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日記と小説の合わせ技、ツンデレはあまり関係ない。 あと当ブログの作品の無断使用はお止めください
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(´・ω・`)ノ やっ


はーてないー夢をおいかけてぇー♪


ようやく、ようやくパチンコで勝ったよ(´;ω;`)


7000円がね・・・・・













約70000円になったお!







ありがとう、ありがとうさやかちゃん(´;ω;`)
ただのおっぱい大きい中古じゃなかった!
うぉぉぉぉ!!




























結局何連チャンしたんだったかな、6連チャンした後とりあえず区切りいいところまでとおもったら
また大当たりして7連チャンもしおったのよね・・・・
もうなんか


「店員さーん、これ壊れて球が無限にでるんですけどー!!」って言いたくなったよ

これが確変の力なのか・・・・!!
でもねー仕事後に行ったから正直一時間くらいで切り上げたかったんだけど気がついたら3時間も経ってて
後半は「もう帰りたいお(´;ω;`)」って感じだった、むしろ外れろって念じてたし(゜o゜;
一回当たるとねSTって言ってサービスタイムが70回あるんだけどここでまた当たるとまた70回が戻るのよ
酷い?時は残り一桁で大当たりしてしまうという普通なら嬉しいんだけど帰りたい時には厄介だったわ
ああ、そうゆうこと言っていると肝心な時には当たらないんだろうけどね



まぁそんなわけで長いことやったからいろんな演出が見れたんだけど・・・・


こいつら本当に麻雀してないのな


竹でツモ
チェーンでツモ
爆撃でツモ
イルカでツモ

なんなんだよそのツモの仕方は・・・・まぁこっちもこっちでなんか最後の方は三人で手からビームだしてたし似たようなものか・・・(;´Д`)


まぁ今回のがそう何度もあるわけ無いと思うのでしばらく止めておこう
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飽きるどころか、アンインストールしてやったよ

(´・ω・`)ノ やっ

なんであれBGMもなければSEもないんだろうね、なんかやってて
むなしくなってきたんだよね
カード選んでポチっとしたら何の音もなく
「○○ダメージを与えた!」
って・・・・「お、おう」ってなったよ

よくよく考えてみなさい?ドラクエ1だって攻撃のときのSE と
ダメージ与えたSE くらいでるぜぇ?
ましてや画面が揺れたりするぜぇ?
それ以下なんですよ、この呆気なさが物足りなすぎる

そしてなにより綺麗なイラストでもカードじゃないとなんかいまいち
絵はいいなぁと思った進撃のバハムートもそんな感じなんだろうね
あれかな一人でやったから面白くないのか?みんなでやると面白いのか?
みんなでゲームだぁ?そんなリア充みたいなの一生できないわ


