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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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「ラブ@ポーション 碧色の瞳達」



人間ってさ、多分わかっててやってると思うんだよね・・・この嫌がらせ
だから人間は嫌い
丑三つ時を過ぎた真夜中、集中力も切れかけてきたのでそろそろ研究も一段落させてベットに入ろうかと思ったときだ。
ドンドンと激しく小屋の扉が叩かれた。・・・いつか壊れるわね、この扉
「・・・・・・またか」
一瞬失敗作のフラスコに手が伸びそうになったが思いとどまる。同じ失敗を繰り返さない、それをやるのは人間だけで充分だ
「相手するのも面倒だし寝よ・・・」
寝る前から欲望にまみれた人間の話なんて聞きたくもない、私は毛布を頭からすっぽりと被るとベットに横になった

───ニ時間後
「・・・・・・いい加減諦めなさいよ」
横たわったまま私は吐き捨てるように呟いた、ここまで諦めを知らない奴は初めてだわ
扉を叩く音は一向に止まらない、ただ叩くだけなら我慢できるんだけどときおり聞こえる声が睡眠を妨害する
「・・・ママ・・・マァマ?」
どう聞いても幼い声、それがこんな時間に森の中で聞こえるなんてどんなオカルトよ
「・・・人間でも幼い分穢れてないから、話を聞く価値はあるかな」
私はベットから起き上がると長く伸びた髪を乱暴に掻き毟りながら乱暴に小屋の扉を開ける
「ったく、なんなのよ常識のない人間ね」
小屋の前にいたのはこんな真夜中だってのに鮮やかに光り輝く長い碧色の髪の少女だった。いや少女というよりも幼女?それくらい小さい
「ママ?」
「私の名前はセルリアン、あんたのママじゃないわよ・・・」
ボロボロの布切れをまとったその子は私の問いに首を傾げると
「ママッ!」
思いっきり私の体に抱きついてきた
「ちょっと!だからママじゃないって言ってるでしょう」
いや・・・よく考えたらさっきからこの子「ママ」としか言ってない・・・ってことは依頼なんかではなくて
「あんたもしかして捨て子?」
そう言って抱きつく身体を引き離そうと少女に触れたとき、私はあることに気が付いた
「ママ、くすぐったい」
「気が付いたことがある、『ママ』以外の言葉も言えることと・・・そして」
顔、首元、手の平、背中・・・その他もろもろ触診してはっきりとわかった
「あんた人間じゃない、ホムンクルスね」
「ほむんくるすぅ?」
「そう、それも・・・」
そこまで言い掛けて私は言葉を止めた。違和感はもう一つあったけどそれを今のこの子に言っても理解なんてできないだろう
「ママ?」
「あーなんでもないわ、けど人間じゃないなら歓迎するわ・・・どうせ行くところないんでしょう」
少女の頭をわしゃわしゃと撫でてやる。
「と、なれば名前をつけてあげないとね。」
「なまえ?」
少女の碧色の髪と同じ、碧色の瞳が私をじっと見つめる。
「目が碧色してるからエメラルドでいいわ、名前ってのは適当につけたほうが後々愛着わくのよ」
「うん!」
意味がわかっているのかいないのかよくわからないがエメラルドは嬉しそうに頷いた。


───二週間後

「エメラルド、そこにある作品NO.24556895取ってもらえる?」
「ええっと、NO.24556895ですね」
私はエメラルドを助手として研究に手伝わせることにした。ホムンクルスの成長は早い、エメラルドの身長は出会ったときは私の膝くらいにしかなかったのに今は腰ぐらいにまで成長していた
「はい、どうぞセルリアン」
エメラルドからフラスコを受け取るとそれを火で炙る
「ありがと、後は私一人で充分だから貴女は好きなことしてていいわよ」
「本当!?それじゃ街に行ってきてもいい?」
「いいわよ、しかしまぁよくもあんなところに行く気になるわ」
フラスコの中の液体の変化を見ながら私は答える。どうもエメラルドは人間が沢山いる街がお気に入りのようだ、さっぱりと私には理解ができないがまぁ変なことをしない限り好きにやればいいと思う
「それじゃ行ってきますセルリアン!」
顔は見てないが多分エメラルドは満面の笑顔で出て行った・・・と思う

