってきたのはメイク係の相坂、俺の今のターゲットだ。
メイク係にしては可愛い過ぎる、プロポーションも最高だ。
うざったい監督を無視して相坂からタオルを受け取るとゆっくりと歩き出す。
「相坂さんは今日も可愛いね」
「もうっ、国枝さんはいろんな人にそんなこと言ってるんですよね」
「そんなことないさ・・・ああ、そうそう」
俺は相坂に顔を近づけるとポケットから一枚の折りたたまれた紙を取り彼女の前に差し出す
「く、国枝さん顔が近いですよ・・・ってこれなんですか?」
「今夜11時ここに書いてある店に来て欲しいんだ。」
紙にはこの辺に住んでいる人間なら誰でも知っている高級バーの名前と住所が書かれている。
「あの私こんなお高いところに・・・」
「少し相談したいことがあるんだ、最近僕も色々と悩み事が多くてねダメかい?」
「いえそんなことはないです!」
顔を赤らめ頷く相坂を見て内心ほくそ笑む、単純な女だ・・・これは俺の手に落ちるのも時間の問題だな
「そうか、よかったよ・・・それじゃ僕は次の仕事があるんでお願いね」
「は、はい!おつかれさまでした」
相坂の長い髪をさりげなく撫でてオレはその場を後にした。

「すいません、取材は控えてもらいますか!!」
マネージャーの川島が叫ぶ。撮影スタジオを出た俺はマスコミに囲まれていた。
うざったいなこいつら、これじゃ車に乗るまで何分かかるんだよ
「国枝さん!いまだに婚約者の高杉遼子さんが行方不明ですが今の心境は!」
ゴミの一人がそう言ってオレにマイクを向ける。ほっとけ、その玩具はとうに壊れちまったよ!!
・・・そう、俺の婚約者であった高杉遼子という人物はもうこの世にはいない。
国民的人気アイドルってことで俺の出世の足がかりになるとおもって婚約したがあいつは俺が渡した
“気持ちよくなる薬”ってのを
『あなたが覚醒剤を使うような人だとは思いませんでした!このことは警察に話します、婚約の話も無しにしてください!!』
なんて言って糞な正義感を出すからな、あんまりうざいんで俺の薬仲間にくれてやったんだ。
そうしたらあいつらも手加減ってのを知らないからな、クスリ漬けにして仲間内で輪姦した挙句
「すいません国枝さん、あいつ死んじゃいました」
だ・と・さ!困ったもんだぜ、俺の親父が警察の上層部にいるんで手を回してもらって今は行方不明ってことになってるがこの人の粗を探して飯食ってるハイエナどもがいつ真相を暴くかわかんねぇ
そうなりゃ俺の役者人生も終わりだぜ?
「国枝さん、一言お願いします!!」
ゴミどもが集まってくる。あああ、面倒くさいな・・・だがこれも利用するのが役者ってもんかな
「すいません、今警察の人にも探してもらっているんですが・・・本当に無事に遼子には帰ってきて欲しいです」
涙でぐしゃぐしゃにした顔を見せるとゴミどもはピタリとその動きを止める、ちょろいもんだぜ
「すいません、本当にすいません!!次の仕事がありますんで!!」
マネージャーの川島が車への道を開き、なんとか車に乗り込む。まぁしかしこれで明日の一面記事はもらったな
川島も車に乗り込むと乱暴にクラクションを鳴らしゴミどもを散らし車を発進させる
「なんなんですかね、人の不幸を」
「まぁこんなにマスコミに追われるようになるってことは俺も出世したってことだろ」
「そういやネットの掲示板でも滅茶苦茶書かれてますよ」
そういって川島は自分の携帯を差し出す。
「まったく、なんだよ国枝実スレ、パート192って暇人だな・・・って!おい」
携帯の画面に目をやるとそこでは一人の“自称神”とかいうやつがやらかしくてくれていた

566 自称神 2010/02/24(水) 19:08:25.76 ID:Zd8OiaJO
『行方不明になった高杉遼子は国枝実が殺したようなもんだぜ』
・・・・ほう、言ってくれるな
765 自称神 2010/02/24(水) 19:38:42.11 ID:Zd8OiaJO
『クスリの売人に輪姦されて今頃海の底、らしいぜ?』
こいつ、どこまで知ってるんだよ・・・それを知っているのは俺と売人仲間、それと警察の上層部だけのはず
誰がこの情報を漏らしているんだ、うざいな

「おい、川島・・・これどうやって書きこむんだ?」
「え?知らないんですか下のほうにありますよ」
言われるがままに携帯をいじると確かに書き込めるようになっている
・・・なにが神だ、ふざけやがって!!
マスコミよりも下、興味本位だけで動くやつらのなにが神だ。お前らがやれるのは所詮ネット上、下位世界での神だけだ
そんな奴等が俺みたいな勝ち組の足を引っ張ってるんじゃねぇ!!
俺は手早く携帯のボタンをイジってコメントを書き込んだ


「死ねよ、糞神」


・・・お前らは所詮そこで吠えるしかない負け犬ども、そんな奴の中の神などまさに糞だ
「さぁてどんな反応を示すかな?」
「なに書きこんだんですか国枝さん?」
「そいつは秘密だ」
更新ボタンを押す・・・

そこに現れた文字は

899 NONAME 2010/02/24(水) 20:18:55.16 ID:ec2Olil0
『死ねよ、糞神』

900 NONAME 2010/02/24(水) 20:18:56.11 ID:???
『本日20:20 国枝実を殺します^-^ノ』

・・・・は?なんだこれは、俺を殺すだって?