あんめいどおぶおーるわーくす 日常

五臓六腑家には広大な敷地にいくつもの建物が並び建っている。スーパーから図書館他にも病院やら映画館などほぼどんな建物でもあると言っても良いくらいだ、多すぎて正直俺自身がどこになにがあるか把握していない。
そんな建物の中でも一際目立つ場所に今俺はいる。
様々なネオンの光に彩られた恐らく18歳以上は立ち入れない場所───カジノである
「ふふ、珍しいですね御主人様がこちらに来られるのは」
俺の目の前でトランプのカードを切りながら微笑む女性に思わずドキッとする。目元の前髪にだけ青いメッシュが入った銀色の長髪に、メイド服はディーラー風の特注っぽく胸元が大きく開いている彼女“五臓六腑家御主人様のトランプの相手をする専属メイド”紗姫さん、俺は彼女に会いに普段寄ることのないカジノに来たのだ
「いやぁ急にトランプやりたいなぁーなんて思って来ちゃったんだなこれが」
後ろ首を掻きながらそんなことを言ってみる。実は彼女を敷地内で見た時から「いいなぁ~」と思って探していたらここに辿り着いたんだよね。
なんていうんだろう大人のお姉さんって感じですごく俺好み、敷地内には加絵奈のせいで今やいろんなメイドさんが溢れかえっているがその中でも一際美人だと思う
「それはありがとうございます御主人様。それでは今宵はどのようなゲームをご所望でしょうか?」
「そうだなぁ、折角ポーカーテーブルに座っているんだからやっぱりポーカーかな?」
「わかりました、ポーカーですね」
紗姫さんは器用な手つきでカードをシャッフルすると交互にカードを配っていく
「御主人様へ、私へ、御主人様へ、私へ、御主人さ・・・」
「ちょっとまったぁ!!」
気がつくと俺は勢い良く身体を乗り出すとカードを配る紗姫さんの腕を掴んでいた。
「おや?どうされました御主人様」
抑揚のない紗姫さんの言葉に思わずハッとなる、なんていうか勝手に体が動いてしまっていた
「あ、いやそのーなんていうか昔見た漫画でさそうゆうシーンがあって、えっとそうセカンドディールっていうの?ついそのシーンがやりたくなったっていうかなんというか」
「よくご存知ですね御主人様。ですが私のカードを御覧ください」
そう言うともう一方の手で紗姫さんはカードを裏返す。そこにあったのは揃っていないブタのカードだった
「ご覧のとおりです御主人様。流石に御主人様相手にイカサマは使いませんよ」
「あはは、そうだよね。いやごめん俺もちょっとやってみたかっただけなんで」
手を離し、乗り出していた身体を戻す。紗姫さんは柔和な表情を崩すことなくカードを回収すると
再びシャッフルし直し配り始める。
「ところで御主人様。ポーカーは本来チップを賭けて戦うものですが一つ、提案があります」
「提案?提案って何?」
その言葉に紗姫さんはゆっくりと自分の胸を指さす、一瞬その行動がなにか俺にはわからなかった
「御主人様が先に5勝したら私の身体を自由にしてもいいというのはどうでしょう?」
「え、あ・・・身体ぁ!?」
え、嘘だろこの人なに言ってるんだ?身体を自由にしていいってことは、ええ?つまり?
「ご想像通りですよ御主人様。先程からずっと私の胸を食い入るように見られていたのでそうゆう趣向のほうがお気に召すかと思いまして」
「え、えええ!?俺、そんなに見てた?」
「ええ、それはもう獲物を狙う野獣のような鋭い眼光で見られていたので私も少し背筋に感じるものがありましたよ」
まじで?俺っていつもそんな感じなのか?だから加絵奈にもキモイキモイ言われるのかそう思うと・・・ちょっとヘコむ
いやでも美しい物を前にしたら目を奪われるのは致し方ないんですよ、紗姫さんの胸は加絵奈のよりも少し小さいが美乳だし手の収まりが実に良さそうなんだよなぁ・・・・って何考えてるんだ俺は!
「それでいかがしましょう御主人様?」
「え、あーあの、もし逆に紗姫さんが先に5勝したら?」
「それでしたらそうですね、このカジノの掃除を一週間御主人様にやっていただくのはどうでしょう?」
掃除、掃除でいいのか?なんかもっと目と耳どちらかを賭けて負けると針が進むとか焼けた鉄板の上で土下座とかかと思ったらたったそんな掃除でいいの?
勝ったら紗姫さんの身体を好きにしてよくて負けても一週間掃除ってだけ・・・そんな美味しいギャンブルじゃあやるでしょ!
「わかった、その提案で受けよう!」
「ではお手柔らかにお願いしますね御主人様」
微笑む紗姫さんを前に一つ大きく深呼吸をすると配られたカードを手に取る。なんたって初戦はこれからの運命を握る
第一歩なんだから良いカードが揃っていることを願う
(んーこれは微妙だな)
カードはスペードのK、ダイヤの3、Kにクラブの2と4、この時点でワンペアしか揃っていない。
ポーカーは本来チップの上げ下げで相手をゲームからおろすこともできるゲーム、だからワンペアでもやりようによっては勝つことができるんだが今回はルールが違う相手をおろすことは無理だからこの手ではマズイ
「ドローはどうしますか?御主人様」
「う、うーんそうだなぁ」
こっから狙えるのはツーペアかスリーカードのどちらか、なにかを軸にして2枚引くか揃っていない3枚を捨ててスリーカードを狙いに行くかどっちかなんだけど
「さ・・・いや2枚チェンジするよ」
クラブの2枚を捨てるとカードの山からカードを引く。あえてツーペアを狙ったのは運試しみたいなものだ、ツーペアができればならこっちはほぼ勝ちが拾えるKのツーペア、ツーペア同士の対決になった時にこのカードの強さで勝てるっていうのは初戦では大きい、と思う
「して何が出たかなっと」
カードの山から拾ってきた2枚を見る。一枚はハートのQ、もう一枚はクラブのK・・・ってツーペアじゃなくてスリーカードができているじゃないか!
「それでは私は3枚引かせて頂きます」
そう言うと紗姫さんはカードを引く。3枚ってことはワンペアはできているってことだ、それならよっぽどのことがなければ勝てるんじゃないか?
「それではオープン。私はワンペアです」
「俺はスリーカード!よし、俺の勝ちだね」
紗姫さんのワンペアはハートとクラブのA、俺がこのまま役ができずに終わっていたら負けていたがこれは実に運がいい
そう、本当のポーカーじゃないんだから運さえよければ紗姫さんにだって勝てるんだ
「まずは御主人様の一勝と、では次の勝負をしますよ」
まだ一敗ということもあってか紗姫さんは特に動じることもなくカードを回収すると再びシャッフルし配り始める
俺はそんな様子の紗姫さんを見ながら考える。冷戦沈着でポーカーフェイスな紗姫さんもそのーああゆうときはどうなんだろうなぁ
「まだ勝負は始まったばかりですよ御主人様。そう先のことを考えてニヤけるのにはまだ尚早かと」
「えっそんなににやけてた?」
「ええ、とっても。それでドローは先程負けた私からいきますね、2枚チェンジで」
ああ、俺ってそんなに顔にでる質なのかな。確かにちょっと想像してたけど、これだから加絵奈にキモイって言われるんだろうな・・・・ってこのセリフさっきも言ったな
とりあえずそんな無駄な反省をしていてもしょうがない、俺は配られたカードに目をやる。
(って、おい!もうツーペアできているじゃないか!)
持ち手はハートの6にダイヤの4とJ、クラブの6と4、と既にツーペアができている。ドロー前にこのカードなら上手いこといけばフルハウスを狙うことができる!
「御主人様は何枚ドローされます?」
「俺のターン、一枚ドロー!!」
意味不明な気合と共にカードの山から一枚を引いてくる。ツーペアとしては弱いツーペアだけどここで主人公補正的に一枚引いて来れば・・・・ッ!!
「ではオープン、私はスリーカードですね。御主人様は?」
「フルハウス!よっしゃあ2勝目!!」
自分でも流石だなと思った、こと運要素ってのには強いつもりなんだ。五臓六腑家っていう大金持ちの家に生まれたことからしてもわかっていたが俺のLUKはフルカンスト、運否天賦の勝負なら負けはしない!
・・・・あいつが来るまではな

 

「オープン、私はスリーカードですね」
「フッフッフッ・・・・こっちはフラッシュ!これで4勝目!!」
自分でも自分の運の良さに驚いた。まさかまさかの4連勝で紗姫さんの身体を自由にしていいってところまで後一勝と迫っていたからだ
「流石は五臓六腑家の次期当主、その運は神に愛されていると言っても過言ではないでしょうね」
「いやぁそんなことないってぇー」
そう言いながらカードを配る紗姫さんに俺は後ろ首を掻きながら答える
俺は完全に勝利間近ともあって浮かれていた。だからあいつの存在の接近に全く気がつけなかったんだ
「へぇ、なにか楽しそうね大二郎。なにしているの?」
「なにってポーカーですよ、ポーカー!あと一勝出来ればくくく、にしし・・・」
「よくわからないけど私も見ていいかしら?」
「どうぞどうぞ俺の運の良さの前に目を見開いて驚愕すれ・・・ば・・・・って!加絵奈!?」
平然と横の席に座る幼馴染もとい五臓六腑家メイド長の西条院加絵奈の登場に俺は声を上げる
「ちょ、なんでお前がここにいるんだよ!」
「いや別にちょっと散歩してたら大二郎がアホ面してたから声かけただけよ。にしても珍しいわね大二郎がこんなところにいるなんて」
「べ、別にいいだろぉ」
配られたカードを手に取りながら加絵奈に答える。カードは・・・・加絵奈が来たことで流れが変わってしまうと思いきや意外にも良いカードが揃っていた
「へぇ、流石に大二郎は運だけは一人前なのね」
「ちょっと色々言いたい所だけどまぁいいや。見るのはいいけど余計な口は挟まないでくれよ」
「はいはい、真剣勝負っぽいし私は黙ってるわよ」
この時意外にも加絵奈は素直。逆にその素直さが不安になりそうだったが今はカードに集中しないと
とはいえカードは運の良さも相まってか既にストレートができあがっている、余計なことをせずとも勝てるだろう
「私は2枚ドローしますね、御主人様はいかがなされますか?」
「ドローはしない、このままで勝負だ」
「それはそれは良い手が入ったみたいですね」
紗姫さんは微笑みを浮かべるがわかっているのかなこの状況、これで俺が勝ったら身体を自由にされちゃうんだぞ
強がりなのかわからないけどそのポーカーフェイスがいずれ両手でピースして「おち───
「大二郎、今変なこと考えてるでしょ」
「か、か、考えてねぇよ!!!」
加絵奈の思わぬツッコミを慌てて否定する。くそっ、ここまでくるとやっぱり俺顔に出てるんだな
「よしじゃ俺の方からオープンするよ、こっちはストレートだ」
「残念ですね御主人様、私はフルハウスです」
「なっ・・・負けた!?」
紗姫さんのカードは確かにフルハウス、どこぞの海外家族ドラマみたいなネーミングの癖に俺の野望を阻むとは
けどまだたった一勝じゃないか、それにこっちはいきなりストレートが揃うちゃうような運があるんだ勝てる!!