───更に二週間後

「ただいまセルリアン」
最近エメラルドは街に出かけると大抵、日が沈みかけた頃に帰ってくるようになった。
「おか・・・えりって、エメラルドその格好なに?」
私は扉の前に立つエメラルドの姿を見て驚いた。いつものボロボロの布切れではなくて小奇麗な洋服を着ていたからだ
「どう、ですかセルリアン似合ってますか?」
エメラルドはその場でクルリとターンしてみせる、フワリと碧色の髪と空色のスカートがはためく
エメラルドの背はもう私と同じくらいにまで成長していてその姿はとても美しく映った
「似合ってるわよ、けどそんないい服どこで手に入れたのよ?」
「街でお仕事してそのお金で買ったんです」
「はぁ・・・結構行動力あるのねあんた」
いずれ買うか作るかしてあげないといけないとは思っていたがまさか自分で手に入れるとはね
「それともう一つ報告があるんです。」
「へぇ、そうなの」
「好きな人ができたんです、それで来月海に行く約束をしたの」
エメラルドは少し照れたように頬を染め言う
だがその言葉に自分でも顔が険しくなっていくのがわかった。
「それは止めたほうがいいわね」
「どうして?セルリアンはいつも貴女の好きなようにしなさいって言ってたのに」
「言ってたけど、それとこれは別。わかったらさっさと休みなさい・・・私の食事はいらないから」
エメラルドの顔を見ることなく私は机に向う
「わかりました・・・おやすみなさいセルリアン」
寂しそうに言うエメラルドの声を背に私はただグッと拳に力を込めていた
その日、私は徹夜で研究を続けた。


───それから一ヵ月後

暑い日だった
静かで涼しい森の中も照らす日光が暑苦しいくらい
「・・・こうなること知っていたんですねセルリアン」
普段私が寝るベットでエメラルドが呟く
「まぁ、知ってたわ」
私は机に向かい試験管を振りながら答える
「こんな姿じゃ私だってわからないですもんね」
そう言って皺だらけになった自分の顔をエメラルドは優しく撫でる。ホムンクルスの成長は早い、けどエメラルドの成長はその中でも著しいものでもはやそれは成長ではなく老化となっていた
私は初めてエメラルドと会ったときに言うのを止めたあのことを口にすることにする
今の彼女ならそれの意味を理解できるだろうから
「貴女がはただのホムンクルスじゃない、金持ちの性処理用に造られた使い捨てのホムンクルスよ」
「───!!」
驚き声が出ないのも当然だろう、私はただ事実だけを淡々と伝える
「貴女がはじめてこの小屋に来たとき私が触診したの覚えてる?」
「いえ、覚えてません」
「ホムンクルスでもね、ある程度なら食事とかで魔力を補って身体を保つことができる。けど貴女にはその機能はなかった、貴女にあったのはロリな身体に似合わない女性的な部分だけよ」
「さ、触ったんですかセルリアン」
「覚えてないんだからいいでしょ」
私は立ち上がると戸棚からガラスの小瓶を取り出しベットに腰掛ける
「ところで・・・これ飲んでみるエメラルド?」
「これは・・・?」
エメラルドの瞳と同じ碧色をした液体の入った小瓶を彼女の前に差し出す
「魔力増幅剤、これを飲めばある程度・・・といっても一日くらいだけど昔の綺麗な貴女に戻ることができるわ。ただ生成に時間がかかりすぎて多分今の貴女の老化速度からいってこれが最後になるとおもうけど」
エメラルドは小瓶を受け取るとじっとそれを見つめる
「確か今日じゃなかった彼と海へ行くって話、それを飲んで行ってこれば?」
「いえ、やめておきます」
「そう・・・・・」
エメラルドは私に小瓶を返すとニッコリと微笑む
「会わないほうがいい会ったらつらくなってしまう・・・でも作ってくれてありがとうセルリアン」
「ま、飲むのも飲まないのも貴女の自由よエメラルド」
私はただじっと返された小瓶を見つめ答える
「ねぇ、最期に一つ聞いてもいい?セルリアンはなんで人間が嫌いなの?人間はいい人ばかりよ・・・特にセルリアン貴女は」
ベットから腰を上げ、私は吐き捨てるように言う
「教えないわよ。貴女は好きなまま終わりなさい」
「そっか、そうだよね・・・ありがとうママ」
その言葉を最期にざぁっとエメラルドの身体は乾いた土くれのように崩れ落ちた
残った鮮やかな碧色の髪だけが日光に当たりキラキラと輝いていた
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「ラブ@ポーション」



