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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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『幻想少女』仮題

インタールード シフォン


私には、私には夢があった
それは自分のデザインした服を世界中で有名にすること
しかしそれは今の荒廃した世界には不釣合いで無意味なもの、けどそれでも構わない───
あの時・・・夢は壊れ失われたと思った、けど大丈夫

───私には新たな力が目覚めたのだ

その能力に気が付いたとき夢は───私の夢は私の世界で再生した、そう不死鳥のように

「なんで御姉様がエルグランデの仕事の後始末なんてしなくちゃいけないのぉ?しかもこんな辺境の土地にさ」
「仕方ないじゃない、私八豪傑じゃ一番下っ端なんだから。こうゆう雑用は当然なのよ、ちょっとそのエルグランデの片腕を吹き飛ばした氷のメイドと御主人様ってのもの気になるしね」
大きな紙袋にお菓子を一杯つめてフラフラと歩きながら不服を漏らすメイド服の彼女───茶髪のおさげをしたマロンに私はたしなめるように言葉を返す
私達は荒廃した街を歩いてく、もはやこの世界に綺麗な服なんて必要ないんだ
今日を生きる食料だっていつまでもつかそんな世界なんだから
「御姉様と私の能力の方がエルグランデなんかよりも上なのに」
「大丈夫、大丈夫。エルグランデは乙葉の光の能力を失ったわ、だからすぐにちゃんと認められるわよ私達の方が上だってことは」
私が八豪傑になった理由は───
「そんなことより食べないならシナモンドーナツ貰っちゃうわよー♪」
「あー御姉様、それ私が一番好きだから取っておいてるのにぃ!!」
「ダメダメ、一番美味しいものは先に食べないと誰かに取られちゃうわよ?」
マロンの持つ紙袋からシナモンドーナツをひょいと取り上げると軽いステップを踏みながら口に咥える
私が八豪傑になったのはそんな世界においても私の夢を継続するためだ、八豪傑であれば今日の食べ物に困るような苦しい生活をしなくていい・・・そして世界が荒廃したときよりも物が八豪傑には集まっていく
いずれ八豪傑が世界を支配したらそこからゆっくりと積み上げていけばいい、私の世界を私の服が世界の衣服の基本であり全てになるんだ
私の夢は加速する───
私は夢を追い続けてもいい、神様がそう言っている、そのためにあるのが私の力だ!!!!!!
「そこのお前、止まれ!!」
「お前達能力者だな、これより先はD都市地区現在進入は禁止されている!抵抗するなら容赦はしないぞ!!」
立ち塞がるものは消し去ればいい、奴等は持たざる者・・・私の力で吹けば消し飛ぶ他愛もない存在!
自動小銃のようなものを持った持たざる者達が叫ぶ、どうやらマロンのメイド服姿に能力者だってことがわかったらしい、まぁ当然か
そもそもD都市地区に警備が配置されているなんて話聞いてなかったわね、これも無駄にエルグランデが暴れまくってくれたおかげかしら?
「御姉様、どうしよう?」
「んー面倒だなぁ、殺しちゃおっか・・・どうせ生きていてもしょうがないし」
「・・・っ!!」
警戒して銃を構える彼等に対してシナモンドーナツを口に咥えたまま私は金髪のツインテールを揺らし前に立つ
「んぐぐぅっ・・・んぱぁっ!まぁやってみるだけやってみたら?どうせ無駄だろうけどっ♪」
口元からドーナツがポロリと落ちる、それが地面に落ちた瞬間戦闘は始まった
「これ以上街を好き勝手にさせてたまるか!!撃てぇ!!」
「キャー御姉様!!」
自動小銃が弾を吐き出す激しい音に合わせる様に私は能力を展開させる、御主人様として私が得た能力を
「な・・・なんだとっ!?」
「だから無駄だって言ったじゃない、そんな鉄砲玉で私は殺せない!」
彼等の銃から吐き出された弾丸が全て私の目の前でなにかに遮られるようにその動きを止めていた
「こ、こいつ何者だ?」
「聞かれたら答えてあげるのが私の優しいところよ、しかと聞きなさい私は───」
「あはっ、御姉様一気にやっちゃうの?」
マロンの栗色のおさげ髪がふわふわと浮き上がらせ一気に辺りに風が吹き上がる
「八豪傑が八番目、風のシフォン様よ!!」
瞬間私の周りに激しい風が巻き起こり全てを吹き飛ばした


