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「あんめいどおぶおーるわーくす 中編」
「ムーン1より各員へ後少しでA棟執務室へと到着するフォーメーションを維持し警戒に当たれ」
「ムーン2・・・了解」
「ムーン3了解ですよ!侵入者め、どっからでもきやがれです!」
そうそう侵入者なんてこないだろ、そう心の中で思いつつ俺こと五臓六腑大二郎は“五臓六腑家御主人様の防衛専属メイド”達に囲まれ加絵奈のいるA棟執務室へと歩を進めていた
だがその足取りは非常に遅い、なぜなら───
「御主人様、ネクタイが曲がっておりますわ」
「お待ちください!髪型が理想の形から崩れてます!」
「今時点での気温、湿度からするとこちらの衣服の素材の方が合っていますわ、今すぐお着替えください!」
・・・とまぁ、ことあるごとに着せ替え部隊が足を止めさせてくれるもんだから結局予定の時間よりも倍近く掛かってしまっていた
しかし怒ってはいけない、彼女達は自分の仕事を忠実に遂行しているに過ぎない。悪いのは全部あの西条院加絵奈だからだな
「御主人様、A棟執務室に到着いたしました」
「ああ、ありがとうアクセルさん」
「いえ私はメイドとして当然のことをしたまででございます」
「本当、その言葉あいつに聞かせてやりたいよ」
アクセルの言葉に溜息混じりに俺は呟くと扉の前に立つ、ご大層に扉には『五臓六腑家メイド長西条院加絵奈の部屋 ノックしないで開けた者は死あるのみ』なんて紙が張ってある。
まったくどこの悪の組織だ、大体何時の間にかメイド長なんかになってるし
「おーい加絵奈、御主人様が遥々来てやったぞ」
死にたくはないので一応ノックをし声をかける・・・がそれに部屋の中からは怪訝そうな声が返ってきた
「え?ああ、本当に来たんだ面倒だなぁ」
「面倒、いま面倒って言ったか?ていうか用があるなら来いっていったのそっちじゃないか、開けるぞ」
加絵奈の言葉に頭に血が上った俺は答えを聞く前に勢いよく扉を開けた。
思えばA棟執務室に来るのは初めてだった、部屋の中は真赤な絨毯が敷き詰められ天井には巨大なシャンデリアが鮮やかな輝きを映し出し、また奥の壁面は全てガラス張りになっておりそこからは広五臓六腑家の敷地が広がっていて部屋の真ん中にはどこの社長のテーブルかってくらいの大きさの木製テーブルがどっしりと配置されている
そして───
「あーあ全滅しちゃった。全くこれも全部大二郎のせいなんだからね」
「俺のせいにするなよ普段から下手なくせに」
携帯ゲーム機を片手に腰まである長い黒髪を靡かせた美少女メイドが悠然とした様子でそこにいた
ベルベット生地のツー・パーツ・ドレス式メイド服を見事に着こなす抜群のプロモーションにどこぞのアイドルを思わせるような愛くるしくかつ清廉な顔立ちを持つ西条院加絵奈は本当“これで黙ってさえいてくれれば可愛い”を地で行く女の子だ
「それで、私に用事ってなによ?」
「言いたいことわかるだろ、後ろのほら!」
面倒くさそうに答える加絵奈に俺は親指で自分の後ろぞろぞろと並んだ専属メイド達を指し示す
「なんで急にこんなにメイドがいるんだよ」
「そりゃ簡単よ、あんたのお父さんに頼まれたの。『大事な大二郎のためになるならいくらでもお金を使っていい』って言われたから私がわざわざあーなーたーのために一生懸命手配してあげたのよ感謝して欲しいわね。いいじゃない昔の貴族はメイドを沢山雇うことがステータスみたいなところあったし」
なにが俺のためだよ。どうみてもこれ半分いや八割は嫌がらせだろうに
俺はイラつき後ろ首を掻きながら反論する
「あのなぁ、なんでも限度ってもんがあるだろ。例えば靴紐を選ぶのとかそれくらい自分でできるっていうんだよ!」
「へぇーそうなんだ、それくらいはできるんだ」
「くっ、そんなの当たりま───」
加絵奈の人を舐めきった挑発に完全に頭に血が上り声を上げたその時だった
俺の叫び声を一気にかき消す怒号のような叫びがA棟執務室に響き渡ったのだ
「うああああああああんっ!!御主人様に嫌われたですぅぅぅぅ!!!!!」
「え、ええっ!?」
思わず振り返ってみたらショートボブの小柄で可愛らしいメイドが“五臓六腑家御主人様の警護部隊専属メイド”のアクセルさんにしがみつき泣き声をあげていたのだ
しかし朝から何人ものメイド達が入れ替わり立ち代りだったせいか正直彼女が誰だったか思い出せない、いや多分彼女の泣き出した原因が俺にあるのは間違いなさそうだからえっと