私は人間が嫌いだ。
だから街から離れ一人森の中に小屋を建てて住んでいる。
私自身も人間だ、だから嫌いな人間から脱却するためにここでずっと魔術書を漁り人間じゃなくなる方法を探している。
そんなことをしている内に気が付いたら街の人間から「魔術師」呼ばわりされる始末
人間じゃなくなる方法を探している過程で確かに色々なモノを生み出したけど魔術師呼ばわりされるつもりはない
けど私の作った物を求めてときおり人間がやってくる、自分の都合のために・・・
これだから人間は嫌いだ

「すいませーん!魔術師様いらっしゃいますか!」
昼過ぎまで続くはずの私の有意義な睡眠時間が若い男の声と小屋の扉を激しくノックする音でぶち壊される
「いらっしゃいませんか!」
「・・・・・・なに、うざったい」
私は気だるくベットから身体を起す。夜遅くまで研究してて眠たいのと嫌いな人間の声に起されたことで私の機嫌は最悪だった。
「魔術師様!」
「五月蝿い!」
私は近くにあった失敗作NO.1414921256の三角フラスコを壁に投げつける。フラスコは扉に当たり辺りにガラス片が散らばる、がそれでも小屋の扉を叩く音は鳴り止まない・・・寧ろ自分がいるってことを知らせてしまい逆効果だった
「いらっしゃるのですね!私はキュアノスの貴族シンクと言います!、魔術師様にお願いがあってやってきました!」
「・・・・・・わかったからその扉を叩くのやめてもらえない?壊れてもらっても困るのよこの小屋」
本来なら嫌いな人間の相手なんてしたくない、けど“シンク”ってその名前に聞き覚えがあったから少しだけ相手をしてあげることにする。
ベットから降りてボロボロの小屋の扉を開けるといかにもな貴族の格好をした金髪の青年が立っていた。その幼く見えながらも精悍な顔立ち・・・間違いない、私がまだ街に住んでいたときによく目にしていた彼だ
「魔術師様!」
「その魔術師様ってのやめてもらえない?街の人間が何を思ってそう呼んでるのかはしらないけど私にはちゃんとセルリアンって名前があるんだから」
「も、もうしわけございませんセルリアン様」
私の不機嫌な態度に恐縮した様子で頭を下げるシンク。流石に私のことなんて覚えてないか、わかってはいたけどなんか少しイラっとした。
「お茶なんか出すつもりは無いけどとりあえず中に入れば?用事があるんでしょう」
「は、はい!失礼します」
辺りを挙動不審に見渡しながらシンクは小屋に入る。
「警戒しなくても取って食ったりはしないわよ」
「あ、いえ・・・そうゆうつもりは・・・すいませんセルリアン様」
馬鹿正直な男・・・昔から変わっていない。いちいち構ってやるのも面倒になったので無視してゴミの山から椅子を引っ張り出し軽く埃を払う。
「それで私になにか用?」
椅子を指差し「座れば」と合図して自分ももう一つの椅子に座る。
「そのことなんですがセルリアン様に作って欲しい薬がありまして・・・」
「なにかしら?毒薬とかならその辺に転がってるから適当に持って行っていいけど」
「いえ、毒薬ではないんです・・・私が欲しいのは───」
椅子に腰掛けるとシンクは一呼吸深呼吸をする、その顔は傍から見てもすぐわかるくらいに顔が赤くなっていた
「───惚れ薬を作ってもらいたいんです!」
「は・・・?今なんて言ったの?」
思わずシンクの言葉に私は呆気に取られ聞き返す。
「だからセルリアン様に惚れ薬を作ってもらいたいんです・・・」
よっぽど恥ずかしいのだろう言葉の最後が小さくて聞き取れないくらいだ
けどなんで?だって
「惚れ薬って、貴方の存在自体がまさにそれのようなものじゃない」
シンクは誰が見たって人が惚れる人間だ。見た目だけじゃない、私の知ってる限り性格やら家柄・・・ありとあらゆる部分で羨まれる人間だ。彼が声を掛ければ大抵の女性が簡単に靡くんじゃないかと、私は思う。
「あ、もしかしてあなたホモだとか?」
「ち、違います!茶化さないでください!」
シンクは真っ赤な顔を更に赤くして否定する。
「別に茶化したわけじゃないわ可能性の一つを提示しただけ、だって私が見るに貴方には惚れ薬なんて必要だとは思えないんだもの」
少し興味がわいた、この男がどんな理由で惚れ薬を欲するかというところに
「どうして必要なのか言いなさい、その理由を聞かせてくれれば貴方の求める惚れ薬用意しないこともないわ」
「わかりました・・・ですが今から私が言うことは他言無用でお願いできますか?」
「言わないわよ、言う相手もいないしね」
私は小さく頷くとシンクは神妙な面持ちで静かに語り始めた。
「私には心の底から愛する恋人がいます、その彼女に惚れ薬を使いたいのです」
「はい?言ってる意味が全然わからないわ、もう既に恋人なら必要ないじゃない惚れ薬なんて」
私の言葉にシンクはただ首を横に振った
「彼女は今彼女の父親が勝手に決めた許婚と結婚させられそうなのです、そして彼女はそれを無理矢理受け入れようとしている!」
「だから惚れ薬で彼女の気持ちを変えようと?」
「彼女はとても父親想いです、どんなに説得しても『父が望んだことだから』の一点張りで・・・ですがこのまま結婚を許してしまえば彼女は絶対に不幸になる!」
シンクの言葉に力が篭る、こんなにも真剣な表情を見るのはいつ以来だろうか?
「まぁ大体わかったわ、でも惚れ薬を使って貴方達が結ばれたとしてその後どうするの?」
「貴族の名を捨て、二人でこの街を出ようと思ってます。彼女には話していませんがわかってくれると思います」
どこまでも真っ直ぐな目でシンクは答える、正直私はそれを直視する気にもならなかった
・・・・・・これが駆け落ちってやつか。
全てを捨ててまで彼をそこまで駆り立てるものがその彼女にはあるんだろう
羨ましくもあり妬ましくもある、私は持っていないのだ少なくともそれを
どんなに望み、嘆願しようとも私の手からすり抜けるように落ちていく星の砂
けどそれを望まなくても自然と持ち合わせる人もいる
「思った以上につまらない話だったわ」
「えっ!?じゃあもしかして惚れ薬は・・・?」
「そんなに慌てなくてもちゃんと出すわよ、別に面白くなかったら出さないとか言ってないしね」
私は椅子から立ち上がると戸棚から小さなガラスの小瓶を取り出す、中には淡い青色をした液体が入っている
「この液体をまず貴方が半分飲んで、すぐに残りを彼女に飲ませなさい。その後しばらく見つめ合ってたら効果は自ずとでるはずよ」
小瓶をシンクの目の前に差し出す、受け取った彼の表情が明るくなる
「ありがとうございますセルリアン様!あの御代は・・・」
「そんなものいらない」
キッパリと断る。
本当話を聞くまではどれだけ吹っかけてやろうかと考えていたけどそんな気分じゃなくなった。
ただ───
「もし思った効果が現れなかったらもう一度私のところに来なさい」
「はい!本当にありがとうございますセルリアン様!」
深々と頭を下げるシンクを私は邪険に扱う
「用が済んだらさっさと出て行って。貴方もこんなところにいるところを誰かに見られたら困るでしょう」
「わかりました、それでは失礼します!本当にありがとうございました!」
シンクはもう一度深く頭を下げると踵を返し小屋を出て行く
「・・・・・・獣のように愛し合えばいいわ、文字通り獣のようにね」
馬に乗り勢いよく駆けていくシンクの後ろ姿を見送りながら私は小さく呟いた。
私は人間が嫌い、でも人間以下になるつもりも毛頭ないわ。

