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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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                      1  
夜風 楓
 
「っう…」
物凄い不快感で目が覚める、喉が渇く…ものすごく水が欲しい
けだるく重い体、まるで全身に鉛の錘がついているような感覚
「私…なんでこんな砂漠で寝ちゃってるんだろう」
────そうゆ
なにか不快なノイズが頭の中を駆け巡る、よくわからない。
一度わかることを整理しないと…
ゆっくりと砂を払いながら立ち上がると集中するように頭を小突く
周りには無限の砂漠が広がっている物凄くそれはわかる
でもそれは見た感想であってどうでもいいこと
「他に何か…。」
何度も頭を小突いてみるもどうにもそれ以上の事がはっきりとしない。これはもしかしたら一種の記憶喪失というものなのかもしれない
私は何者…?どうしてこんなところに?
「ん、やっぱりどこか日陰に入ってから考えたほうが良いかも」
さっきから容赦なく降り注ぐ熱線に動いてもいないのに汗がでてくる。嫌な事に私の服は上下とも光を吸収する黒色、これはまさにいじめだ
仕方なく歩き出すことにする。どのみちあの場所にずっといてもどうにもならないだろう
少し小高い砂丘から周りを見たときは微か遠方に街らしきものが見えたし、ここはそれを頼りにいけるとこまでいくしかない
「どうか蜃気楼でありませんように…」
そう思いながら足を進めていく、砂漠を歩くなんてこといままで一度も無かったものだから私が見たあれが蜃気楼なのかそうじゃないのかなんて見分けも付かない、いやむしろ見分けがつく人なんているはずがない
それからどれくらい歩いただろうか、一時間?三十分?もしかしたら十分もまともに歩けていないのかもしれない
強烈に降り注ぐ光、吹くだけで体力を奪っていく風、これだけ心身が酷い状況じゃ幻覚の一つや二つみてもおかしくない。まして私は突然なんの装備も持たずにこんなところで寝ていたのだ、まともな判断なんて下せようが無い
「待ちなさい次元念者!!」
「あうあうー誰か助けてくださいでするー!」
私の目になにかよからぬ者が映った気がする。もしかしたら大分頭がオーバーヒートしてしまっているのかもしれない
ここは砂漠だ、どう考えても砂漠である。
「な、なんで巫女と学生がこんなところに…」
確かに見えたのだ逃げ回る巫女姿の女の子とそれを追いかけるブレザー服を着た女の子だ
幻覚と幻聴だと思いたい、どう考えてもこんな熱砂の砂漠にいていい人たちじゃないはず
だがしかし確実にこっちに向かって走ってきているような気がするのは何故?
「そこのあなた助けてくださいでするー」
巫女さんが私のことを呼んでいるような気がする、ついには熱にうなされて幻聴まで聴くようになったのか私はもはや重症だな
「そこの方、その巫女を捕まえてもらえませんか!!」
あー後ろのブレザー着た女の子にも話しかけられた、いや流石に自分の問題で精一杯なこの状況でこれ以上厄介事は困るんだけど
「わー助けてくださいでする」
そう言うと何がなんだか混乱している間に私の後ろに巫女姿の女の子は隠れてしまう。
あ、あれ?もしかしてこれって現実ですか?確かに私の後ろに隠れた巫女さんは蜃気楼でもなんでもない本物の人間、こげ茶色の肩ほどまでの髪で・・・・・・って、え?近頃の巫女さんは砂漠
にもいるものなの?
「次元念者を庇うのはやめなさい、そこの方」
「え、あれ?」
ブレザー姿の女の子もどうやら幻覚ではないみたい、腰まである黒髪を揺らしゆっくりとこち
らに近づいてくる、けど次元念者ってなに?
それにこの女の子私よりも暑そうな冬服のブレザーなんて着込んでいるのにどうしたらあんな涼しそうな顔ができるんだろう、すくなくとも思いっきりこんな砂漠を走ってたのに息一つとして乱れていないなんておかしい
「事情がよくわからないんだけど…」
わかるわけがない、自分が何故ここにいるかもわからないのにこんな砂漠に巫女と学生がうろついていることを説明できる人なんていないと思う
「下等生物に話す事などありません、すみやかにその後ろの女を引き渡しなさい」
初対面なのにいきなり下等生物はないんじゃないでしょうか?この人
「だ、だめでする!渡しちゃだめでする!追い返してください」
「えっあの追い返すって」
なんだかよくわからない、とりあえずわかる事といえば巫女さんは学生さんに追いかけられている、そしてこの学生さんは礼儀しらずってことかな?でも突然追い返してといわれてもね…私だってさっきからこの砂漠をずっと歩いててそんな体力ないんだけど
「次元念者に手を貸すなら一緒に片付けますよ、貴女」
符術のようなものをとりだしてこちらを睨む学生さん、やはりこの人只者ではない気がする。おそらく戦闘になれば私と互角、いやそれ以上に強いかもしれない…
(あれ?私って戦えるの?)