ふざけるんじゃ───

そこまで口にして突如として俺の意識は落ちた。


「・・・・・んっ?」
ゆっくりと目を開ける、俺は車の後部座席に座ったまま何も変わっていない
───いや、おかしい
車は止まっていた、俺の乗っている車だけでなく周りの車までもまるで等間隔のように並んで止まってしまっている。別に赤信号でもなんでもない道路で 足並みを揃えたように止まる車に俺はなにかを感じ取っていた
「おい、川島!なに停まってるんだよ!」
・・・と、言おうとしたが声がでない。当の川島はハンドルに突っ伏して反応がない。
まじかよ、体もどんなけ力を入れても動かないしこの状況ってあれじゃないか
あの犬臭い監督の作った話と一緒じゃないか!!
そう思った矢先、視界の左端に白い光が見えた。
ゆっくりとその光は俺の視界の真ん中にやってくる
・・・・やめろ、冗談だろ?このままじゃ俺は死ぬって言うのか?
光はゆっくりと髪の長い少女の形を作り出していく、はは・・・そこまで一緒かよ
大体あの話で死ぬのはクズ中のクズ、あんなのはいいんだよいくら死んだってよ!
だが、だがだがだが!!俺は違うだろ?クズは死んでもいいが俺はこんなところで死ぬわけにはいかねぇんだ

───やめろ、やめろ、やめろ!!

声が出ない以上白い光の少女に向って念じるしかない、だがそんなこと無意味かのように少女は近づき

「───神は“さよなら”なんて言わない」

はっきりと俺の耳にはそう聞こえ・・・・・・俺の意識はプツリと闇へ堕ちた



HAPPY END




デトックスノベル第二弾、略してデトノベ!!ヤマトナデシコ!!

そんなわけでうんこ小説のtake2です。前回の話と繋がってる?繋がってない?は個人の解釈の自由です

今回は?っていうか前回もだけどテーマは「死は誰にも平等にやってくる」ってところです

だからって「死は最高に優しいのよ、誰にも平等だから」的なことをいうわけじゃあない

どちらかといえば今回は断罪に近い・・・かな!もっとうざくしたかったんだけどね

そして本当はもう少し長かったけど書いてて「こいつは長いな」と思ってカットしちゃいました(てへっ☆

ついでに今回の登場人物はとあるとこからキャラの名前をもじって作ったんで気が付いてくれるとありがたいです

てか気が付いてください、お願い!!!まじで!!まぁ黙っててもそのうち自分でばらすんだろうけど♪


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やっと読んだお
この記事を開いた時、まさかあの鬱をもう一度!?という
不快感に襲われて、開いたタブを1週間も放置してました。
すみません。桜井です。

奇跡的につながりつつ、1よりは救いのある話だった。
……のだろうか?
この国枝は強烈なキャラだね。
麻薬・輪姦・犯罪揉み消しの3コンボとは。
そういえば人殺しは書こうと思えるんだけど、それ以外の極悪人て書いた事ないなあ。
桜井 2010/03/04(Thu)19:03:07 編集
登場人物はとらドラ!からパクリました
まさかタブを一週間放置とはwお久しぶりです

いやぁ私悪役書くのが好きなんですよ、国枝実ことみのりんは書いてる途中でお塩先生+ノ〇ピーみたいになってしまったけどね
でもあれくらい強烈な悪人だと死んだときに
「ざまぁwwww」ってスッキリするんだよなぁ・・・だからこそのハッピーエンドなわけだしね
ひおうゆうが 2010/03/04(Thu)21:06:39 編集
無題
櫛枝かよ!
完全に男+悪人で脳内検索かけてた
桜井 2010/03/04(Thu)23:45:09 編集
無題
いやはや書いてるほうとしてすぐわかると思ったがそうでもないわなw

つまるところ

国枝実→櫛枝 実乃梨
婚約者の高杉遼子→高須 竜児
メイク係の相坂さん→逢坂 大河
マネージャーの川島→川嶋 亜美

となっているんだけどね

また、眼鏡を忘れた!ごめん北村君!
ひおうゆうが 2010/03/04(Thu)23:55:34 編集
無題
ぐあー!マジか!ほぼ全員か
桜井 2010/03/07(Sun)14:17:34 編集
プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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