次の日、小屋の前には小さな小さなカスミソウの花が二つ添えられていた
別にそんなつもりじゃなかったのにな、カスミソウの花言葉は確か・・・

 

                                                      FIN
いやぁ、自転車屋は流石に生傷が絶えませんね・・・
しかもなんか周りオタクばっかりぽいわ
あ、あと「好きな自転車メーカーは?」とか聞くのやめて(>_<)そこまで私は自転車好きじゃない

そして最近まずいよ、収支がマイナスだよ
女の子とお茶とかしとる場合じゃないのよ
免許やら探偵学校のローン支払わないかんのに 収益がないとかありえん(>_<)
とりあえず人生立て直ししないとギャンブルしないのに貯金ないとかありえんわ、昔はあったのにね

仕事の休みに日雇いでもするかなぁ それしかないわなぁ

ってなかんじで気持ちを吐露しないと不安になるね

狭いプレハブ内に激しい音が響き渡る。
なにが起こった?その激しい音は少なくともオレが殴られた音───ではなかった。
なにせ痛みを全く感じいていない、意識だって失っていない。
「なっ、馬鹿ななんでお前がっ!」
雛形がうろたえるように後ずさり、五葉が「店長!!」と叫んだところでなんとなく状況が把握できた。
「天城・・・さん?」
「待たせたな恭治、お前の意地の叫びしっかりと聞いたぜ」
振り返るとプレハブの入り口、確かに硬派のカリスマ天城仁はそこにいた。先に聞こえた音はプレハブの入り口の扉、金属製の扉のそれが飴細工のように曲りくねった音だった
「や、約束が違うぞ天城ぃ!お前は『リチェルカーレ』に残ってろと言ったはずだ!」
「ああそうだな、でもお互い様だろう?お前だって『店の権利書を渡したら五葉を返す』って約束を破ってるんだからな」
「ぐっ・・・!」
雛形は押し黙って更に後ずさる
「大体監視役のやつらはなにをしてやがる連絡もよこさないでぇ!」
「お前の仲間六十三人は全員連絡する前に叩き潰したさ。まぁ骨があったのはあの石渡ってやつくらいか、それでも二発で沈んだがな」
天城さんはレンズの細長いサングラスを外し胸ポケットにしまいこむと一歩雛形に近づく。
「安心しろどいつも気絶程度で済んでる、だがお前達はそうはいかない」
その目は怒りと殺気で満ち溢れてまさに鬼神ともいえる形相だった
そしてゆっくりと構えを作る。噂に聞いたことがある、天神拳の型・・・この構えを取った天城さんは本気だ
「お、俺は雇われただけなんだっ」
「悪かった、俺が悪かったから!」
口々言い訳を吐きながら逃げようとする手下達に雛形は後ろから容赦なく蹴りを入れる
「てめぇら逃げるんじゃねぇ!!」
「───安心しろ、初めから逃がすつもりはない!」
それは一瞬の出来事だった。天城さんは一気に距離を詰めると背中を向け逃げようとする雛形の手下二人の首根っこを掴み軽々と持ち上げると
「お前らは後だ、ちょっと退いてろ」
まるでゴミを捨てるかのよう壁に向って放り投げた。簡単に投げたように見えたが大人を二人あんな風には投げることなんてまず無理だ
「ぐへぇっ」
「あ、あわっ・・・待てよ天城、話し合おうじゃないか」
潰れた蛙のような声を上げて崩れ落ちる手下達を見て雛形は完全に戦意を無くし震え上がっていた。
「恭治お前一人で立てるか?」
「ええ、なんとか」
天城さんに支えられてなんとか立ち上がる、全身に痛みが走るが歩けないこともなさそうだ
「悪いが恭治、五葉を連れて先に帰ってくれるか?こっから先はR25指定だ、血生臭いのは五葉に見せるわけにはいかないからな」
「は、はい!」
その言葉にオレは頷き五葉の元に駆け寄る。
「待ってろ、すぐに解いてやるからな」