思えば私なんでこの只者でなさげな学生さんと戦って互角だとか考えれるんだろう、もしかして私は戦うことができる人間なのかもしれない、すこしづつだけど記憶が戻ってきているのだろうか
「さぁ、そこを退きなさい。でなければあなたもただでは済みませんよ」
じわりと学生さんは近づいてくる、どうやらあまり気が長い人じゃないみたい今にも攻撃してきそうな勢いだ
「どうゆう理由かは知りませんが仲良くできないんですか!?」
「…言いたい事はそれだけ?」
距離が更に近づく、だけどこれはさっきまでの近づきかたとは違う!
「佐倉流符術『鋼』!!」
「あぶないっ!!」
空が刀を振るったような音とともに切れる、咄嗟に私は巫女さんを抱いて砂の坂を転げ落ちる。予感的中といったところかしら、それにしてもなんなのかもうわからなくなってきてる。
「だ、大丈夫?」
「は、なんとか私は大丈夫でする」
袖口から大量の砂を流しながらこくりとうなずく巫女さん。なんでこんなところに巫女さんがいるのかとかの疑問はとりあえず後回しにしよう
「あ、あの私がなんとかしますからその帯刀ですか?貸してもらえます」
巫女さんの腰には二本立派な日本刀がある、それを使えば私でも何とか戦えるのかもしれない
「あ、でも…その背中の長い刀は使わないんでするか?」
「えっ、長い刀?」
言われて初めて気が付いた…私の背中にはかなりの得物を背負っていることに。
どうやら私は剣士かなにかなのだろうか、しかもかなり扱いにくそうな武器を背負っている。
「やっぱり刀貸してもらわなくて結構です、これでやってみます」
「私と戦うつもりですか貴女、どうやら自分の力過信しているようですね」
大きく一つ深呼吸をすると私は背負っている刀の柄を握る…。
剣を持ったとき、いままでの暑さがすっと抜けるように抜けていく…明鏡止水の心境とでもいうのだろうが頭のスイッチが一瞬に入れ替わったような瞬間だった
刀自体は異常に長い柄と刃、そして珍妙なのが刃の中ほどに更に持つ部分がつけられている。その長さゆえにずっしりと重量感があるのだが私に扱えないほどではない
───私に扱えないほどではない?
「貴女こそ、今のうちに引くのが賢明だと思われますが?」
「剣を持った瞬間目が変わりましたね、いいでしょう次元念者ともども死にますか貴女」
───警告はした。
風は南南西から微弱、彼女までの距離約5m…先程の武器は符術が硬質化したものみたい。符の印からみるに陰陽師、呼吸は乱れていないが心拍数はそれなりに上がってる模様、肌の色からB型…性格分析的に負けず嫌いか
気が付いたら口元が緩んでいるわたしがいた、もしかしてこの状況を楽しんでいるのだろうか
まったく自分というもののなかにこんなに戦いに積極的な部分があるなんて不思議だ
「佐倉流符術の力その身に味わわせて差し上げます!」
陰陽師はまるで手品のように一瞬で符を取り出すとそのまま一気に印を切る。思った以上
に早い動き、印を切らせる前に始末するつもりだったのに少し誤算だ
(とりあえず向こうの動きを見てみるしかないか)
私は刀の中ほどの取っ手を掴み、そのまま正面に構える。これなら大抵の攻撃は防げるはず─
「受けなさい、佐倉流符術『烈風』!!」
「危ないでする!!」
術の発動とともに一気に周りの砂が舞い上がる、巫女さんの声が聞こえるとほぼ同時だろうか
わたしの体は空へ打ち上げられそのまま地面に叩きつけられた
「…つぅー、いたた」
「だ、大丈夫でするか?」
「な、なんとか」
地面が砂だったからダメージはさほどでもないがこの陰陽師はおもったより戦闘慣れして
いるみたいだ、てっきり陰陽師なんて氏神まかせの攻撃だと思っていたわ
「今度はこっちの番です!!」
「さて…貴女などに時間をかけるわけにはいきません、消えてもらいます」
陰陽師は符術の印を切りゆっくりと近づいてきている、私は再び剣を持ち直すと大きく深
呼吸をする…が、なぜか気持ちがまったく落ち着かない
(ドクン、ドクン…)
今は戦いに、この陰陽師との戦いに集中しなければならないというのに異常なまでに精神
がおかしくなってきている。さっきまでは剣を持っていれば気持ちが落ち着いていたとい
うのにっ!!
おかしい、太陽の熱にいまになってやられたの?それともさっき地面に叩きつけられたと
き?
「くっ…!」
眩暈…吐き気、体はゆらぎまともに立っていることすらできない
(だめだよ…ここで倒れるわけには)
…ザザッ
「貴女の番、じゃなければ再びこちらから行かせてもらいますよ」
陰陽師が近づいてくる、迎え撃たなければやられるっ…
…ザザッ
「あ、あの大丈夫でするか?」
巫女さんが心配している、私がやられてしまったら彼女も殺されてしまう、次元念者とか
いう存在ゆえに…
…ザザザッ!