ACT 5  玲人


エルグランデとの一戦から二日が過ぎた、“御主人様”という能力者になって初めて使った能力の負荷というものはかなり大きかった
体力というのとは違うらしい、能力を使うことで起きる身体への負荷というものは
「玲人さん、お食事・・・今日も作ったんですが」
「あ、ああ・・・」
紗雪の声に僕はベットからゆっくりと身体を起す、一応ここは僕の部屋だ・・・とは言っても今となっては屋根もなければ壁も吹き飛んで無くなっているけど
「すいません、大したものできなくて」
「いや、別にそんなことない」
紗雪から雑炊の入った茶碗を受け取ると一口、口へと運ぶ。その味ははっきりいって最近まともな食事をしていなかったこともあるのかもしれないがそれでも今まで食べたこと無いくらい美味かった
けどそれを素直に喜べない自分がいた
「なぁ紗雪、あんたいつまでここにいるつもりなんだ?」
僕は礼も言うことなく冷たい言葉を投げかける、紗雪はその言葉に小さく肩を振るわせたのがはっきりとわかった
「僕に色々してくれるのは感謝してるがはっきりと言っておく、僕は紗雪達の仲間にはならないぜ」
「玲人さん・・・」
わざわざ言葉にする必要なんかなかっただろうがはっきりとその言葉を告げた
紗雪だっていつかその言葉が返ってくるのは予測できていたんじゃないかと思う
「確かに僕には“御主人様”としての能力があるのかもしれない、けどだからって僕が戦う必要なんてないだろ・・・エルグランデと戦ったのだってあんただけじゃ頼りなかっただけだ!」
巻き込まれるのは勘弁だ、そう嫌悪感をむき出しにして突き放すように言い放つ、その僕の様子に紗雪は静かに言葉を選ぶように口を開く
「それは充分わかっています・・・そして私は玲人さん、貴方に戦いを強要することはできない、けど!!」
「けど・・・なんだよ!!」
茶碗を乱暴にテーブルに置くとベットから身体を起こし僕はがなるように叫んだ
「別に僕が戦わなくたって、あのスティールメイデン・・・凛とかいうやつがなんとかするだろっ!!」
「・・・けど貴方には力があります、それもあの八豪傑と渡り合えるほどの力が!!その力を持ってすればこの世界を救えるかもしれない・・・私にはかつてそれを約束した人がいました、一緒に平和な世界を作ろうとした人が!だから・・・無理を承知で言います、私と戦ってください!!」
紗雪の悲痛な叫びに胸が苦しくなるのがはっきりとわかった。紗雪の言う“約束した人”、それはおそらく僕がエルグランデの前に飛び込む前に見た幻影の男・・・一方的に紗雪のことを僕に託した男のことだろう
僕には能力がある、そしてあの幻影の男から紗雪を頼まれたそれはわかる、わかるけど!!
・・・けど!!!
「悪い、外の空気を浴びて来る」
「玲人さん!!」
僕は全てから逃げるように言い放つと外へと飛び出した
 

                                                 つづいちゃったよこれ



現在状況


所属      能力 メイド     御主人様
?        氷  紗雪       玲人    

 AMD    奪  円月凛      ?

八豪傑     風  マロン      シフォン
          光  乙葉     エルグランデ
          ?   ?        ?
          ?   ?          ?
          ?   ?            ?
          ?   ?         ?
          ?   ?         ?
          ?   ?         ?


え・・・いやまぁ真章スタートっていうか、なんと言うか


ただ上の現在状況表を埋めたかっただけだけどな!!


ちなみに今回登場したシフォンちゃんは私が親友とガストでビール飲みながら「いやぁ、敵キャラってのが作れなくて・・・」と言われたのでその辺にあったメニューから作ったキャラです
フルネームでシフォン=ロメイン・・・結局親友が書かないもんだからこっちで使っちゃたという次第
口癖は「ねぇねぇどんな気持ち?」もちろん元ネタはあのAAです


ぶっちゃけ本編で自分でも言ってるけどエルグランデより強いですシフォンちゃん
なにより彼女はエルグランデよりもバランスが良くて防御力もありありですさ、ただメイドであるマロンちゃんはほぼマスコット状態・・・総合すると互角くらいかな
ちなみに八豪傑には何気に光だとか風だとか普通だったら主役みたいな能力ばっかりです、後半は流石に違うけどね!!

というかこんなのよりもメイド服とおまじないを進めるべきだろ私、頑張れ私!!
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無題
> 「玲人さん・・・」
> 「それは充分わかっています・・・そして私は玲人さん、貴方に戦いを強要することはできない、けど!!」
この紗雪のセリフの返し方すごくいいね。
丁寧かつ凛とした強さを感じる。
桜井 2010/11/05(Fri)22:48:47 編集
紗雪「・・・・・・褒めてもなにもでません!」
一応玲人は中学生くらいというかかなり子供っぽくて感情的な
感じで逆に紗雪が25~8歳くらいで大人な感じ、かつ使命感を強く持たせた性格で書いてるので、うん・・・成功だな

なんかセリフだけで言えばガンダムの富野監督みたいなのを意識はしてるけどなかなかできないね、流石に
氷桜夕雅 2010/11/06(Sat)01:20:05 編集
プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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