真っ赤になった目に涙を溜めて五葉はただ頷く。麻縄で縛られた五葉の細い腕は必死にもがいたせいか赤く腫れ上がっていた。
それが目に入って居た堪れない気持ちになる。
「よし解けた、行こう五葉」
「はい・・・」
五葉の手を引いて出口へと向う。それを確認した天城さんは静かにそしてゆっくりと雛形の頭に手を伸ばす。
「ゆ、許してくれ!?なっ?天城・・・なぁ!!」
「許すとか許さないよりも死ぬか生きるか考えたほうがいいぜ、俺の天神拳は今調整が効かないんでな」
腰を抜かして倒れている雛形の頭を鷲掴みにしたまま持ち上げている
オレはそれを見て急いでプレハブから出て扉を閉めた、別の意味で嫌な予感を感じたからだ。
───案の定、次の瞬間
「ぐるあぁがぎゃがぶるじゅらばぁばぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
雛形の形容しがたい叫び声が扉の向こう側から聞こえた。人間をどうやればあんな叫び声上げさせることができるのかわからないが天城さん、もう少しオレ達が離れてからにしてほしかったです。
「・・・こんなところさっさとおさらばして『リチェルカーレ』に帰ろう、な」
五葉を助け出せばこんな薄暗い所に長居は無用だ、オレ達は駆け足気味にエレベーターへと向う。
「五葉、大丈夫か?」
「・・・はい、私なら大丈夫です」
軽く笑顔を見せて五葉は答える。その様子を見て少しホッとした、下手したら今回のことは
五葉の心に大きな傷を作ったんじゃないかと心配だったんだ
「ちょうどエレベーター来てる、急ごう!」
丁度地下に停止していたエレベーターのボタンを押しそれに乗り込む。
「あの・・・神楽坂さん」
「ん?どうし・・・」
振り返りボタンを押そうと手を伸ばしたときドンっとオレの体になにかがぶつかってきた。一瞬なにがぶつかったがわからなかったが今この状況でぶつかるのは一人しかいない。
ボタンを押さないままゆっくりとエレベーターの扉が閉まる。
「い、五葉?」
五葉がオレの胸に飛び込んでいた。俯いていてその表情はわからないが少し肩が震えている、勢いあまってぶつかってきたわけじゃないな
「ごめんなさい、私・・・嘘をつきました」
「嘘・・・?」
「私全然大丈夫じゃ・・・なんかないんです、今でも怖くて・・・震えが止まらなくて」
嗚咽混じりに言葉を漏らす
「私なんかのために神楽坂さん一杯殴られたり蹴られたりされて死んじゃうんじゃないかって、怖くてでも私何もできなくて・・・」
「五葉・・・。」
オレの胸の中で咽び泣く五葉を見て胸の締め付けられる気持ちになる
こんなときオレにできることはなんだ?どんな言葉をかけてやればいい?
オレは五葉のことを知らない、どうすれば彼女の泣き顔を笑顔に変えれるのかその術を知らない
知っていることといえば唯一つ、できることといえば唯一つ・・・
「五葉、オレにできることはこんなことしかできないけど・・・」
少し屈んで五葉と視線を合わせる。こうしてようやく五葉の顔を見ることができた、すぐにオレは涙で濡れた顔を指で拭ってやる
「神楽坂さん・・・。」
オレが強ければ、天城さんみたいに強ければこんなにも五葉を悲しめることはなかった
五葉がじっと見つめる中、オレは静かに五葉の肩を抱き額をくっ付ける
「少し幸せになるおまじない、オレがかけるよ」
「おまじない・・・はいっ!」
おまじない、その言葉を聞いた五葉の表情が少し明るくなったようだ
「いくぞ、ちゃんと合わせるんだぜ」
「はいっ!」
『クオーキ クオーキ キワラケチ ラキサト ラキサト サオケスタオ』
エレベーターの中に二人の言葉が小さく響き渡る
オレと五葉、二人を乗せたエレベーターがゆっくりと静かに上昇を始めていた。
 