勝たなきゃ、なにもかも終わってしまう!
「これで終わりです佐倉流符術「絢爛舞踏」!!」
陰陽師の姿がぶれるように消える、本当に彼女が消えているのか私の眼が見えなくなって
いるのかどちらなのかさえも微妙だけど…
頭を振るい意識を保とうとするもまったく状況は回復しない
…ザザザッ!!
さっきから頭の中にノイズが走る…
不安定なノイズ、急に体がおかしくなったのはこれが原因?何も映らないテレビ、砂嵐
なにも設定されていない状態、設定されていない?
私が設定されていないというのか、私が私の設定されていない部分に触れようとしたから
頭にノイズが走ったと?
…ああ、貴女の名前は「やかぜかえで」というのよ、夜の風になびく楓という意味よ
「っ!?今の名前?私の…名前!?」
「何、独り言をつぶやいているのですっ!」
背後から陰陽師の声、其の声に振り返ったときわたしはすべてを理解した
攻撃の入射角――、風向き──、反撃のために必要な最低限の攻撃速度──、
肉体という器から純粋な魂が抜け出すにはどこをどのように攻撃すればいいか──
「大丈夫、確実に殺すことができる」
瞬間、わたしの中で何かがはじける音がした
 
                    2
ジーク=ダットリー
 
この世で感じにくい幸福は、何も変わらない生活だ
だが平穏は長くは続かない、何も変わらない生活なんてどこにもない。
何も変わらない様に見えて少しずつ、少しずつ変わっていく
それを取り戻そうと手を伸ばしてもそれは叶わぬ願い
「だぁぁぁ!なんで!お前は!こうも勝手に!依頼を受けるんだ!!」
閑散とした森の中に怒号が響く、とある執事は傭兵風の男の胸倉を掴んで叫ぶ
「いやまぁー困っている人はほっとけないじゃん、そこんとこわかってよキューちゃん!」
悪びれた感じもなく大げさに肩を叩く傭兵風の男にキューちゃんの怒りのリミッターが振
り切れる
「黙れ!黙れ!黙れ!依頼人の名前も覚えてないような奴が慈善事業などするな!!」
キューちゃんの怒涛の攻めに足蹴りも加わる、もはや八つ当たりだ
「忘れてないよぉ~ほらサイだとか猿だとかそんな感じの名前だよ」
「ジーク、貴様いい加減にしろよ」
流石に突っ込みをまっているような返答にキューちゃんは槍を構える
「いやまぁ、本当はサイル=イージスって人が依頼主だよん…多分」
「それで、何故こんなところに謎の建物が建っているから調査してくれなんて事になっ
た?」
「あー、そこらへんはプライバシーとかそんな感じで聞いてないや」
(ったく、だからこいつは)
キューちゃん―――ことセルバンティス=ディアマルク=シャールス=ロリエンキュール
はこのジーク=ダットリーという元傭兵が居候に着てから何度となくそんなことを思う
気が付いたら居候していた、そんな感じだった。
ことの始まりは今から二、三年前の話だ、ロリエンキュールの主人であるルカ=マローネ
の義妹に当たるティア=マローネが仕事途中で拾ってきたのがこいつジークである
拾ってきたというか勝手についてきたと言った方が正しいのだろう
しかもなんだかんだでそのまま居候してティアたちがやっている会社『アクロポリス』の仕事
を手伝い、もといロリエンキュールから見れば邪魔をしている
(全く、ルカ様のお人好しにも困ったものだ)
キュールは意中の主人を想いためいきをつく。
ルカ=マローネという人物、穏やかで気品がありそこが魅力なのだがお人よしが過ぎるのだ
「さっさとその建物とやらを見つけて帰るぞ」
「わかってるよぉ」
ジークが辺りをキョロキョロと見渡すが広がっているのは木々ばかりで建物らしきものは
見えない。キュールはやる気があるのかないのかわからないジークをほっといてポケット
から手のひらサイズの水晶玉をとりだす
「およよーなにそれー?」
「魔力を測定する魔導アイテムだ」
ふぅーんといった感じのジークを見向きもせずにキュールは水晶玉をかざし辺りを見渡す
この魔導アイテムは水晶球を通じて見ることでその場に魔力があるかを調べるものである
魔力の強さによって色が赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と変化する、虹と同じだ
とはいっても大抵の物は魔力を内包しているので強い魔力でなければ判定しにくいのが欠
点である
「ふむ、<インビジブル>の魔法なんかを使って姿を消しているようではないな」
「多分この辺じゃないとおもうよキューちゃん」
「キューちゃんは止めろ、大体貴様さっきからやる気あるのか」
水晶玉を覗きながら調べているキュール対してジークは先程から樹に凭れ掛かって休んで
