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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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只今の時刻午後三時二十分───
オレは『リチェルカーレ』の勝手口でジーンズにブラウンのパーカーといつもの格好で一人佇んでいた。落ち着いた風に見せているが内心はかなり緊張している。
一旦冷静になって考えてみたんだが普通に女性と買い物に行くだけじゃないか、そもそもオレは普段五葉と同じ部屋で過ごしているんだこの程度でなにを慌てふためいているのだとデートに行くこと自体関してはなんとか落ち着かせたんだが
「四葉さんと天城さん、あの二人に見つかったら絶対にただじゃすまないよな」
そう二人とも問答無用だからな、言い訳なんかできるはずもない・・・今のオレの緊張の種はむしろこっちだ
「四葉さんは店にいるからまだしも天城さんは朝から姿が見えないしな、鉢合わせにでもなったら・・・」
「店長だったら魔法少女エリスのおしとやかでエリートな魔法使いのお嬢様オンリーイベントに参加してますよ」
「うおわぁ!」
背後からの突然の声に素っ頓狂な声を上げて振り返る。
そして振り返ってしまってからこれ昼間の四葉との流れと一緒じゃないかと、またオレ思いっきり動揺しているじゃないかと嘆息し項垂れる
「あれ・・・どうかしましたか神楽坂さん?」
声の主である五葉が心配そうに俯くオレの顔を覗き込む
「もしかして音瀬家では背後から忍び寄るのが日課かなにかなのか」
「えっと質問の意味がよくわかないんですけど多分違うと思います、なにかあったんですか?」
「いや、なんでもないこっちの話だ」
オレの意味不明な質問に当然小首を傾げる五葉、まぁあの状況を知らない五葉にわかるわけないよな
「いやでも結構早かったな五葉」
気を取り直して腕時計を見るとまだ三時二十五分、女性の身支度は結構掛かるとよく聞くがそれを考えると早い気がする
「私そんなにお洋服持っていませんし、お化粧もしませんから」
そう言われて初めて顔を起こしちゃんと五葉の服を見た。黒のタートルネックに同色のチェックのスカート、少し年頃の女の子にしては地味なようにも見えるが
───ああ、髪下ろしているんだ
メイド服のときはお下げにしている髪をストレートにしているのに気が付くとその格好が地味というよりも大人っぽくシックという感じに置き換わる、なにより五葉のメイド服姿以外ってのが新鮮だった
なんせ休みの日や寝るときでもメイド服着てたりするからな五葉は
「それじゃ行こうか、ってオレはどこに行くか知らないけど」
「あ、駅前に新しくお店ができたんでそこに行きます」
あえてどんな店かというのは言わずに歩き出す五葉、それに合わせるようにオレは横に並び歩く
まぁどこか知らなくても五葉のことだあまり変なところではないだろう、なんせ駅前だしな
こんな田舎町に新しく何ができたのか少し期待しつつオレ達は町へと繰り出したのだった

───五分後
平日の昼間ということもあってか、いや元々か・・・駅前は相変わらずの閑散とした様子であったのだが
「ここです、私が行きたかった場所は!」
「こ、ここは・・・!!!」
嬉々と店のシンボルマークである黒い犬の看板を指差す五葉にオレも思わず息を呑んだ。
まさか、このド田舎桜花町についに文明の利器である携帯電話を扱う店ができようとは思いもしなかった
「五葉、携帯電話が欲しかったのか?」
「はい!ずっと欲しかったんですけど中々買う機会がなくて、だから昨日桜花町にできたのを聞いてこれを機に買おうと思ったんです」
なるほど・・・五葉だって今時の若者だ、今時携帯電話の一つくらいを持ってないってことのほうが珍しいものだ、というオレも持ってはいないんだが