───
「私はフラッシュですね、御主人様は?」
「つ、ツーペア・・・」
───
「スリーカードですね」
「わ、ワンペアぁ」
───
「ああ、これは負けてしまったかも知れませんワンペアです」
「ブタ・・・あ、あはは」
なにが起こっているかなにが起きたかさっぱりだった。4連勝したと思ったら気がついたら4連敗していた・・・
同じ4勝でもこっちはボロボロの4連敗、紗姫さんは勢いに乗った4連勝じゃ全然違うしなによりなんだ
さっきのブタとワンペアで負けるとかいうのは明らかにこっちの運がガタ落ちしているぞ
「なぁんだ大二郎ってポーカー下手なのね」
「う、うるさいなぁ、加絵奈が来るまでは勝ってたんだよ!」
「ま!私みたいな可愛い子を貧乏神みたいにいうなんてサイテーですよね紗姫さん」
「ふふ、そうですよ御主人様。女性はどんな時でも幸運の女神なんですから邪険に扱えば負けてしまいますよ」
余裕の現れなのか随分と楽しそうにカードをシャッフルする紗姫さん。そうは言うがな大佐、こちとら
紗姫さんの柔らかな胸を目前にしてのお預け4連敗、愚痴りたくもなるでしょう
「さぁこれで泣いても笑っても最後ですよ御主人様」
「ああ、わかってるよ」
目の前のカード、これが俺の運命を握っている。そのカードは───
「へぇ、なるほどこれは面白いかもねぇ」
俺の手札を覗きこんだ加絵奈が含み笑いのような表情とともに呟く、ああ確かにこれは面白い
僥倖、ともいうべきだろうか手札はスペードの9、ハートの9、6、ダイヤの9、そしてクラブの4と既にスリーカードが揃っているんだ。この最終戦において俺の運の良さが戻ってきたか?
「よし、じゃ俺は2枚ドローする」
最低でもスリーカードができている、これでもおそらく勝負にはなると思うけどできればプラスαが欲しい
「頼む・・・・って、うぉ!!」
でたカードに思わず感嘆の声を漏らしそうになる、でたカードはハートの4にそして・・・クラブの9!!
おめでとう!スリーカードはフォアカードに進化したぞ!!
いける!間違い無くいけるだろこれ!フォアカードよりも上の役って言ったらストレートフラッシュと
ロイヤルストレートフラッシュしかない、そんな難しい役がこの最終戦において都合良く出るなんて普通ないだろう?
そう思って紗姫さんの方を見ると紗姫さんはカードをテーブルに伏せたままじっとこちらを見つめていた
「あ、あれ?紗姫さんドローはしないんですか?というかカードも見ないんです?」
「ええ、カードはこのままでいいです」
柔和な微笑みで答えるがその意味は全くわからない、カードを見ないチェンジもしないでこの俺のフォアカードに勝てるとでも言うのだろうか?
「御主人様は確かに運のお強い方だと改めて感服いたしました、ですが運だけでは次期当主として五臓六腑家を担っていくのは大変だと思いますよ」
「へ、へぇ・・・でもね紗姫さん、俺ぐらい強すぎると運だけでなんとかなっちゃうもんなんだよ・・・ね!!」
俺は勢い良くテーブルにカードを叩きつける。9のフォアカード、これで俺の勝ちだ!
「なるほど、この土壇場でフォアカードを引いてくるとは流石です御主人様。ですがそれでも私の勝ちは揺るがない」
紗姫さんはそう言い放つとテーブルの一気に裏返す、そこにあったのは
スペード10
スペードJ
スペードQ
スペードK
スペードA
「は、なんだよそれロイヤルストレートフラッシュ!?」
なんていうか目の前が真っ暗になるってのはこうゆうことなんだろうな、どうしてこんな理不尽なことが俺に起きるんだ
「凄いですね紗姫さん、ロイヤルストレートフラッシュなんて私初めて見ました」
加絵奈が呑気に言っているがロイヤルストレートフラッシュなんて俺だって見たことない、いやそもそも紗姫さんはカードも見ずになんで伏せたカードがロイヤルストレートフラッシュだなんてわかったんだ・・・
いやちょっと待てそれって───
「これって、イカサマなんじゃないのか?」
「ん?やっと気がついたの大二郎?」
俺のやっとの気づきに加絵奈が小馬鹿にしたように笑う、それに続くように紗姫さんが口を開いた
「御主人様にはもう少し早く気がついて欲しかったのですが」
「いやでも紗姫さん御主人様相手にイカサマはしないって言ったじゃないですか」
「御主人様、ギャンブラーの言うことを鵜呑みにしていては足を掬われますよ」
今迄見せたことのないような笑顔で紗姫さんが答える。なんだ俺は最初から騙されていたのか
「けどなんで紗姫さん、あんなわかりやすいセカンドディールしていたんですか?」
不思議そうに加絵奈は尋ねる。そもそも紗姫さんがやっていたイカサマがセカンドディールだなんて見てもなかったし
それを加絵奈がさらっと見抜いていたことはよっぽどわかりやすかったってことか?
「ああ、それは御主人様がもし私のイカサマを見抜かれたら負けを認めようと思いまして」
「え、ええええっ!?ちょ、ちょっと加絵奈知ってたのなら教えてくれたっていいだろ」
「はぁ?だって『余計な口挟むな』って言ったの大二郎じゃない。どうせ紗姫さんの手元じゃなくて胸ばっかり見てたんでしょうが!」
「ぐぬぬ・・・」
ごもっとも、そして俺はイカサマを見抜けなかったってのに加絵奈はきっちりと俺のことを見ぬいてやがるしもう
何も言い返す言葉も浮かばない
ええ、そうですよ!完全に集中してたのは紗姫さんの胸ですよ!!
「運だけでは世の中渡っていけないことがご理解できたでしょうか御主人様。それではカジノお掃除一週間おねがいしますね」
最後まで柔和な笑みを崩すことのなかった紗姫さんを前に俺は誓う。
もう二度とこの人とポーカーはやらねぇ!!

