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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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家に帰ってきたらちっちゃいメイドさんがいた

IMG_0128.JPG


















やっべ、可愛い・・・やはりアクションフィギュアじゃないと買う気はしないわ


てか、何時注文したんだよ私!!


「あ、いいなぁ」と思ったのは覚えているけどカートに入れてない!入れてないはずなんだ!!

酒飲んでるとなにしでかすかわからないなぁ

以下なんで保存したのか分からない画像集
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某所でラノベの書き方なんつーものを見てたらあったのがキャラクターの作り方、なんでも

1 名前 性別 年齢
2 人種 種族 国籍
3 社会的地位 職業 信仰する宗教
4 好きな物事、嫌いな物事、趣味 癖 ポリシー
5 長所 短所
6 知性 知識 健康状態
7 特技
8 武器 武術 魔法 その他の能力 
9 履歴 過去のトラウマ
10 両親、親戚、兄弟姉妹、配偶者、恋人、子供


をYOUきめちゃいなよ!!って話なんだけどこれ高校時代からよくやってたわーこれと相関図を作るの大好きだったわー
そこでは血液型とか決めるのは余り関係ないですとか言われたけどカクテルパーティのキャラはみんな設定してあったわー
久しぶりにやるかっ・・・・・・でも面倒くさいので私が昔から大事にしてたポイント、4と5だけに関して夕雅ちゃん小説第二世代を語る!


まずはてめーだ!!


『メイド服とおまじない』神楽坂恭治

好きな物事・・・硬派
嫌いな物事・・・弱者をいたぶる奴
趣味・・・読書
癖・・・?
ポリシー・・・悪には絶対に屈しない
長所・・・めげない心
短所・・・落ち込むと結構後に引く、女の子慣れしてない

※真っ先に浮かんだのがポリシー、恭治は過去のトラウマから一生懸命逃れようとして天城さんの背中を追っかけてるキャラだからね。
逆にでてこなかったのが癖、あいつの癖ってなんだ?

『メイド服とおまじない』音瀬五葉

好きな物事・・・メイド喫茶の仕事
嫌いな物事・・・約束を守らない人
趣味・・・ゲーム
癖・・・お母さんから受け継いだおまじない
ポリシー・・・・常に自然体、自由であること
長所・・・根性がある、意外と冷静に人を見てる
短所・・・ちょっとお嬢様気質、おっとりしてて世間をあまり知らない

※メイおまの空気ヒロイン五葉ですけど、彼女は空気なんかじゃないんです・・・ただ後半にならないと明かせない設定が多いんです(嫌いなものが約束を守らない人とかポリシーが常に自然体、自由であることとか)
おっとりしてるくせに以外と人のことを見てたりするギャップキャラ

『青き魔術師と銀色の騎士』セルリアン

好きな物事・・・見たことのない魔術書
嫌いな物事・・・人間
趣味・・・実験
癖・・・人と話すときに実験してる振りをする
ポリシー・・・・人間なんてみんな偽善者よ!だから人間をやめる!
長所・・・情に弱く、そのために自らを危険に晒すことをいとわない
短所・・・口が悪い、協調性がない

※すんなり埋まるところからしてもセルリアンはそれなりにキャラが固まってるんだろうなぁ
ただどっちかというと短所とか嫌いな物事が目立っている気がする、そもそも人間なんて嫌い!って言ってる
キャラなんで他キャラならあっさり埋まる好きな物事がなかなか浮かばないという(別に実験が好きかといえばそうでもないしな)悲しい現実
そう言いながらも情にはかなり弱い、エメラルドやエクルの話を見ても分かるとおりに・・・そのギャップいいね

『青き魔術師と銀色の騎士』スレート

好きな物事・・・人間
嫌いな物事・・・民を脅かすもの
趣味・・・燻製作り、釣り
癖・・・?
ポリシー・・・・人間話せばかならずわかってくれる
長所・・・正義感、忠誠心が強い
短所・・・どんな人でもすぐに信じる

セルリアンとは逆に良い所ばっかり目立つスレートさん、しかし逆に短所とかが浮かばない
そして癖も恭治と同じで浮かばなかった・・・なんなんだ?
でも当初のイメージどおりにセルリアンとスレートは『人間嫌いの人間と人間好きの人ならざるもの』をちゃんと演じてる、偉い!