いる、どうみてもさぼりだ
「だーかーらー、この辺周囲50000カルトには建物はないって」
「なんでそんなことサボってた貴様にわかる!」
「樹調べたら一発だよん、キューちゃん無駄足~♪」
「あああん!?」
キュールの握る手に力がこもり水晶玉に軽くヒビが入った。
「なんで樹調べたらそんな50000カルト先まで建物がないってわかる!?」
「簡単だよ、樹の記憶を調べればいいのさぁ」
そう言いながら手を凭れ掛かっていた樹に当てる
「こんな密集して低いところに根が生えてるんだよ、建物を建てるんだったら樹は伐るな
りさどけるなりするじゃん。んでこの樹には伐ったりどけたりしたときの痛みの記憶がな
い訳、しかも地下で根っこが他の樹にも絡んでいるから他の樹がダメージを受けてる様子
がないってわかってそれが大体50000カルト先までってこと」
「む…」
ジークが得意げに鼻を鳴らす、一方キュールは殴ってでもやりたいくらいだったがこう完
璧に解説されたら殴るにも殴れず押し黙ってしまう
能力者───、この世界にはジークのような個が持つ特殊な力を持った人間のことを言う
外見などは人間と同じなのだが魔力とはまた違う力を持っているのだ。能力というのは魔
法のように変化するものではなく、大抵が決まった一つのことについてしかできない
ジークは<記憶>を操る事ができ、手で触れたものの記憶の糸を切ったり繋げたりするこ
とができる能力者なのだ。ちなみにキュールの主人でもあるルカも能力者であり、彼女の
能力は<扉>という空間と空間をつなげる能力である
「50000カルトって結構広い範囲だぞ、場所あってるんだろうなジーク!」
「あ、空中に浮いてるのかもーそれならわからないんじゃない?」
「結局は自分の足で確かめないといけないという事か」
キュールはやれやれといった感じに腕を上げると踵を返して歩き出す、その様子は明らか
にすぐに仕事を終わらしたいといった感じであった
「そうだジーク、貴様にもこの水晶球を…」
しかし振り返ったキュールの目にはジークの姿はなく、鬱蒼とした森がただ広がっていた
「ふん、ようやくやる気になったか」
気に留めることもなかった、いっつもだらけてる居候が真面目に働くのは願ってもない事
だ。ただキュールは気が付いていない、ジークの足跡はどこへも行かずその場で消えてし
まっていることを…
─────
「およよ…ここどこ?」
瞬きをしたらいきなり世界が変わった、先程まで森の中だったのに今度は一転石造りの部
屋の中だ。辺りを見渡すもキュールの姿はなく、石造りの壁があるだけだった
ジークはしばらく自分のおかれた状況を考え込む。
が、…そう長く考えていられる性格ではなかった
「あーそっか、もしかしたら調査依頼の場所ってここかも」
あながちその考えは間違っていないだろう、どうやって入ったかは不明だが森の中にこん
な部屋があるのはどう考えてもおかしい
ジークはおそるおそる扉に手をかける、ドアノブには埃はかかってない。なにも物は置い
てない部屋だったがおそらく人が住んでいるってことくらいはジークでも理解できる
「お邪魔してまするぅー」
そおーっと扉から顔を出す、開けた先は石造りの廊下でかなり薄暗くどれくらい奥まで続
いているのかわからない様子だった
「こんれは困ったねぇ~」
有事に備えて剣を止めるレザーを外す、できれば話し合いで解決したいところなんだが
勝手に入ってしまった以上用心にこしたことはない
「そんじゃ探索と行きますか」
…石造りの迷宮はかなりの広さだった。
あちこち部屋を覗いてみたら書物やら魔導アイテムが無造作に置かれていてほとんどの部
屋が足の踏み場もない状態
そして人の気配がない
初めはコソコソと警戒しながら探索していたジークも段々いい加減になってくる
「しっつれいしまーす」
豪快に扉を開けるジーク
「────うわっ!?」
一瞬身をこわばらせる、なんせジークにむかって無数の“目”がこちらを睨んでいたから
「はぁ…なんだ人形かぁ」
ゆっくりと部屋に足を踏み入れる
さっきまでの部屋のような乱雑な様子はなく、綺麗に整頓されている部屋
ただやはり怖いのは部屋の半分以上を占めている人形の数だ
ジークと同じくらいの背丈の人形がそれこそ兵隊のように並んでいて騒然としている
「ここに住んでいるのは人形作りが趣味の可愛い女の子なのかなぁ~」
辺りをぐるっと見渡す、黒塗りのテーブルには目玉やら手やらが木箱に分けいれられてい
「あっれーこれどこかしら部品が欠けてるな」
最初見たときはわからなかったが並んでいる人形はどこかしら部品が欠けていた
右足のない人形、左腕のない人形、顔が半分欠けている人形、目玉が入ってない人形