 


・・・・って思ってたんだがこのカジノ掃除一週間を賭けた末に俺はカジノ掃除3ヶ月をやるハメになるんだが
それはまた今度の話





                                おわりだ、終わり!散れ!散れぇ!!

(´・ω・`)ノやっ

一ヶ月とやっていないパチンコだが私は真理を見つけてしまった

・過疎っている店は座れたとしても当たらない

そりゃそうだ、このいや全てのギャンブルの性・・・・ッ!金を支配しているのは親ッ!!この店側の人間ッ!!!
店側に入る金が多いほど、向こう側も出す金が多いということだ、公平さを出すために!!
遊ばしてやっているという公平さのためにな!
故に過疎っている店は絞る、出玉を・・・ッ!!そりゃ当たる者もいる、いるがそれは少数!!
大量に出せば店側が不利になるからだ!!
しかしこれは私のプライベートスペース的な観点からすれば無理な話!!



・・・・でもさやかちゃんはかわいい!


三本場!って言っているかわいいさやかちゃんの画像を自分で撮った雑誌から

そそる

















そそるっ!!!流石処女にはできないエロさですね、わかります
表情がね、表情がやばいね


・・・よくよく考えると


パチンコで勝ちたい訳じゃなくて麻雀物語がやりたいだけでした(´・ω・`)

そして気がつく

じゃ、さらっちゃうか

さらっちゃえばいいんですよ、台を・・・・って別に盗むわけじゃないよ(;´Д`)


中古買えばいいじゃん!!!


・・・ということである。中古パチンコ台販売サイトによるとだね、麻雀物語


27万


だそうだ、おいおい高い買い物するなぁ!と思っているそこのYOU!がっつくな、だから童貞なのよ!

色々調べてみて気がついたんだけどこれは麻雀物語は2012年5月稼働と全然新しい台なのよね

だからこの値段なわけ、例えば2011年11月にでた松井玲奈ちゃんもでている
CRびっくりぱちんこスケバン刑事
これが大体2万円くらい、そうパチンコ台って値下がりが激しいんですよ!!
(でもこれより前に出た同じく玲奈ちゃんがでているCRびっくりぱちんこ銭形平次withチームZは7万だったけどまぁ
こっちはAKB結構出ているからなのだろう
パチンコがやりたいわけじゃない、けど麻雀物語をやりたい私はこの手が一番いいと判断した


ゆうが、常軌を逸した行動に出る・・・・ッ!!!

無法のパチンコ台購入・・・・ッ!!


まぁ半年後くらいに覚えてたらな(;´Д`)

前編はこちら


「あんめいどおぶおーるわーくす 2 後編」

俺の目の前に現れたのは俺と全く同じ顔をしたメイド服の少女、それが本当は誰なのかはすぐにわかった
「もしかしてその椎名さん?」
「はい!“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名です!」
椎名は俺の顔のまま深々とその場で頭を垂れる、それにあわせたように加絵奈が口を開いた
「彼女、椎名さんは見ての通り変装の名人なの。そして昨日一日大二郎の代わりに授業を受けたわけ、だから───」
そう言ってカバンからごっそり教科書とノートを俺の前に積み上げる
「げっ、なんだよこれ」
あまりの多さに怪訝そうな思わず顔を浮かべる俺に加絵奈はビシッと指を突きつける
「昨日一日の授業と今までサボってきた分の勉強、やってもらうわ」
「まじかよ・・・」
積み上げられている教科書やらノートはあまりにも多すぎる、これをなに?学校までの数時間でやれってか?
「絶対、無理だろこんなの」
「まぁ大二郎一人じゃ無理だと思うけど、そこは椎名さんが指導してくれるから安心しなさい」
「え、椎名さんが?」
ふと横目で椎名さんを見るといつの間にか“俺の変装”をやめて元の顔に戻っていた、まったくなんて早業だよ。
「す、すいません御主人様。でも私しか授業を受けていないので一生懸命頑張りますので宜しくお願い致します」
「いやいや謝らなくてもいいって」
深々と頭を下げる椎名には思わずこちらが気を使ってしまう、いや本当になんで謝るのかはわからないけど
「そうゆうわけだからちゃんと勉強してよね、大二郎の成績が下がるとこっちも困るんだから」
加絵奈はそれだけ言うとカバンから携帯ゲームを取り出す
「いや、お前は勉強しないのかよ加絵奈」
「生憎と私は昨日の内に勉強終わってるの。今からゲームに集中するから話しかけないでもらえる」
ゲーム画面から全く目を話すことなく淡々と答える加絵奈にはもう何言っても無駄だなって感じだ
「あの・・・それじゃ椎名さん」
「わ、わかりました御主人様。その不束者ですが宜しくお願いします」
またもや深々と頭を下げる椎名さん、その言い方はちょっとおかしいですよと言いそうになったがあえてやめておく
そんなわけで軍用ヘリ内での小さな勉強が始まったのだ