『あんめいどおぶおーるわーくす』五臓六腑大二郎

好きな物事・・・西条院加絵奈
嫌いな物事・・・面倒くさいこと
趣味・・・昼寝
癖・・・なんでもお金で解決しようとする
ポリシー・・・何事もことなかれ主義
長所・・・困っている人を放っておけない
短所・・・自分自身は無力、不器用

※期待の新人五臓六腑大二郎、おそらく項目が速攻で埋まったあたりからこいつは凄い子なんじゃないかと思ってみたり思ってみなかったり・・・
加絵奈の“見た目”にだけ惚れているあたりが高校生らしいっていうかなんというか
ただどんなにお金をかけて加絵奈を自分のメイドとしても加絵奈が従順なメイドになってくれるわけもなく
お金をいくら出しても届かない存在“加絵奈”のために一生懸命になるそんな話・・・なの?

『あんめいどおぶおーるわーくす』西条院加絵奈

好きな物事・・・コツコツ努力すること
嫌いな物事・・・お金で何でも解決しようとする人
趣味・・・ゲーム
癖・・・すぐ『キモイ』って言う
ポリシー・・・人間日々努力しないと
長所・・・困っている人を放っておけない
短所・・・攻められると弱い

※次世代のツンデレ西条院加絵奈。話に出すかはあれだけど彼女と大二郎はゲームにプレイするにおいて
加絵奈はコツコツとお金や経験値を溜めるのが好きなタイプ
に対して
大二郎はチートでも裏技でもいいからお金MAX,最強装備で俺強えぇ!!したいタイプ
と全くの違う属性を秘めています
それでもどちらも困った人は放っておけないっていう同じ属性も持っていたりする(ただ大二郎がなんでもお金で解決しようとするのでそこは大嫌い
攻めてるときはいいけど攻められると脆い、『押し倒す』言われただけで慌てふためくそんなキャラ