「あ、こいつだけは完成しているのかな?」
沢山ある人形の中で一体だけ部品が欠けてない人形があった、長い黒髪に黒い背中の開い
たドレスが着せられている
思えばこの人形だけ他の人形とは違って小さな台の上に乗っていることに気がつき
おもむろに人形に触れてみる
「うわぁ…これ本当の人間みたいだ」
驚く事に感触はほとんど人間の肌だった、髪も人間の髪質のような感じだしこれで目に活力が
あれば人間と言われてもわからないくらいの出来栄えである
「ほぇぇーこれが完成品か」
「違うわそれにはまだ心がないもの」
「えっ!?」
後ろからの声に思わず慌てて振り返る、人形の美しさに気を取られて背後に人がいることに気がつかなかった
立っていたのは黒髪の女性、今まで見てた人形とどこかしら似ているような気がしたが女
性のほうは人形と違って髪は肩ほどまでで短く切り揃えられていて服装も民族衣装のよう
な感じの青いドレスだ、ドレスは胸元がかなり強調されていて足元のスリットもかなり深
く入っている。
人形は少女という感じだが、こちらの女性は大人の女性といった雰囲気をもっていた
「あわ、あわわ!あ、怪しいものではないです!!」
とりあえず言ってみる、いや明らかにジークの挙動は怪しい人なのだが言わないわけには
いくまい
「…いらっしゃい」
女性は微笑を浮かべながらジークのほうを見つめていた、どうやら話せばわかりそうな感
じに少し緊張が取れる
「久しぶりねジーク=ダットリー君」
まるで昔の恋人と話すかのように遠くを見つめ寂しそうにいう女性
久しぶりという言葉にジークは一瞬固まる
「あ、そ…そうだっけ?」
罰が悪そうに後ろ首をかく、なんとなく話を合わすためにそれとなく答えてしまう
ジークの名前を知っているということはたぶん何処かで会った事があるのだろうがジークの記憶にこの女性の記憶は全くなかった
「私のこと覚えてる?」
不安と期待が混じったような顔でジークの顔を女性は見つめてる。だがその顔すらジーク
は見ることができずに視線をそらしている、彼女の期待に答えれそうにないから
よくある話ど忘れと言う奴だ。おそらく体験した事のある人間なら誰でもわかるだろうが
こうゆう状況では相手のことを忘れたなんていいにくいものだ、それが彼女のような美人
ならなおさらのこと
「え、あーうん、覚えてるよぉーほら、あのー」
思考が混濁する、傭兵時代の知り合い?『アクロポリス』の依頼人?タートの町の住民?
ジークの頭の中で色んな人が現れ消えていく、上手く重なり合わないロジックに焦りがで
てくる。
結局、最終手段で思わず手が伸びた。
「あーほらほら肩にゴミがくっついておりますよお嬢さ…」
「ダメ。手癖が悪いわよジーク君」
あっさりと触ろうとした手を掴まれる。そして嫌な空気が二人の間に流れる
覚えてないから能力で記憶を引き出そうなんてことをしようとすれば当然だろう
「…覚えてないのも無理ないか、貴方は違うジーク君だものね」
「違う?違うってなにが」
言葉の意味がわからないジークはあっけにとられたままだが彼女は答えることなく微笑を浮かべる。
「今度の貴方は私の願いをかなえてくれるかしら?」
彼女は小さな声で呟くと掴んでいた手を握る
「私の名前は夜風紅葉、はじめましてジーク君」
「え、あ…はじめまして」
思わず握られた手をぎゅっと握り返す。彼女の手はとても冷たかった
 
                   3
                  夜風 楓
 
差し出されたコップをもらうと私は一気にそれを飲み干す。
冷えた水が喉を通るたびに体から疲れが抜けていく、こんなに水が美味しいなんて
思ったのは多分生まれて初めてだとおもう
「もう一杯いるでする?」
物欲しそうにコップを眺めていたせいか姫奈ちゃんが水差しを持ってきてくれた
私はコップを渡すとその場でおもいっきり背伸びをする
…けどこれからどうしよう
日の落ちかけていた町をぼんやり眺める、外では店をたたむ人や友達と別れて
家に帰っていく子供達がいた…ごくごく普通の日常だ
でも今の私にはそんな日常の思い出すら記憶していない
「今日は大変だったでするね~」
姫奈ちゃんが水の入ったコップを差し出しながら言う
「あの姫奈ちゃんここまできてなんですけど逃げなくていいんですか?」
「大丈夫でするよー瑞穂っちは悪い人じゃないでする」
悪い人じゃないって姫奈ちゃん自分を殺そうとした人を良くそんな風に言える
砂漠で巫女服なんて異様としか思えない格好の氷上姫奈ちゃんとこれまた砂漠にブレザー
なんて着て追いかけていた陰陽師、佐倉瑞穂さんと出会ったのが事の始まり