ナガレユクー・・・・・( ゚д゚)ハッ!

壊されたお守りがなんで東方の絵柄ばっかりでてくるのかと思ったら東方の曲なんだってことを今知った夕雅です

風神録なんて巫女じゃないほうのバグっぽいので一気にクリアしたから曲を聴いてなかったわ

ついでにけいおん!の第二期オープニングを聴いたけどまったく歌詞がわからなかった・・・・
なにこれ?とか思ってもみたがよくよく考えてみたら一期のOPだって歌詞の内容わかんないじゃん
まぁ元々二回しか見てないしな・・・最近まともに見ているのは聖痕のクェイサーくらいか、ネタで

とかおもった今日このごろ、一応就職決まりましたよ・・・

まぁかなり妥協しましたけど唯一持っている自転車の整備士免許を活かす職業になりましたよ

しかも入っていきなり5月から昇給ですよ(免許持っているから

資格って凄いな・・・・(´-ω-`)

まぁ実は前の自転車屋とはライバル?的な存在のところだけど気にしねぇ!!

あ、あと左のバーにいるおしとやかでおしとやかなエリート魔法使いのお嬢様が多分この記事で転職というか
レベル30になってなんかグラフィック変わってるはず!これ結構気にしてたんだよね

記事の文字数によって経験値が増えてってレベルがあがるっていうブログパーツです

レベル30になってなかったらアレです、次の更新を待て!って感じです

ちなみにこのパーツの高レベルの人は三桁台・・・なにこれかなりびびったわ
プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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