こんなの昔よくやってたわー本当10年くらい前からやってたわー(ミサワ風に


「あんめいどおぶおーるわーくす 中編」

「ムーン1より各員へ後少しでA棟執務室へと到着するフォーメーションを維持し警戒に当たれ」
「ムーン2・・・了解」
「ムーン3了解ですよ!侵入者め、どっからでもきやがれです!」
そうそう侵入者なんてこないだろ、そう心の中で思いつつ俺こと五臓六腑大二郎は“五臓六腑家御主人様の防衛専属メイド”達に囲まれ加絵奈のいるA棟執務室へと歩を進めていた
だがその足取りは非常に遅い、なぜなら───
「御主人様、ネクタイが曲がっておりますわ」
「お待ちください!髪型が理想の形から崩れてます!」
「今時点での気温、湿度からするとこちらの衣服の素材の方が合っていますわ、今すぐお着替えください!」
・・・とまぁ、ことあるごとに着せ替え部隊が足を止めさせてくれるもんだから結局予定の時間よりも倍近く掛かってしまっていた
しかし怒ってはいけない、彼女達は自分の仕事を忠実に遂行しているに過ぎない。悪いのは全部あの西条院加絵奈だからだな
「御主人様、A棟執務室に到着いたしました」
「ああ、ありがとうアクセルさん」
「いえ私はメイドとして当然のことをしたまででございます」
「本当、その言葉あいつに聞かせてやりたいよ」
アクセルの言葉に溜息混じりに俺は呟くと扉の前に立つ、ご大層に扉には『五臓六腑家メイド長西条院加絵奈の部屋 ノックしないで開けた者は死あるのみ』なんて紙が張ってある。
まったくどこの悪の組織だ、大体何時の間にかメイド長なんかになってるし
「おーい加絵奈、御主人様が遥々来てやったぞ」
死にたくはないので一応ノックをし声をかける・・・がそれに部屋の中からは怪訝そうな声が返ってきた
「え?ああ、本当に来たんだ面倒だなぁ」
「面倒、いま面倒って言ったか?ていうか用があるなら来いっていったのそっちじゃないか、開けるぞ」
加絵奈の言葉に頭に血が上った俺は答えを聞く前に勢いよく扉を開けた。
思えばA棟執務室に来るのは初めてだった、部屋の中は真赤な絨毯が敷き詰められ天井には巨大なシャンデリアが鮮やかな輝きを映し出し、また奥の壁面は全てガラス張りになっておりそこからは広五臓六腑家の敷地が広がっていて部屋の真ん中にはどこの社長のテーブルかってくらいの大きさの木製テーブルがどっしりと配置されている
そして───
「あーあ全滅しちゃった。全くこれも全部大二郎のせいなんだからね」
「俺のせいにするなよ普段から下手なくせに」
携帯ゲーム機を片手に腰まである長い黒髪を靡かせた美少女メイドが悠然とした様子でそこにいた
ベルベット生地のツー・パーツ・ドレス式メイド服を見事に着こなす抜群のプロモーションにどこぞのアイドルを思わせるような愛くるしくかつ清廉な顔立ちを持つ西条院加絵奈は本当“これで黙ってさえいてくれれば可愛い”を地で行く女の子だ
「それで、私に用事ってなによ?」
「言いたいことわかるだろ、後ろのほら!」
面倒くさそうに答える加絵奈に俺は親指で自分の後ろぞろぞろと並んだ専属メイド達を指し示す
「なんで急にこんなにメイドがいるんだよ」
「そりゃ簡単よ、あんたのお父さんに頼まれたの。『大事な大二郎のためになるならいくらでもお金を使っていい』って言われたから私がわざわざあーなーたーのために一生懸命手配してあげたのよ感謝して欲しいわね。いいじゃない昔の貴族はメイドを沢山雇うことがステータスみたいなところあったし」
なにが俺のためだよ。どうみてもこれ半分いや八割は嫌がらせだろうに
俺はイラつき後ろ首を掻きながら反論する
「あのなぁ、なんでも限度ってもんがあるだろ。例えば靴紐を選ぶのとかそれくらい自分でできるっていうんだよ!」
「へぇーそうなんだ、それくらいはできるんだ」
「くっ、そんなの当たりま───」
加絵奈の人を舐めきった挑発に完全に頭に血が上り声を上げたその時だった
俺の叫び声を一気にかき消す怒号のような叫びがA棟執務室に響き渡ったのだ
「うああああああああんっ!!御主人様に嫌われたですぅぅぅぅ!!!!!」
「え、ええっ!?」
思わず振り返ってみたらショートボブの小柄で可愛らしいメイドが“五臓六腑家御主人様の警護部隊専属メイド”のアクセルさんにしがみつき泣き声をあげていたのだ
しかし朝から何人ものメイド達が入れ替わり立ち代りだったせいか正直彼女が誰だったか思い出せない、いや多分彼女の泣き出した原因が俺にあるのは間違いなさそうだからえっと