「彼女は“五臓六腑家御主人様の右足の靴紐を選定する専属メイド”理夏です御主人様。戦場ではこのように泣き叫ぶ子供が多かったのでこういった状況には慣れていますので、ご安心を」
理夏の頭を優しく撫でながら少し寂しそうにアクセルは言うがどっちかってとそんなこと言われたら益々罪悪感が沸くっていうか、全然安心できねぇ
「は、初めて・・・会う、ご、御主人様のためにえっぐ・・・一生懸命やろうとぐすっ・・・おも、おもってたの、に」
「うわっ、女の子泣かすなんて最低っ!」
「お、お前は黙ってろって!」
泣き崩れる理夏にうろたえるしかない俺に後ろから加絵奈の野次が飛ぶ
くそっ、全くもって目の前で女の子に泣かれるのはつらい。心になんかグサッとくるものがある
「いやあのさ別に今のは例えであってなんていうかなその俺的にはむしろ大歓迎だから、その泣き止んでくれるかな?いやー流石だなーいい靴紐だわこれ」
ちょっと演技っぽく靴紐を褒める俺に理夏は泣き止み俺の顔をじっとみつめる
「本当ですか御主人様?」
「本当本当、この色合いつや流石だなっと思っていたんだよね。だからさ、あくまでさっきのは例えだから泣き止んでくれる?」
「はい、取り乱してすいませんでした御主人様」
そういって理夏は涙を吹きながらすごすごと後ろに下がっていく
俺は安堵の溜息と共に再び加絵奈のほうへ向きを直す
───しかしじゃあどう言えばいいんだよ
また専属メイドはいらないとか言ってさっきみたいなことになるのは面倒だ
かといって朝から思考パニック状態の俺にでてくる案というのは短絡的なものでしかなくて
「あのさ加絵奈、そのあれだわかるだろ彼女達にお金を渡してだな───」
「あーやだやだまたその“なんでもお金で解決”ですか?」
俺の言葉に今まで以上の嫌悪の表情を加絵奈は浮かべる
「な、元はと言えば加絵奈がこんなに一杯雇ったんだろ!」
「だからってそのお金出せば何とでもなるとか思ってるその性格最低よ!私の家の借金のことにまで勝手に手を出してその代わりに専属メイドをやれとか言うし?冗談じゃないわよなんで私があんたみたいなキモイののメイドしなくちゃならないのよ!」
「キモイ?今キモイって言ったか?御主人様に対して!?」
「言ったわよ、あんたの専属メイドなんかしてたらいつ押し倒されるんじゃないかと不安で仕方なかったわよ、本当にキモイんだから!」
「また言ったな!!」
加絵奈の余りのいい口に俺は加絵奈に詰め寄よろうとしたその矢先だった
「はいはい、お二人とも押さえて押さえてぇ♪」
俺と加絵奈の間を一人のメイドが割って入ってきたのだ
「御主人様、加絵奈メイド長様、まさかこんなに早く私の出番が来るとは思っていませんでしたので少し嬉しいですよ。この場は私“五臓六腑家御主人様が決闘をするさいの仕切り専属メイド”雅が仕切らせていただきます!」
なにやらまたやたらと長い役職名のメイドが分厚いなにかのルールブックのようなものをその手でパラパラと捲りながら実に楽しそうな様子で語る
「な、なんだよそれ」
「決闘ですって?」
「御主人様とメイド長、お互い遺恨があるのなら!私がお互いの戦力を分析し平等な戦力できっちりちゃっかりずばっと納得のいく決着をつけさせる決闘をセッティングしますよ!はいそれじゃお互いこの白い手袋をお持ちくださいな」
そう言うと雅はポケットから白い手袋を取り出すと俺と加絵奈に手渡していく
「それじゃその手袋を思いっきり相手に投げつけてくださいませ!」
「あ、ああ・・・」
「えっと、わかったわよ」
よくわからないまま雅から手袋を受け取ると俺は加絵奈に、加絵奈は俺に投げつける
もちろんそれは当たっても痛くも痒くもないわけで白い手袋は当然の如く互いの身体に当たるとポトリと地面に落ちた
「さぁ決闘をするにふさわしいコロシアムへ移動しますよ皆さん!」
そう言えば白い手袋を相手に投げつけるのは決闘の合図とかなんとかなんかの本で読んで記憶がある、ああまさかこれってそういうことか
なにやら一人盛り上がってる雅に対して俺は小さな声で加絵奈に呟く
「てかなんだよこんなメイドまで用意してたのかよ」
「いやうん、実は私もあんまり覚えてない」
ちょっと呆れた様子で答える加絵奈に俺は今日何度目かと言う溜息と共にまた天を仰ぐのだった
「なんかまた面倒なことになってきたぞ」
つづきます、まちがいなく
あれれおかしいな このドキドキは 君の腕の中であふれ出すーな感じに颯爽と登場する夕雅です
ええっとまぁ前後編といっておいてなんで中篇やねん!!ってのはあれよ
あるじゃん前後編だとおもって前編買った後に「あれ?なんか話がおかしいぞ?って中篇があるんかい!!」みたいな?みたいなみたいな?