───それから一時間後
「あーもう、また死んだ。でもこれだからセイバークエストは止められないわ」
加絵奈の独り言とCHー47チヌークの乾いたプロペラ音が響く中俺は言われるがまま黙々と勉学ってものに勤しんでいた
「あのその、えっとだからですね・・・そこの公式はですね、ええっと」
「いやあのそこの問題終わってます椎名さん」
しかし、しかしだ全くもって椎名さんとの連携がとれていなかった。一言で言えば『解説が遅い』
「すいません御主人様、私あの緊張しちゃって」
「いやだから別に謝らなくてもいいって」
どうにもこうにも椎名さんは恥ずかしがり屋なのか緊張しっぱなしで正直今役には立っていない
きっと彼女自身は物凄く能力が高いのだろうけどそれを活かしきれていないのだと思う
目の前に積み上げられた教科書やらノートは勉強始めた一時間前からさほど減っていない、加絵奈のことだからこれやりきらないと絶対に怒るだろうしなぁ
「あ・・・そうだ!」
なんとか効率良く勉強会を終わらす方法を俺の抜群なセンスが奇跡的閃く
「あのー椎名さん?一つお願いしたいことがあるんだけどいいかな」
「は、はい!私にできることなら何でも」
「えーっとそれじゃちょっと耳貸して」
「み、耳・・・は、ひゃい!」
耳を貸せっていうだけでこの動揺っぷり、ちょっとからかいたくもなるがさすがにそれは止めておく
「ええっとね、お願いしたいっていうのは───」
俺の言葉に椎名さんは一字一句聞き漏らす事のないように何度も頷き、最後まで聞くと「ふぅ」と息を吐き
「わかりました御主人様。それならすぐにできそうです」
それだけ言って椎名さんは一礼すると踵を返し奥へと引っ込んでいく。流石にその様子には加絵奈も気がついたみたいで
手に持ったゲーム機を置くと物凄く不服そうな顔でこちらを睨みつける
「ちょっと大二郎、椎名さんになにやらせたのよ!椎名さん普段は気が弱いんだからあんたみたいな変態の要望だって嫌々聞いちゃうんだから」
「べ、べつにいいだろ御主人様なんだから!加絵奈はゲームやってろよ下手なんだから」
「下手ってなによ!私だってこの前ラスボス倒したんだからね!」
加絵奈は自信満々で言うがセイバークエストのラスボスなんて確かに強いけど真のゲーマーの俺からすればあのゲームはラスボスまでがチュートリアルみたいなものでその後にでる裏クエストをやってからが本番なんだよな、たしかそんなことをこのゲームのクリエイター白川良介が言っていたし、そういう意味で加絵奈のゲームレベルは俺からすればまだまだだ
「はいはい、でもいいじゃん俺のやり方で勉強がはかどれば」
「あんたねぇ!」
俺の軽い挑発に加絵奈が机にドンと手を付き身体を乗り上げ俺の胸ぐらをつかもうとしたその瞬間だった
「ちょっと待ちなさぁぁぁぁぁい!!」
ヘリの奥から大きな声と共に一人のメイドが飛び出してくる。ああ、なんていうかその姿まるで本物だ
「ちょ、ちょっと大五郎!椎名さんになんて格好させているのよ!」
出てきたのは加絵奈そっくりに変装した椎名さんだ。それに気がついた加絵奈が声をあげるけど時既に遅い、遅すぎる!
「これから御主人様の勉強をきっちりしますので本物の加絵奈様はごゆっくりお休みくださいな」
「いやあのその椎名さん?」
「大丈夫です、しっかりと加絵奈様の役割は果たしますので」
二人の加絵奈が俺の前にいる。一人は椎名さんの変装なのはわかっているんだけどこれまるで見分けがつかない。
しかも椎名さんは役になりきっているのか先程までとはうって変わって積極的だ。
「うーん、しょうがないここでもめてる時間がもったいないわね。それじゃ椎名さんにお願いするわ」
椎名さんのその積極さに根負けしたのか加絵奈はそう言うと携帯ゲーム機を手に取りソファに寝転がる
「あ、大五郎。もし椎名さんになんか変なことしたらヘリから突き落とすからそのつもりでいなさいよ」
「へいへい、わかりましたよ」
「椎名さんもこいつのこと御主人様だと思わずキモい変態だとおもって抵抗するのよ」
「わかりました加絵奈様」
なんていうか御主人様の俺に対して暴言を吐きすぎだろ加絵奈の奴。
「それじゃ頑張るわよ御主人様」
 言うだけ言って満足そうに携帯ゲームをやりだす加絵奈を横目にもう一人の椎名さん扮する加絵奈が声をあげる。
「それじゃお願いするよ椎名さん」
俺はこのときはまだ椎名さんのことを甘く見ていた。そうただ加絵奈の格好をして加絵奈っぽく演じているだけで中身は大人しい椎名さんであると思ってたんだよ

 