「彼女は“五臓六腑家御主人様の右足の靴紐を選定する専属メイド”理夏です御主人様。戦場ではこのように泣き叫ぶ子供が多かったのでこういった状況には慣れていますので、ご安心を」
理夏の頭を優しく撫でながら少し寂しそうにアクセルは言うがどっちかってとそんなこと言われたら益々罪悪感が沸くっていうか、全然安心できねぇ
「は、初めて・・・会う、ご、御主人様のためにえっぐ・・・一生懸命やろうとぐすっ・・・おも、おもってたの、に」
「うわっ、女の子泣かすなんて最低っ!」
「お、お前は黙ってろって!」
泣き崩れる理夏にうろたえるしかない俺に後ろから加絵奈の野次が飛ぶ
くそっ、全くもって目の前で女の子に泣かれるのはつらい。心になんかグサッとくるものがある
「いやあのさ別に今のは例えであってなんていうかなその俺的にはむしろ大歓迎だから、その泣き止んでくれるかな?いやー流石だなーいい靴紐だわこれ」
ちょっと演技っぽく靴紐を褒める俺に理夏は泣き止み俺の顔をじっとみつめる
「本当ですか御主人様?」
「本当本当、この色合いつや流石だなっと思っていたんだよね。だからさ、あくまでさっきのは例えだから泣き止んでくれる?」
「はい、取り乱してすいませんでした御主人様」
そういって理夏は涙を吹きながらすごすごと後ろに下がっていく
俺は安堵の溜息と共に再び加絵奈のほうへ向きを直す
───しかしじゃあどう言えばいいんだよ
また専属メイドはいらないとか言ってさっきみたいなことになるのは面倒だ
かといって朝から思考パニック状態の俺にでてくる案というのは短絡的なものでしかなくて
「あのさ加絵奈、そのあれだわかるだろ彼女達にお金を渡してだな───」
「あーやだやだまたその“なんでもお金で解決”ですか?」
俺の言葉に今まで以上の嫌悪の表情を加絵奈は浮かべる
「な、元はと言えば加絵奈がこんなに一杯雇ったんだろ!」
「だからってそのお金出せば何とでもなるとか思ってるその性格最低よ!私の家の借金のことにまで勝手に手を出してその代わりに専属メイドをやれとか言うし?冗談じゃないわよなんで私があんたみたいなキモイののメイドしなくちゃならないのよ!」
「キモイ?今キモイって言ったか?御主人様に対して!?」
「言ったわよ、あんたの専属メイドなんかしてたらいつ押し倒されるんじゃないかと不安で仕方なかったわよ、本当にキモイんだから!」
「また言ったな!!」
加絵奈の余りのいい口に俺は加絵奈に詰め寄よろうとしたその矢先だった
「はいはい、お二人とも押さえて押さえてぇ♪」
俺と加絵奈の間を一人のメイドが割って入ってきたのだ
「御主人様、加絵奈メイド長様、まさかこんなに早く私の出番が来るとは思っていませんでしたので少し嬉しいですよ。この場は私“五臓六腑家御主人様が決闘をするさいの仕切り専属メイド”雅が仕切らせていただきます!」
なにやらまたやたらと長い役職名のメイドが分厚いなにかのルールブックのようなものをその手でパラパラと捲りながら実に楽しそうな様子で語る
「な、なんだよそれ」
「決闘ですって?」
「御主人様とメイド長、お互い遺恨があるのなら!私がお互いの戦力を分析し平等な戦力できっちりちゃっかりずばっと納得のいく決着をつけさせる決闘をセッティングしますよ!はいそれじゃお互いこの白い手袋をお持ちくださいな」
そう言うと雅はポケットから白い手袋を取り出すと俺と加絵奈に手渡していく
「それじゃその手袋を思いっきり相手に投げつけてくださいませ!」
「あ、ああ・・・」
「えっと、わかったわよ」
よくわからないまま雅から手袋を受け取ると俺は加絵奈に、加絵奈は俺に投げつける
もちろんそれは当たっても痛くも痒くもないわけで白い手袋は当然の如く互いの身体に当たるとポトリと地面に落ちた
「さぁ決闘をするにふさわしいコロシアムへ移動しますよ皆さん!」
そう言えば白い手袋を相手に投げつけるのは決闘の合図とかなんとかなんかの本で読んで記憶がある、ああまさかこれってそういうことか
なにやら一人盛り上がってる雅に対して俺は小さな声で加絵奈に呟く
「てかなんだよこんなメイドまで用意してたのかよ」
「いやうん、実は私もあんまり覚えてない」
ちょっと呆れた様子で答える加絵奈に俺は今日何度目かと言う溜息と共にまた天を仰ぐのだった
「なんかまた面倒なことになってきたぞ」