持っていない、いや───それには“今は”をつけるべきだなオレの場合

「早く行きましょう神楽坂さん!」
「おいおいそんなに手を引っ張らなくても大丈夫だって」
五葉に服を引っ張られるまま店内へと入る。真っ白な部屋にいくつものカラフルな携帯電話が並ぶ、接客するカウンターは二つ・・・綺麗な制服に身を包んだお姉さん方がいたがあいにくと今は他の客で埋まっていた
「いらっしゃいませ、番号券を御取りになって暫くお待ちください」
丁寧な口調で言う店員の指示に従いオレは店の中央に陣取る発券機から番号券を取る
「だってさ、結構他にもいるみたいだし少し座って待つか」
「そうですね」
店内にはオレ達のほかにも結構な数がいる、番号券の番号E128が呼ばれるのには少し時間が掛かりそうだ。オレは五葉に番号券を渡すと近くにあったカタログを手に取り席に座る
「そういえば五葉はなんの機種を買う予定なんだ?」
「えっとですね、984TGミラージュ田中モデルってのです!」
思わずパラパラと捲っていた指が止まる。なんだミラージュ田中モデルって
「ちょっといいですか・・・あったこれです!」
五葉はオレの隣に座るとカタログの中からそのミラージュ田中モデルってのを探し出し指差す
そこに載っていたのはいかにもなマジシャンの格好をしたお兄さんが微妙な格好でポーズしている姿がラメっぽく入った携帯電話だった、うんなんだ・・・このセンスは
「私、ミラージュ田中さんの手品を見てお店で手品やろうって思ったんですよ」
「へぇ・・・」
確かに五葉はちょくちょく『リチェルカーレ』の客の前で手品をしている、しっかりとメニューにもあるくらいだ。案外五葉は手先が器用で手品を得意としているのは知っていたがこのミラージュ田中とかいう奴に影響されていたとはいうのは知らなかった
「この前港ポート劇場でサーカスのライオンが逃げ出す事件があったんですけどそのときミラージュ田中さんが颯爽とライオンの前に立って手品をしたらライオンが大人しくなったんですって!ライオンを大人しくさせる手品とか凄いですよね!」
「ああ、それは確かに凄いな」
そういえばカンツォーナでミントさんもライオンが逃げ出した話してたな、しかしライオンに手品なんかわかるのか?どうも五葉の話はどこかで誇張表現されたのを聞いてきた感じだがまぁ妙に熱くなっている五葉に水を差すのも悪いと思いそのままにしておく
ちなみにそのミラージュ田中モデルとやらの見出しには

『984TGミラージュ田中モデルだけで見ることができるミラージュ田中の特別マジック動画が入っています!』

『通話ボタンを押してミラージュ田中の本名を叫ぶとあの“本名はご遠慮ください!”の着ボイスが流れる特殊機能付き!!』

なんて謳い文句が書いてあるが、どれもオレにはピンとこない物ばかりだ
「それでミラージュ田中さんには他にもまだまだ逸話がありまして───」
しかしそれから結局番号が呼ばれるまでの間、オレは五葉にミラージュ田中の魅力について長々と聞かされ続けるのであった


次回予告!!


じゃーじゃーじゃじゃー♪
じゃーじゃーじゃー♪


恭治「全く、五葉もあんな手品師のどこがいいんだが・・・。さて次回から少しづつオレの過去が明らかになってきます、今回も少し出たがオレは昔携帯電話を持っていたんだぜ?けど今は持っていない・・・その理由とは?そんな感じで行くと思うんで次回も頼むぜ?次回メイド服とおまじない 19話 黎明編 『光と影 その2』でお会いしましょう、といったところか」



なんていうかモチベーションUPのために短めでアップしてしまった、皆の者、我に力を!!

この感じで行くと恭治の過去へ完全に入るのは20話くらいになるかも、19話でぶっこんでもいいけど

なんとなく黎明編に入ってから恭治の語り口調っていうのが変化しているような気がする、書いてる本人もどこが?とか言われても答えれないけどね
なんていうかダメなラノベ的になったというかなんというか、あれ?ダメじゃん

そして今回当ブログで超有名な絵師桜井さ(以下略、そこできるか)の小説から結構出てます、子ネタで
反省はしません、嘘ですごめんなさい・・・でもやっぱり反省はしない!