更に二時間後
俺達を乗せたCHー47チヌークが桜陵学園の屋上へと着陸した。
「いってらっしゃいませ御主人様、加絵奈様」
すっかり元の姿に戻った椎名さんに見送られ俺と加絵奈はCHー47チヌークから降りる。
結論から言うと勉強は全てやりきった、それは素晴らしいことだ、うん実に。ただ椎名さんに加絵奈の格好をしてもらったことこれが完全に裏目でた。なんというか加絵奈になった椎名さんは想像以上に加絵奈だった、それはもう容赦なしに加絵奈。
『全く、こんな簡単な問題もわからないなんてバカじゃないの!?』
『そこはこの方程式使えばできるってさっきも言ったんですけど?同じこと何回も言わせないでよね!』
甲高い罵詈雑言が未だに頭の中で響き渡っている。 俺的には
今朝夢で見たような加絵奈を期待してたのに。
「本当朝から楽しいものが見えたわ」
「こっちは全然楽しくなかったっての」
コンクリートの階段を降りながら本物の加絵奈は楽しそうに笑う。そりゃそうだ俺があまりにも椎名さんに怒られているもんだから加絵奈まで便乗して罵詈雑言を浴びせてたんだからな
「あ、そろそろ大五郎先に行きなさいよ」
そう言うと階段の踊り場で加絵奈は足を止める。俺と一緒に教室に入るのが嫌らしい、なんていうかこうゆうことに一々細かいんだよな
「別に一緒に行ったって誰も気にしないと思うけど」
「私が気にするの!」
「へいへい、全くしょうがないなぁ」
問答する気もないので俺は言われた通りに加絵奈を置いて足早に教室へ向かう
「・・・・おはようございまぁす」
二年三組、その教室の後ろの戸を開けながら消え入るような小さな声で挨拶する。教室には疎らにクラスメイトがいてチラリとこちらを見たがすぐに向きを直し再び談笑し始める。
別に気にすることじゃない、これがこの教室での俺のポジションみたいなものなんだ。
「はぁー」
窓際の一番奥の席に座ると机に突っ伏し目を閉じる。
 本当なんで学校なんて行かなきゃいけないんだろうな、面倒くさいことこの上ないよ。
クラスメイト達は俺をいじめているとかそうゆうわけではない、こっちから話しかければ仲良くしてくれるし遊んでくれる。けどクラスメイト達からは声を掛けられることはない。
・・・・なぜかって?俺が金持ちすぎて近寄りがたいんだとさ
どんなにこちらから仲良くしても向こうからはなにか見えない一線のようなものが引かれていてそれ以上踏み込んではこない
それに気がついてから自分自身、クラスメイト達とは距離ができてしまっていた。別に気にしてはいないからいいんだけどな
そんなことを考えていたらふと急に教室が騒がしくなる
「あ、加絵ちゃんおはよう!」
「おはよう皆」
「西条院さん、昨日休んだけど具合とか大丈夫?」
「うんもう全然大丈夫、心配してくれてありがと」
 顔を上げてみると教室の前の方で加絵奈がクラスメイトに囲まれていた。加絵奈は学校でも人気者でそれは男女生徒だけにとどまらず先生から用務員のおじさん、PTAの方々にまで名が知れわたっているくらいだ。
なんていうか俺だって昨日休んでるんだけどな、 まぁいつも通りのこと全然気にしてなんかいない
「はぁ、授業始まるまで寝るか」
 独り言を呟くと再び机に突っ伏そうとしたその時だった
「おう五臓六腑、昨日は大活躍だったじゃねぇか!」
バカデカイ大声と共にバシバシと肩を叩かれる
「え、ええ?」
なんのことだがさっぱり解らず体を起こしてみると目の前に同じ高校生とは思えないほど体の大きな男子生徒が立っていた
茶髪を逆立てて制服をだらしなく着崩したその姿は正直自分からは話しかけたくないタイプの人間だ
「あれ?俺なんか悪いことしたっけ?」
思わず考えていたことが言葉に出ていた。その言葉に男子生徒はまたもや教室の視線が集まるくらいの大声で笑い出す
「悪いことっていやまぁ、俺達サッカー部のメンツを潰したって言うことに関しては悪いことかもしれねぇけどそっちよりもこんな逸材が眠ってたことに気がつかせてくれたことの方が収穫だぜ」
サッカー部?メンツを潰した?逸材?正直この人が何を言っているかさっぱりわからない
「いや本当なにしたっけ?よく覚えてないんだよね」
「なにって、昨日の体育の時間だよ。俺達サッカー部を相手にゴボウ抜きしてハットトリック決めたじゃないか」
「あ、あーそうゆうことか」
彼の言葉を聞いてなんとなく話が理解できた。昨日、俺は学校に来ていないからそりゃわかるはずがない、ということは
そのサッカー部をゴボウ抜きにしてハットトリック決めちゃったのは“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”である椎名さんだ
「お前もしかして金持ちだから特別なコーチとか練習器具使ってるのか?」
「いやぁ別にいないこともないけど使ったことはないよ」
興味津々な様子で話しかけてくるのを適当にあしらいながら考える。もしかして椎名さんこんな感じで色々やり過ぎちゃっているんじゃないのか?
始業のチャイムが鳴ると共に彼は「入部のこと考えてくれよな」と言って席へ戻っていく。なんていうか話半分に聞いていたのでよくわからないけどどうも面倒なことになりそうだ、こうゆう時の俺の勘って本当良く当たるんだよね

 

なんというか急に他人が擦り寄ってくると今迄が今迄だっただけに嬉しい半面、ちょっと気不味かった。
「はぁはぁ、ここまでくれば大丈夫かな?」
時はちょうどお昼の長休み、太陽が燦々と煌めく中俺は逃げ回っていた。教室を飛び出し中庭に出るとコンクリートの壁を伝って校舎裏へ転がり込む。桜陵学園は山の傾斜に建っているので校舎裏は完全に森と化している。日も当たらず踏みしめる土も湿って正直気分がいいものじゃない、がこうまでしても俺はあの状況から逃げたかったんだ
何故かって説明するとこれはもう俺の勘通り、椎名さんが・・・・“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名さんが思いっきり充実した学園生活を送ってくれたからだ
なんていうか本当は逃げる必要もないんだけどやたらめったら部活やら生徒会やらの誘いが来るもんだから思わず逃げ出してしまった
椎名さんが事あるごとに類稀なる才能を発揮してくれたお陰で多数の部活動に引っ張りダコ。けどこれで実際の俺がその誘いに乗ってそうゆうのに参加したところで酷い醜態を晒すことになるのは火を見るよりも明らかなので捕まりたくなんてなかったんだ。
「けどこのままじゃ捕まるのも時間の問題だな」
正直ここから校門まではむしろ反対側に位置するため相当距離がある、かと言ってこの校舎裏の森を抜けれるとも思わない。そうなれば無力な俺が頼る術なんてのは一つしかない
「あのーえっと誰かいませんかー?ここに貴重な御主人様がいますよー」
校舎裏に俺の声が小さく響き渡る。今朝もなんか夢の中で似たようなことを言った気がするがまぁそこはいいだろう。
「だ、誰もいないのか?」
期待とは裏腹に俺の声に反応してくれるメイド達は現れない。
すぐに誰かが来てくれるものと思ったがそれは思い違いだったようだ。
「ってことはあれか?自分の力でなんとかしなくちゃいけないってことか?」
そう言葉にしてみると言われもない悪感が全身を襲う。本当俺、自分の力でなんとかするってそうゆうの得意じゃないんだよね。
そんなことを思っているとどこか遠くから聞き覚えのある金属の高速回転音が聞こえてくる。
「あれ?この音もしかして・・・」
その音はこちらへ近づいてくると共にはっきりと脳裏に焼き付いた恐怖を呼び起こす
「あわ、あわわ。なんでよりによってあのメイドさんが来るんだよ!」
そう叫んだとほぼ同時に彼女は俺の目の前に落ちてきた。それはもう思いっきり
「“五臓六腑家暴徒鎮圧専属メイド”シリウス。ただいま推参」
腰まで伸びる黒髪に目元を覆う黒色のバイザー、そしてメイドさんとは思えない殺気。昨日加絵奈側について戦ったあのシリウスさんが目の前にいる。手には相変わらず鋼鉄製のブレードとハンドガン、一瞬でも気を許したら殺されそうだ。隙をつかれたとはいえきっと昨日俺に負けたことを恨んでそうだし
「な、なんでシリウスさんがここに?」
「御主人様の要請によって緊急召集した」
「いや、あのそうゆうことではなくてですね。シリウスさんって“暴徒鎮圧”のメイドさんではなかったでしょうか」
恐る恐る尋ねてみる。っていうか俺が御主人様なのになんで敬語で話さなきゃならないんだよ
「『学舎と言うものは常日頃テロリストに狙われる危険な場所である』と、アクセルから聞いている。そのテロリスト対策のために私は行動している」
抑揚のない喋りでシリウスさんは答える
思わず「それ、漫画の話だから!」と言いたくなったがシリウスさんの前ではまともな言葉にならなかった。
っていうかアクセルさんもなにを出鱈目を教えているんだか、いや二人共戦争地区から来たメイドさんだ案外本気でそう思っているかもしれない
「それで用件は?」
「あ、ああえっと・・・」
現れたのがまさかのシリウスさんだったから取り乱したけどよく考えたらシリウスさんなら追っ手をなんとかでき・・・・
「できねぇ、殺しかねないな」
シリウスさんは戦場では“殲滅女王”と呼ばれるほどの戦闘狂ってアクセルさんが言っていたんだぞ
追っ手をシリウスさんに任せわたらむしろシリウスさんがテロリスト扱いになっちまう。
「影武者を用立てればここから逃走するのに重宝すると思うが」
「え?」
シリウスさんの言葉に思わずびっくりして素っ頓狂な声をあげしまう。
「この状況下では屋上にいる“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名を連れてくることが最優先事項であると認識した」
「え、いやちょっとまだ俺はなにも言ってな・・・・」
「言葉を交わさずとも主人の意図を汲むのがメイドの勤めだ。では───」
それだけ言うと踵を返しシリウスさんは金属の高速回転音と共に森の中へ消えていく。
「いやだから、人の話聞けよ・・・・」
もう小さくなってしまったシリウスさんの背中を見つめ思わず言葉が漏れた。なんだか事態はどんどん変な方へ行っている気がするよ。