なんだか次元念者?という者らしい姫奈さんを殺そうとしてる瑞穂さんから姫奈ちゃんを
かばって私、夜風楓は瑞穂さんと戦って…えーとここから記憶が曖昧だ
とりあえず急に頭がフラフラしてやられるっとおもったら逆に勝ってたんだよね
後で姫奈ちゃんに聞いたら見事な返し胴だったらしい
その見事な返し胴で気を失っちゃった瑞穂さんをほっとくわけにもいかず二人でおぶって
町までやってきたという…そんな経緯だ
「だけど記憶喪失なのに強いでするねぇ~体が覚えてるって感じでする」
「でも今度襲われたら私勝てませんよ、殺される前に逃げたほうがいいんじゃ」
ベッドでは瑞穂さんがいまだ目覚めず眠っている、怪我はたいしたことなかったんだけど
起きたらまたなに言われるかわからないから怖い。黙ってればとっても綺麗な人なんだけ
どね…
「瑞穂っちとは前の世界から知ってる人だから本当に殺したりはしませんでする」
自分のことなのに姫奈ちゃんは結構気楽そうだ
「あ、そういえば前の世界ってじゃいまここってどこなんですか?」
「ここはウイングガルド大陸、ハームステイン王国でするよ」
「はーむすていん?」
「戦と炎の国でするよー毎日が大会の血の気の多い国でする」
そう言うと部屋に置いてあったチラシを私に見せる、見慣れない字だったが何故かちゃん
と読む事ができる。確かに旅人のための観光案内のチラシには闘技大会のことしか書いて
ない
「4562回大会優勝者、オルディ=ハウランド…4563回大会優勝者、幻=クレ
イド…4564回大会優勝者リン=カーシャ…う、これ全部書いてある」
チラシの裏には第一回からの優勝者が見えないくらい細かい文字で書かれている
「ここでは大会優勝者はかなり名誉なことでするから」
「あ、確か姫奈ちゃんもこの大会にでるためにここに来てたんでしたっけ?」
確かそんな感じの話が瑞穂さんを運ぶ中していたのを思い出した
「その予定でしたでするけど、出場料は今日の宿代に使ってしまったでする」
あ…そうか今私達が泊まってる宿代を出してくれたのは他でもない姫奈ちゃんなんだ
折角大会にでるために来たのになんか悪い事したな
「でも私にはまだ早かったみたいでする、瑞穂さんにも勝てなかったでするし」
そう言って水を飲む姫奈ちゃんの表情は少し暗い
あ、私なんか言わなくっちゃ
でも考えてみても上手く言葉が見つからない、口下手な私…
「私も楓ちゃんみたいに強くなりたいでする」
「え、あ、私だってそんなに強くないですよ!!」
「瑞穂っちはものすごーく強い陰陽師さんでする、私突然会って力試しに戦ったでするけ
ど全然敵わなかったでする。それを楓ちゃんは一撃で倒しちゃうんだから強いでするよ」
一撃ねぇ、でも私も最後の返し胴のことは全然覚えてない
それにあの剣を持ったときの感覚、まるで別の私がでてきたような感じだった
私ってなんなんだろうか…
「でも姫奈ちゃんそんな強くなってどうするんですか?」
考え事をしていてつい変なことを聞いちゃった、でも姫奈ちゃんの返答は早い
「私はこの世界だけじゃ生きていけない存在だからでする、新たな世界へ行く者は、自分
の身は自分で守らないといけないでするから」
「え…この世界だけじゃ生きていけない?」
思わず聞き返してしまった、この世界だけじゃ生きていけないってどうゆうこと?
「私は次元念者でする、突然異次元に飛ばされちゃう能力者でする」
「それじゃ姫奈ちゃんは別の次元から来た人?」
私の言葉にコクリと頷く姫奈ちゃん。
「おぬしは次元を渡りし者。その先は光か闇か、天国か地獄か、今はわからぬ。だが、未
来はいつか今となる。未来のために今を無駄に生きることの無いように。」
突然後ろから声がする、瑞穂さんだ…うわぁしっかり起きてるし
「ど、どうしてその言葉を知ってるでする!?」
ふと見ると驚いた様子の姫奈ちゃんがいる、この二人にしかわからないことなのだろうか
「ふっ、その言葉を言ったのは誰だと思ってるんですか私の祖父ですよ」
「そ、そうなんでするか」
「嘘を言ってどうするんですか」
乱れた髪を直しながら事も無げに言う、結局私はなにもわからず瑞穂さんと姫奈ちゃんの
顔を見合わせるくらいしかできない
「それでこの状況は一体どうゆうことかしら?」
冷たい言葉とともにいつのまにか瑞穂さんはコップを手にしていた、あ…それ私のコップじゃない!
う、いつのまに取られてたんだろう…
「どうゆう状況って瑞穂さんが私の一撃で気絶しちゃったからここまで運んできただけで
すよ」
「そういえば貴女、名前は?」
もう完全に会話の主導権は瑞穂さんだ、私が親切に答えたのに全く返答違いだし!