                                                   

                                                つづきます、まちがいなく


「あんめいどおぶおーるわーくす 前編」

世界でも有数の大富豪、五臓六腑家。
都内某所にあるお屋敷はどっかの野球場が何十個と入るくらいに広い
そこに住むのは今年高校入学したばかりの御曹司、五臓六腑大二郎
その日の朝は何時になく騒がしかった

「御主人様、朝ですよー朝ごはん食べて学校へ行きますよー」
「んぁ、もう少し寝かせてくれよ」
レースのカーテンが開かれ眩しい朝日が俺の顔に直撃し、思わずそれから逃れようと身をよじらせる
「二度寝はダメですよー御主人様」
「あと五分だけ寝かせてくれ、加絵奈」
朦朧しながら普段世話係りをしているメイドの名前を呟く、だが返ってきたのは抑揚のない否定の言葉
「ダメですよー。それと私は加絵奈さんじゃありませんよー」
「・・・・・・はい?」
その言葉に思わず目が覚める。この屋敷に加絵奈以外のメイドはいないはず、なんだけど
「えっとじゃ君は?」
「あ、申し遅れました。私今日からここで働くことになりました“五臓六腑家朝のカーテン開け専属メイド”の白百合と申しますぅー」
「はぁ、さいですか」
間延びした語尾とともに白百合が軽く会釈する。ウェーブかかった紫色の髪をした彼女の姿が寝ているベットから少し見える、なんだあいつ別のメイドを雇ったのかそういうことは事前に言って欲し・・・
「って、なんだよ“朝のカーテン開け専属メイド”って!!」
思わず俺は起き上がり突っ込みを入れようとしたがその身体は起き上がらない
「え?なに金縛り・・・ってなんか腕にいる!?」
全然気が付かなかったがいつの間にか俺の両腕にしがみ付くように二人の女の子が身体を寄せていた
ピンクのネグリジェに頭のホワイトブリムだけはしっかりつけたショートカットの女の子、ああこれなに?気が付いたら物凄く良いマーガレットシャンプーの香りがするし女の子に添い寝してもらうなんて初めてだぞ俺
「ふぇ?まだ眠いですよぉ」
「でもこれで“御主人様の横で添い寝する専属メイド”である私達のお仕事終わりだよ茜」
「えーもう終わりなの桜?」
俺の身体を挟んで双子?のメイドがやりとりしている、てかなんだよ“御主人様の横で添い寝する専属メイド”ってさっきから変なメイドばかりじゃないか
「それじゃ御主人様、またねー」
「またねー」
混乱する俺をよそにその双子のメイド達はベットから降りそそくさと部屋から出て行く
「なんなんだよ、朝から全く」
思わず溜息が漏れる、そしてベットからゆっくりと身体を起こしてみて再び俺は溜息をついた、なんていうかその・・・真赤なランジェリーにも見えるセクシーなメイド服を着たメイドが身体を跨ぎ俺の事を見下ろしていたからだ
「あのぉ一応聞くけど君は?」
「おはようございます御主人様、私は“お目覚めのキス専属メイド”綾音と申します」
「え?はぁ?なにキス!?」
動揺する俺を他所に綾音は猫が寄り添うようにグッと身体を近づけてくる
「本日の湿度、温度などを調べ上げから最適の口紅を選びましたわ」
「いやいやなんなんだよ、これ必要ないでしょ!!」
顔を近づける綾音から身をよじり逃げようとするが今度は下半身が動かないことに気が付く、もぞもぞとなにかが蠢いていた
「な、なんだ布団の中に誰かいる!?」
「ああ彼女は“五臓六腑家御主人様の朝の具合を確かめる専属メイド”雛菊ちゃんですよ」
「長っ!なんか物凄く名前長っ!てかうぉぉぉい、パジャマを脱がすなぁっ!」
「はいはい、これも私達のお仕事なんで我慢してくださいなっと」
綾音は俺に飛びつくと勢いのままベットに再び押し倒される
「ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇ!!」
そして俺の叫びだけが虚しく屋敷内に響くのだった