人の話をろくに聞かずに飛び出していったシリウスさんは五分ほどして俺の元へと戻ってきた。肩にはまるで猟師に捕らえられた獲物のようにぐったりとした椎名さんの姿が見える。
この早さで戻ってきたんだ、想像するに恐ろしい道のりだったのはなんとなくわかる。
「だ、大丈夫?椎名さん」
「ええ、なんとか。シリウスさん、降ろしてください」
「御意」
シリウスさんの肩から降りた椎名さんはふらふらとした足取りで僕の前にやってくる
「申し訳ございません御主人様、事情はシリウスさんから聞きました!」
「え、ああ・・・うん」
なんとなく頷いてみるがそもそも俺まだシリウスさんにもなにも言ってないってのに案外通じているもんなんだな。これがメイドの勤めっての?全く加絵奈にも見習ってほしいぜ
「それで、あの私が今一度御主人様に成り代わってお誘いを断って来ます!勿論学校生活に支障のないように」
「そうしてもらえると助かるよ。」
「では今しばらくここでお待ちください、失礼いたします!」
椎名さんは深々と頭を下げると足早に校舎の方へと走り去っていく。まさにミスして焦ってます!な感じの椎名さんを見るとなんていうか俺としてはそこまで気負いしなくてもいいのになぁなんて思ったりもしたが結局そのことを伝える時間はなかった。
「でもまぁちょっとやりすぎだよなぁ」
「それは違う」
「えっ?」
独り言のつもりだったのが有らぬところから返事が返ってきて思わず振り返る。そこにはシリウスさんが完全に気配を消して立っていた。
「シリウスさん?」
「椎名は相手を観察し、完全に演じきる天才。今回のことも本来の貴殿の力をもってすればできて当たり前と判断したからやったことだろう」
「ってことは俺が色んな部活に誘われるのも俺の力だっての?」
「力を持つ者に人は憧れる。椎名の見立てが正しいのなら貴殿はそうゆう人間なのだろう」
黒いバイザーがあるからはっきりとはわからないがシリウスさんはそう言いながら笑みを浮かべたような気がした。
「では我はこれにて失礼する、これ以上此処にいる必要はないだろう」
「え、ああ帰るんだシリウスさん。あのえっとありがとうございます」
思えば今日はシリウスさんに助けられたと言っても過言ではないだろう。正直昨日のことがあって怖い人かと思ったが案外いい人なのかもしれないな
「礼など不要、では」
シリウスさんはそれだけ言うとローラーブースターを起動し金属の回転をともないながら再び森の中へ消えていく。俺はそれを見送ると軽く息を吐き校舎の白壁に凭れかかった
「俺、そんなに本気だしてないのか?」
シリウスさんの先程の言葉を思い出す。シリウスさんが言うには椎名さんは俺の実力を普通に表現しているだけ、ってことは俺が普段は本気になってないってことだろ?
「大体本気でやったってなぁ」
本気でやって失敗するのが嫌だ、挫折を味わうのが嫌だ。それに俺みたいなのがまともに学校の皆と青春するなんて土台無理だろ、きっとどこかに俺の背景、金持ちってのがちらついてその付き合いは真っ直ぐで純粋なものではなくどこか屈折してしまうような気がする。

『そんなことばっかり言っているからキモいのよ!』

ふとどこからか加絵奈のそんな声が聞こえたような気がした。
「はいはいそうですね、どうせキモいですよ」
まぁでも加絵奈くらいだよな俺に本気でぶつかって来てくれるのは、良いのか悪いのかはよくわからないけど
本気で起こってくれるのも加絵奈だし、本気で励ましてくれるのだって加絵奈だけなんだよな
「だぁーからってあの性格じゃなぁ」
そう言って空を見上げる。俺自信も人の性格についてどうこう言える立場じゃないけどな大人しくしてれば本当可愛いんだよね加絵奈って
「お待たせしました御主人様!」
そんなことを思いながら呆然としていると視界に“五臓六腑家御主人様の代わりに学校の授業を受ける専属メイド”椎名さんの姿が飛び込んでくる。
「え、あっ椎名さん、早いね」
椎名さんが出ていってから時間的にもさほど経っていない
「いえ私のミスで御主人様をこんなところに長居させるというのは心苦しかったもので。とりあえず全てのお誘いに断っておきました」
「ありがとう、でもそんな気にしないでよ椎名さん。ちょっとは嬉しかったんだからさ」
学校で加絵奈以外に話しかけられたのなんて久しぶりだったんだからな
「心遣いありがとうございます御主人様。ですが・・・」
椎名さんはそこまで言うとグッと顔を近づけ
「私にお仕置きをしてください!」
思わぬ一言を口走ったのだ。
「え、あっはい?お仕置き?」
「はい!」
椎名さんの迷いない真っ直ぐ見つめてくる瞳に思わず視線を外す。なんでこんなことになってるんだ?それにお仕置きって、お仕置きって・・・・なぁ
「いやいや別に俺は怒ってないからお仕置きとかないよ」
邪な考えが浮かんでくるのを振り払って冷静に言葉を返す。
そう、椎名さんはなんにも悪くないんだしお仕置きとかないよ、うん
「御主人様が気にしていなくとも今回のことは専属メイドとして恥るべきミスなんです。五臓六腑家のメイドはアンメイドオブオールワークス、完全分業であるが故に担当した一つの仕事に関しては完璧じゃないといけないんです。私は御主人様の能力だけ判断し御主人様の気持ちを考えずに行動してしまいました。だ、だから自分を罰しないといけません」
涙を溜めて潤んだ瞳がじっとこちらを見つめる。正直どうしたものか、お仕置きしないと終わりそうにないし
「でもお仕置きとか言われてもなにをすればいいのか」
「ご、御主人様の望まれることならばどんなことでも受ける所存です」
「どんなことでも・・・・」
その言葉に思わず生唾を飲み込んだ。それと同時に脳裏によからぬ一つの言葉が浮かび上がる
『据え膳食わぬは男の恥』
なんとも都合のよい言葉を引き出した俺は覚悟を決めた!