こうなったら従うしかないかな…怖いから
「あ、そうか姫奈ちゃんから名前を聞いてたけど私の名前は教えてませんでしたね私が記憶喪
失ってことも言ってなかったですし」
「いいから名前よ」
「えっと夜風楓です、夜の風になびく楓って漢字で」
そこまで言って私はなにか違和感を覚えた
“夜の風になびく楓”
確かにそれは私の名前だ、でも記憶をなくした私はどこでそれを知ったんだろうか?
砂漠で目覚めたとき私は自分の名前すら覚えてなかったはず、もしかして記憶がもどった?
違う、その言葉はどこかで聞いたんだそれもとても懐かしい声で…
「楓ちゃん?楓ちゃん?」
「ちょっと貴女聞いてるの!?」
「ふ、ふわぁい!?」
怒鳴り声に思わず変な声をあげてしまった…どうやらまたぼけっとしてたらしい
瑞穂さんの冷たい眼差しがもう心にグサグサッってかんじに突き刺さる
「え、えっとなんでしたっけ?」
「楓ちゃんこれからどうするつもりでする?ってお話でする、楓ちゃん記憶喪失なんでするよ
ね?」
どうするって私は記憶もないし、こんな砂漠の町にほっとかれても正直困る
「あのお二人はこれからどうするんですか」
「私は大会に出れるようにまた武者修行しながら旅を続けるでするよー、瑞穂っちは?」
「貴女、私がなんでここにいるかわかってての発言ですか」
「えーっとなんでしたっけ」
じっと瑞穂さんが姫奈さんを睨み付ける、しかしそれも気にしない感じの姫奈ちゃんは随
分と大物だ、私じゃ無理だあんな目で睨めつけられたら動き止ちゃうよ
「私は今すぐにでも決着を付けてもいいのですけど」
手にはなにか難しそうな字が書いてある符術が…え、ちょっとまってここで始めちゃ
色々まずいと思うんだけど
「でもでもあのまま砂漠で瑞穂っち放置してたら今頃死んじゃってまするよ。それを助け
てもらっておいてまた戦うなんてどうかと思うでする」
事も無げにいう姫奈ちゃんに一瞬瑞穂さんの眉が引きつる
「制御できない力をいつまでも保有しているくらいならいっそ命を散らすべきです」
「そのうち制御できるようになるでする」
私が止めないとまたなにか危ない事が始まりそうだ
「あ、あの!姫奈さん!私もその武者修行ついていっていいでするか!?記憶喪失でいくとこ
ろありませんし…」
思わず言ってしまった、しかも語尾まで移ってしまっている
「いいでするよ~二人の方が楽しいでするし瑞穂っちも楓ちゃんには敵いませんでするか
らボディガードしてほしいでする」
「私が敵わない?」
冷たい視線の対象がそのままこちらに向く、なんか話を変えたつもりだったのにちょっと失敗
「いやまぁ勝負は時の運ですよ、ね?瑞穂さん」
「………。」
私の御世辞にも表情一つ変えずに睨みつけてくるのは本当止めて欲しいんですけど
瑞穂さんはそのままじっと腕を組んで考え込んでるし、やっぱりなにか苦手だ
そんな中でも姫奈ちゃんはマイペースだから羨ましい、慣れたらなんともないのだろうか
「それじゃ決定でするねーそれじゃ明日は旅の準備をしないといけないでするね」
「そうですね。あ、でもお金は」
「少しよろしいですか姫奈さん」
お金はないって言おうと思ったら瑞穂さんが鋭く話に入ってきた、わかった私はお金がな
いけれど瑞穂さんには協調性ってのがないんだ
「なんでするか?瑞穂っちも一緒に買物いくでする?」
「そうですね…どうせなら私もその武者修行とやらご一緒してもよろしいかしら」
「ええっ!?」
おもいっきり声を上げた私に二人の視線がこちらに向く、慌てて口を押さえても言葉が消
えるはずも無くもう何度目かという冷たい視線に突刺される
「なにか問題があって?夜風楓さん」
首を横に振る。なにか喋ったらまた小言を聞かされそうだもの
「それじゃ構いませんね姫奈」
「でもどうして急についてくることにしたんでする?」
「そんなの決まってるでしょう要注意人物が二人もここに揃ってる、放っておくほうがど
うかしてますわ」
要注意人物…?しかも二人?
一人は次元念者の姫奈ちゃんだとするともう一人は私?
じっと瑞穂さんのほうを見ても向こうは私を無視するつもりかこっちの方を見ない
「瑞穂さん!私が要注意人物ってどうゆうことですか?」
「言葉通りですよ夜風の民」
さらりと言うと瑞穂さんはコップの水を飲み干す
夜風の民?この人絶対何か私について知ってる!?