「大変良好な蛋白質成分でした、健康状態に問題はないようですね御主人様」
「はぁ・・・そいつはどうも」
乱れた長い髪をかきあげハンカチで口を拭いながら“五臓六腑家御主人様の朝の具合を確かめる専属メイド”雛菊は言葉を漏らす
もうなんていうかスッキリしたというか、いやそれは頭の中がスッキリしたのでなんとなく冷静に状況を分析できた、ということにしておいてくれ
「御主人様、“五臓六腑家御主人様の上着を選定する専属メイド”椿ございます」
「私は“五臓六腑家御主人様の下着を選定する専属メイド”柊でございます」
「わ、私は“五臓六腑家御主人様の右足の靴紐を選定する専属メイド”理夏、ですっ!」
「ふふ“五臓六腑家御主人様の髪型をセットする専属メイド”秋葉ですわ」
様々な容姿をしたメイド達が入れ替わり立ち代り部屋に入って来ては俺の服やら髪型やらを弄繰り回してくる
俺はもう成すがまま彼女達のやりたいようにされながら呟く
「ところでこの中に“五臓六腑家御主人様の質問に答える専属メイド”はいるのか?」
俺の言葉に周りのメイド達はお互い顔を見合わせる
流石にいないかと安心した矢先にどこからともなく一人のメイドがこちらへと息を切らしながら駆け寄ってきた
「はぁはぁ、お呼びですか御主人様!?“五臓六腑家御主人様の質問に答える専属メイド”胡桃でございます」
「ていうか本当にいるんだ、まぁいいや加絵奈と連絡が取りたいんだけど携帯電話かなにか持ってない?」
ともかくこのやたらとメイドに仕事を細分化している原因の一端を担っていると思われる彼女、五臓六腑家のメイドでありまた幼馴染でもある加絵奈に話を聞かなければ
「ええっと携帯電話ですね、しばしお待ちを」
そう言いながら“五臓六腑家御主人様の質問に答える専属メイド”?である彼女は分厚い瓶底眼鏡を弄りながら携帯電話を取り出し操作を始める
「いや、その携帯電話貸してくれればいいんだけど」
最もな話だと思う、なんで携帯電話を借りたいのに専属メイドとか言うのを呼ばなければならないんだ?そっちの方が効率が悪いだろうに
「コホン御主人様、ここで私が御主人様に私の携帯電話を貸してしまえば“五臓六腑家御主人様の携帯電話を管理する専属メイド”である、ひなのちゃんがお仕事なくて路頭に迷う羽目になってもいいんですか?ニートですよ、ニート!?このご時勢に彼女をニートにしてしまって罪悪感ないんですか?そりゃ御主人様は平気でしょうけど彼女の家は───」
「スマン、俺が悪かったです」
早口で捲くし立てる彼女に対して思わず謝ってしまった、俺一応御主人様なのに・・・
ていうか俺の携帯電話っていつの間にか管理されてるの?よく携帯電話を携帯しない奴はダメとか言われたけど大丈夫なのか
そんなことを考えている最中、部屋の扉が勢いよく開けられる
「ごめんなさいなの!“五臓六腑家御主人様の携帯電話を管理する専属メイド”ひなのが満を持して来たよ!うきゅ!」
「左様ですか、それなら早く携帯を渡してくれ」
「あれれ?なんか御主人様もっと『なんで“うきゅ”とか言った?』とかツッコミが欲しいんですけどぉ」
「悪いけどそんなことにツッコミを入れてる時間はないんだ頼むから俺の携帯電話を貸してくれ」
「はぁーい」
俺の言葉になんか残念そうな表情を浮かべながらもひなのは渋々と俺の携帯電話を取り出し差し出す
「信長殿、携帯電話を懐で暖めておいたござるよ、なんちゃって」
「そうか、でも携帯電話なんて暖めるもんじゃないぜ」