天城さんをなんのイベントに行かせるか悩んだ挙句おしとやかでエリートな魔法使いのお嬢様だしてすいません

番号券の番号をいくつにするか悩んだ挙句地球に似た惑星の名前から取ってきたりしてすいません

ミラージュ田中はなんか時間系列おかしいけど(・ε・)キニシナイ!! 、クトルルモデルとかベルクソンモデルとかも考えたけどいまいちピンとこなかった!まぁ出すならセルリアンと一緒に第四章でだな!(なんでも出すつもりかこいつは

どーぞごひいーきにー

ちなみに大きな間違いが一つあるんだけどそれは

五葉は未成年なんで親の同意書なしには携帯電話は買えません!

ま、まぁいいじゃないかそうゆう細かいところはな
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ホロフェイスモデル(変なメール送信時)「オイオイ自爆シテドウスル?」
おしとやかでエリートな魔法使いのお嬢様が出てきたから、
「スターシステムってこれかあ」と思いながら読んでて
「ミラージュ田中モデル」で爆笑したw
そんなんあるほど売れてんのか、あいつはw
勿論、E128も一発で気付いたぜ。

今メイド服~読んでて一番気になるのは、恭治や五葉の過去だな。
それが明かされれば、感情移入しやすくなるだろう。

あと、意識~のメンツがメイド服~に出る可能性は無いと思ってただけに出演の可能性に期待w
桜井 2010/06/24(Thu)22:19:14 編集
クトルル「私に文明的なメールの仕方を教えて」
984TGホロフェイスモデルいいな

女性からメール受信すると
「ドウシタ?血圧がアガッテルゾ??」
とか

赤外線通信すると
「気ニイッタゼ。オ前俺ノ右腕ニナレ」

とか余計なこと言うの

黎明編はまんま「恭治がなんで天城さんもとい硬派に憧れたか」と「五葉がリチェルカーレにいるわけ」を語る話なんでまぁ期待しといて



舞台がSFやファンタジーなクトルルやセルリアンは第四章遠征編でレイヤーに紛れてだそうかと予定(゚-゚)


ベルクソン「私が船長のピーター・ベルクソンだ」
恭治「これって本当にコスプレなのか?どうみても本物の機械っぽいんだが」

セルリアン「私はただの人間嫌いの魔術師よ!」
恭治「こんなに人が沢山いるとこで言われてもな」


と、まぁそんな感じさ


最近どうも脳内でセルリアンとクトルルがやたらと仲良しになってる夕雅でした
ゆうが 2010/06/24(Thu)23:35:47 編集
ベルクソン「この携帯電話の着信音量は煩過ぎる!」(マナーモード時
そう忘れてたミラージュ田中

あいつはあの事件でマスコミに「ライオンを大人しくさせるマジックすげぇ!」と勘違いされて

そこを黒い犬の携帯電話会社社長に「今の流行りはミラージュ田中か!」 と目を付けられコラボ携帯の一つになったんですねぇ

人気でいえば昨今の謎掛けの人くらいだな(゚-゚)
ゆうが 2010/06/24(Thu)23:51:03 編集
無題
なるほどコスプレかぁ。

それよりセルリアンとクトルルが仲良しってどんな感じだ?w
想像つかんなぁ
考えられるのは、クトルルがセルリアンに対して片想いするくらいか?
桜井 2010/06/25(Fri)21:54:41 編集
無題
セルリアンは人外には優しいしなによりカテゴリーとか興味津々
まぁ普段はセルリアンが実験している後ろでクトルルが「ねぇねぇよくわからないけど面白そう私もやりたい!」ってやっている感じだけどね

セルリアンはクトルルのヴォルシンカーとかが羨ましくてヴォルシンカークッションを作って投げあったりして・・・キャッキャッウフフですよ

スレート「まぁヴォルシンカークッションつくったのは私なんだがな」

・・・・・・なに書いてるんだ私は
ひおうゆうが 2010/06/25(Fri)23:00:38 編集
無題
ヴォルシンカークッションw
そうくるかw

クトルルは気に入った人にはカテゴリーあげちゃうので(シフトとオルト)
ヴォルシンカー(本物)をあげるかも知れん。
「気に入った!私の右腕になれ!」とか言って

でも部下にする訳じゃないからなー。
対等以上と思った場合は、逆に何もあげないかも。
やっぱクッションが必要なのかw
桜井 2010/06/26(Sat)00:11:04 編集
プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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