「あの瑞穂さん!夜風の民って…」
「それでご一緒してもよろしいのですか姫奈さん」
「構わないでするよ、けど殺しはだめでする」
私を無視して話を進める瑞穂さんにいい加減頭にきて思わず手に力がこもる
でも姫奈ちゃんがいるから私は仕方なく押し黙った、けど異世界だっていうのに私の事を知っ
ている人間がいることにはある意味喜ぶべきなのかもしれない
「それじゃ明日は三人で旅の準備ですね」
瑞穂さんは軽く微笑むと一瞬こちらを睨む、明らかに敵対している目だ
これから私、記憶を失った夜風楓はどうなってしまうんだろう
異次元を旅する次元念者、氷上姫奈
私について何か知ってる陰陽師、佐倉瑞穂
そして私…夜風楓
熱砂の砂漠で出会った三人
それが誰かに仕組まれたことなんてことはまだこのときの私達は知らなかった
すべては手の平に
あの人の手の平の上で私達は出会っただけであったのだ
そしてまた血塗られた流転の戦いは繰り返す
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無題
良い所も悪い所もあるな、これはw

場面の移り変わりは凄い好きだ。
砂漠にストレンジャー3人とか
ジャングルから石の部屋へワープとか
読んでてワクワクするね。
先が読めない感じが楽しい。

「3で大会をやる」って出た時が正直がっくり来た。
あー天下一武道会みたいな感じねと。
1と2で期待させられたものと格闘大会ってのが、イメージ的に自分の中で合わなかった。
壮大な冒険や謎解きを期待しちゃったんだよなぁ。

あと、「~でする」口調が嫌いだw
ジークのセリフもかなり癖があって好かんが、「でする」は無いなぁ。
必殺技名叫ぶよりも恥ずかしい気がする。

と、さっきからテンション下がるような事ばかりコメントしてるがw
メイド服やデトノベに無い壮大さや謎が魅力的で、僕が今までに読んだ事無いものになりそうな期待感があります。
僕がつまらん文句を言っても気にせずに(じゃあコメントするなよ)、
“良い意味で無難じゃない”ものを書いて下さい。
桜井 2010/07/04(Sun)22:51:06 編集
無題
ジーク&姫奈は私のキャラじゃないのであれだけど癖があって
好き嫌いがはっきりする感じなのはわかるわ
多分私自身が使いこなせてないんだろうと良い解釈しておくれ
私の友達を傷つけないためにも、そこはすまぬ
まぁ姫奈の「でする」口調には私も実は閉口してるんだけどもね
でも姫奈自体が私の書いてるイメージとは実は違うんで反省してい・・・・・・・反省はしないや、2007夕雅がやったことだしな

えー大会はやりませんよ(;´Д`)
そりゃまぁ第一部は天下一武道会みたいな展開ですわ、それを知っている前提でも姫奈の大会に出るためって話ですからね
別に壮大な物語や冒険はないからどのみち一緒だけどね!!

でもなんだかんだでラストあんな感じでいいのかと思ってきたよ
うん、やっぱり人に見せると違うな
ひおうゆうが 2010/07/04(Sun)23:19:59 編集
無題
なるほどw
人のキャラだったり、すごい前に書いたものだったりする訳か。
そういや最初の注意書きに書いてあったな。すまぬ。

僕も「意識~」の半年前に自分で書いた奴見ても、違和感あったからなー。
3年前なら尚更か。
桜井 2010/07/05(Mon)00:05:11 編集
佐倉瑞穂「全くこれだから下等生物は」
最終更新日が2007年だからね、第五章からは今の私が書くわけだが全くもって大変だわ

ああ、でもジークがうざいのはいつものことです (。・x・)ゝ
多分原作はもっとウザイキャラに仕上がってると思う、これで主人公で記憶を操る能力者だからなー
姫奈なんて原作にでてねぇしな!設定だけなんよ次元を飛び越える能力とでするしかない、私が書くとおバカなキャラ
になってしまってるけど本来はもっと大人しいキャラなんだよね
どこをどうやったらこんな風に変わってしまったか

よく思えば第一章って私のキャラ楓と瑞穂以外は名前で幻とオルディさんがでてるくらいなんだよなぁ
俺のキャラはどんな感じなのか不安だわぁー
ひおうゆうが 2010/07/05(Mon)09:39:06 編集
無題
いや、記憶を操る能力は良いと思う。
> 手で触れたものの記憶の糸を切ったり繋げたりすることができる
これが物語の中でどう動くのか、想像つかないが、
波紋やクレイジーダイヤモンドやゴールドエクスペリエンスを彷彿とさせる応用力のありそうな能力だと思う。
この能力だけで主人公の資格アリだろう。
桜井 2010/07/06(Tue)21:57:52 編集
無題
まぁ個人的にはジークよりもティアのほうが主人公っぽいんだけどね
・・・元々最初はティアが主人公だったし
主人公として資格はあるかもしれんが書くほうとしては「触れただけでなんでもわかってしまう」あたりが書きにくいらしい
まぁでもこの話じゃ結構重要なポジションです
ひおうゆうが 2010/07/06(Tue)22:09:13 編集
プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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