「わーつまらないですよ、その回答つまらないですよ御主人様!」
ひなのの抗議を無視しながら俺は自分の携帯電話を操作し加絵奈の携帯番号を押す
加絵奈、西条院加絵奈は俺の隣の家・・・といっても俺の屋敷が広すぎて加絵奈の家に行くには車で二時間ほど掛かるがともかく家が隣で小さい頃からよく遊んだ幼馴染という奴だ
今加絵奈が五臓六腑家のメイドをしているのは彼女の父親が抱えた膨大な借金のせいだ、事業に失敗し何億との負債を負った彼女の父親を俺の親父が全額清算しその代わりに加絵奈をメイドとして雇いそれの返済をさせるという話だったんだが───
彼女がメイドとして働き始めて今日でちょうど一週間目、この状況からしてみてもやはり加絵奈にこの仕事をやらせるのは無理なんだと思う
「・・・えっと加絵奈ですけど、なに?」
電話口の加絵奈の様子はかなり機嫌が悪いように思えた、しかしながら立場としては俺の方が上なんだからもうちょっと言葉使いに気を配って欲しいって言うかなんというか
「用がないなら切るわよ」
ぶっきらぼうに言い放つ加絵奈に口早に俺は用件を告げる
「それはちょっと待て、このメイドがやたらと世話しにくる状況!これお前のせいだろ、ちょっと俺のところまで来いよ!」
「え?ああ・・・今ちょっとセイバークエストのラスボス戦だからそうゆうの無理ね、急ぎの用が有るならA棟執務室まで来てよ、じゃね」
「お、おい!切るなって!」
俺の抗議もむなしくあっさりと加絵奈は俺との通話を遮断する
「どんなけ反抗的なんだよあいつ」
メイドらしからぬ加絵奈の返答に少し苛つきを憶えながらもこれ以上どんなに抗議したとしても直接会わなきゃ話にならないということは彼女の性格からしてわかっていたので渋々と加絵奈のいるA棟執務室へと向うことにする
そう思った矢先だ部屋の扉が開き今日何度目かというメイド達がぞろぞろと入ってくる
「うっ・・・!?」
彼女達の格好に思わず俺は身を引いてしまった、なにせ彼女達格好はメイド服だがその手に持っていたのはベレッタM12ペネトレイーター・・・イタリア警察で採用されているサブマシンガンだ、えっとここ日本ですよね?
「え、えっと君達は?」
「失礼、我々は“五臓六腑家御主人様の防衛専属メイド”───私が隊長のアクセルと申します」
赤い髪のショートカットに顔にはゴーグルのようなものをつけた彼女、アクセルが敬礼のポーズを取りながら答えた
「そして後ろにいる者達が御主人様の右側、左側を守らさせていただきますラピスとラズリです」
「ラピスです・・・・・・よろしく」
「よろしくです御主人様!左側はラズリにお任せですよ!」
またもや双子なのか同じ顔をしたショートボブの緋色の髪をした少女達が頭を下げる
「御主人様、A棟執務室への最短ルートを通ると54分掛かります。その間の警護はお任せください!」
「でしたら私達着せ替え部隊もお連れくださいアクセルさん、我々は一分一秒たりとも御主人様の衣服等が乱れるのが我慢ならないのです!」
「“五臓六腑家御主人様の上着を選定する専属メイド”椿さん、その気持ち痛いほどよくわかります。では着せ替え部隊を組み込み陣形を整えましょう」
アクセルの指示によりメイド達が俺の周りを取り囲んでいく
「では参りましょう、加絵奈メイド長の元へ御主人様!!」
「あ、ああ・・・」
なんでちょっと出かけるだけでこうも面倒くさいことになるのか
俺はおもわず溜息をつき、天を仰ぐのだった