いや元々この大二郎と加絵奈の対決って展開がなかったので書いてたらノリノリになってきてなんか長くなった
いや・・・多分小説的にはそれほど長くないんだろうけどあんまり長いとブログが受け付けてくれないからな(一度エヴァリーフォースであった
加絵奈がやたらとキモイっていうのはなにを隠そうクトルフィアちゃんのセリフに影響されたから
“五臓六腑家御主人様が決闘をするさいの仕切り専属メイド”雅は氷桜夕雅の雅から取りましたよ、ええなんていうかプロットとか作らないから咄嗟に出すメイドの名前に苦労するわ
あと某所でヒロインはとにかく初印象で美少女だってのを読者に印象付けろ!って言われたので加絵奈ちゃん
フルバーストで頑張りました、あとその後でもちょこちょこ「この子美少女だよ!」って印象付けるように努力
つっても今はただのツンしかない子ですがね
加絵奈はあれよ屈服させたときが美味しいって・・・そんなキャラです、妄想じゃどんだけ屈服させてることやら
このキャラだけで全てがつながった
理不尽な超ハーレムから一転、全て金で解決する五臓六腑家批判へ移行する事で、悪く言えばだらしない快楽主義を収斂させた。
至り尽くせリと思わせつつ、主導権を握るのは加絵奈なんだね。
「あんたはこれで幸せなんでしょ?」というハーレムに対するアンチテーゼを持ったキャラが仕掛け人……
ああ。
なんかこれ参考になりますわ。
勿論このまんまパクったりはしないけど、
うん、いいね『アンチが当てつけでプレゼント』という趣向。
靴紐結び専用メイドの騒いで、アクセルのなだめる流れも面白い
戦場でも泣く子はいたって!
何者だよ……アクセル
そして緩ませる所は緩ませている所も理想的だ。
加絵奈の「いつ襲われるか分からなくて嫌だった」ってのと
「抜群のプロポーション」の描写がエロい!
加絵奈、本当新しいな。
「次世代のツンデレ」という異名をやろう(要らん
あと、プロット作ってもキャラ名は思い付かないですYO!
いや本当アンチテーゼとか考えてないよ!!
「加絵奈ちゃんペロペロしたいお!」程度のことしか考えてないです、いやまじで
まぁ主導権を握るのは確かに加絵奈ですね。とりあえず主人公を否定するキャラがあんまり今までいなかったってのでちょっとヒロインにやらせてみた感じであります
あと言ってなかったけど加絵奈のメイド服はツー・パーツ・ドレス式、ワンピース型じゃなくてブラウスとスカートが別になっているのだ!すげぇ!!(そんなので驚くのはお前だけだ
理夏「私は靴紐を結ぶんじゃなくて選定する専属メイドですっ!!」
理夏がアクセルさんに泣きつくシーンは咄嗟に思いつきました、いや理夏が泣くのは決まってたんだけど誰に泣きつかそうかと考えた結果、アクセルさんでいいじゃん!戦争孤児を慰めてたでいいじゃん!と思い立った結果です
ついでに後半アクセルさんが目立ちすぎて加絵奈の存在が薄いぜ・・・
>人格融合でツンデレって分かりにくすぎ
>萌えに余計なギミックは必要ないのですね!
いやーそこは作者の腕だと思いますよ
ただのツンツンデレデレだけじゃもう人も飽きてると思うし
お父さん大好き!なロリっ子ソフィアちゃんがクトルルと人格融合したら「お父さんの服と一緒に洗濯しないで!」なクトルフィアちゃんに大変身いいじゃないか、もうノリがブラム学園になってるけどな!
メンサーブ先生!バルダンバ君が早弁食ってます!!
本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!
名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
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