                                  


                                              もしかしたら続くかもしれないわ


「偽りの姫君 アドヴァンスステージ」

季節は初春、といえどまだ寒さの残る三月の話だ
朧気に桜が蕾をつけるはじめる様なそんな時期
「・・・卒業か、大して意味のない通過儀礼だな」
おそらくこの時期、この日と言うものは大多数の人間にとってそれなりに印象深い日になるんだろうが幾度と繰り返してきた戦いを乗り越えた俺にとっては
それはただの通過地点に過ぎない
彼女を守るという使命はこれで終わりというわけだ 
「貴方はこの三年間よくやってくれたわ影咲狼牙・・・いえ北川真樹君」
この学園でいう“卒業式”ということもあっていつもとは違うきっちりとしたスーツ姿の担任、西田先生もといノスフェル=ドクトル上層幹部は誰もいない屋上にに佇む俺に声を掛ける

───『北川君!そんなところにいないで教室に戻りなさい!!』     

なにか別次元の声がした気がするがそんなことはどうでもよかった
「“三年間”?・・・俺は前世の時代から光の巫女を守り続けてきたつもりだが?」
「私が管理する今回の世界での貴方の役目は三年間、そう決まっていたのよ」
「それは俺が光の巫女とは“違う道”を選んだからか?」
俺の言葉にノスフェルは少し視線を逸らし言葉を濁すように呟く
「そうね・・・それが君の選択というならば光の巫女“東藤沙紀”彼女のことは南風君に任せるしかないというのが本部の解答よ」
                    
───『北川君、貴方が東藤さんのことが好きなのは充分わかったけど貴方は東藤さんと同じ高校には行けないのよ、諦めなさい!』

あーあーあー聞こえない、受験に失敗して東藤と同じ高校に行けない俺に西田先生がなにか言っている気がするが聞こえない認識しない言葉として理解しない
「もういい、もういいんだ光の巫女は既にその力を失っているのだから。」
「あの恋文であの二人付き合い始めたものね」
妄想と現実が入り混じり自分の世界が崩れそうになるのを必死に心の奥隅で留めようと全身を強張らせる
「もはや光の巫女としての能力を失った彼女は一般人と変わりない、それに今の俺には“別次元の姫君”がいる!」
「ほう・・・やはり“別次元”へ堕ちたか狼牙!!」
「・・・ガルフォード!!」
閑散とした屋上に高らかとガルフォード、南風章の声が響く。俺は声を荒げ言葉を返すが奴は精神的に余裕を見せつけるが如く大きく手を広げ悠然とした様子で此方へと歩を進めていく
あの日、光の巫女東藤沙紀の机にラブレターを忍ばせたのは 南風章だった
そして東藤沙紀はあいつの告白を受けいれ今ではクラスでもお似合いのカップルと持て囃されている
「残念ながら光の巫女はお前ではなく俺を選んだ、そうなれば“別次元”へ堕ちることもやむないな狼牙!しかしいかんぞ“別次元”の女は!」
「なんだと・・・!?」
怒りの感情にあらわにする俺に不敵な笑みを堪えるようにガルフォードは続ける
「“別次元”の姫君には触れることはできない、そもそもただのデータのようなもんだ生きちゃいないんだよ!騙されているってことに気が付けよ狼牙。今だったら間に合うぜ?貴重な青春時代を偽りの姫君へとささげるなど愚の骨頂、こちらの世界へ戻って来い!」
「フッ・・・なるほどね」
俺はただ静かにガルフォードの言葉を聴いた、だがその言葉が絶望を知った俺にはなにも響きはしない
あるのは静寂、限りなく静かで落ち着いた確固たる愛の世界しかない
「わかってないなガルフォード、彼女達とは触れる必要なんてないんだ」
「なに・・・?」
「彼女達と俺は心で繋がっている、絶望の淵へ堕ちた俺に生きる希望を与えてくれたのは彼女達なんだ。彼女達は俺の心、気持ちを絶対に裏切ることはしない!!」
屋上に俺の心の叫びが響き渡る。
それにはその場にいたガルフォード、ノスフェルはその言葉に押し黙るしかなかった
「これはもう完全に堕ちたな、狼牙!」
嘲笑うガルフォード、呆れた様子のノスフェルを前に俺は改めて宣言する
「さっきから堕ちただとか言っているがなガルフォード、それは違う・・・!」
そうだ、これは今のこの世界を生き抜くために“ヒト”がたどり着くべき理想郷ッ!
「“到着”したんだよ・・・」
ああ、この選択が数年後後悔に変わることがわかっていたのならば過去に戻って自分へと伝えたいものだ

 

                                                      END

プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
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