 

我ながら悪魔じみた発想だと思う。
「これでいいかしら」
そう言ってクルリと回って見せる椎名さんの姿は今朝ヘリの中でしていたのと同じ加絵奈の格好になっている。
「オーケーオーケー、いいよー♪」
椎名さんに加絵奈の格好をさせたのには訳がある。
「してして今から椎名さんには『俺の理想の加絵奈』を演じてもらうよ、いいね」
「わ、わかっているわよ!」
ちょっと怒り気味に答える椎名さんはもう完全に加絵奈になりきって性格やら口調までも本物そっくりだ。だがそれではいかんのだよ!
「違う違う、普段の加絵奈はそんな感じだけど俺の理想じゃそうゆうこと言わないから」
「なにそれキ・・・」
「俺の理想の加絵奈はキモいとか言わない!」
「わ、わかったわよ・・・いえわかりました御主人様。でもこうゆうことしたことないから、いえ・・・ないのでご指導お願いします」
加絵奈の顔で不服そうにでもしっかりと頷く椎名さんの姿を見て正直俺は笑いをこらえるのに必死だった。まさか幸運にも今朝夢見た理想的な加絵奈の姿を拝めることになるとは!
あ、でもこれはあくまでも椎名さんから頼まれたお仕置きなのだ、俺は悪くない・・・仕方なくやっているんだ
「そ、それでこれからどうしましょう御主人様」
「んー昼休憩だってのに逃げまわって昼飯食べてないからなぁ」
「それでは学食がまだ開いていると、えっと思うわよ・・・ではなく思われますが」
学食か、しかし学食に椎名さんの変装とは言えメイド姿の加絵奈を連れて行くのはいろんな意味でマズイ
「いやとりあえず外に行こう」
とにかく学校内にいることはよろしくないのだ、本物の加絵奈に出会ったらなに言われるかわかったもんじゃないからな
周りを見渡して誰もいないことを確認すると歩き出す
「小さい頃加絵奈とよく行った駄菓子屋があるんだ」
「そうなんですか」
鬱蒼とした木々を抜けると金属フェンスがあり向こう側に街が見える。こちら側が少し小高くなっているので視界かなり良好だ
「確かこの辺りに・・・・あった!」
フェンスを伝って少し歩くとそこにはちょうど人一人が通れるくらいの穴がフェンスに開いていた。
「まぁ、こんなところに出口があったんですね」
「校門にはお昼に生活指導の先生が立っているからね。昼休憩に学校の外に出たい人はみんなここを通るんだ」
そう言うと二人で滑るように穴から外へ出る。
「よし、それじゃ行くよ加絵奈・・・じゃなかった椎名さん」
ふと気を抜くと名前を間違えてしまうほど椎名さんの扮する加絵奈は本当に似ている。どうゆう理屈なのかわからないけど性格だけじゃなくて身体的な特徴、加絵奈のスラッとした足のラインやどこぞのグラビアアイドルかと見間違えるような胸の膨らみまで再現されているから驚きだ。
「お気になさらずに御主人様。今の私は“五臓六腑家五臓六腑 大二郎様専属メイド長 西条院加絵奈”ですので加絵奈とお呼びください」
そう優しく微笑む椎名さんの表情に思わず胸の鼓動が高鳴った
そうだよ、この表情の加絵奈が可愛いんだよ。最近じゃ口を開けば嫌悪感たっぷりに「キモい」の連呼だからな
しかも先程まで調整中?みたいな喋り方してた椎名さんがもう
“俺の理想の加絵奈”を完璧に演じている。そうなるとこちらとしても欲望がむき出しになるわけで
「そ、それじゃ加絵奈、昔みたいに手でも繋ぐか」
「よろしいのですか?今は昔のように幼馴染みではなく御主人様とメイドという関係ですが」
「え、ああ・・・うん!いいのいいの」
少し照れ臭かったが意を決して自分から加絵奈の手を取ると顔も見ずに歩き出す。椎名さんの手はとても柔らかくて暖かい、なんか女の子と手を繋ぐ、この感触が久しぶりすぎてドキドキする
「よし行くよ」
「はい、御主人様」


なんていうか理想の世界にいるようだった。目の前を広がる住宅地はお昼時というのもあってか人通りが全くなく、妙な静けささえを感じる。
まるで誰もいない世界で加絵奈と二人っきりみたいだ
「あーなんかこの小さい頃見たことあるな!」
静かすぎる情景に思わずそんな言葉が出た。楽しい状況ではあるがなんていうか俺にはまだこんな状況で沈黙を楽しめるほど大人じゃなかった
「昔の加絵奈は大人しくて俺の後ろでいつもおどおどしてたよなぁ」
「それであの時なんか加絵奈泣き出しちゃって・・・」
なんとか会話を弾ませようと色々話を出してくるも自分でも何を言っているのかよくわからなくなっていた。ただそれでも椎名さんは嫌な顔一つもせずに微笑み、答えてくれる
「あ、あはは。ごめんね加絵奈。俺つまんない話ばっかりしちゃって」
「そんなことありませんよ。御主人様が私のこと愛してくださっていること、それがとても嬉しいです」
「あ、愛して!?」
思わず挙動不審に慌ててしまう。いやなんせ俺『愛』の前に『恋』も知らないんだぞ。ま、まぁあれだ言葉のあやというやつでうんそうだ、よくわからないけどきっとそうだ。
完全に頭の中が真っ白になっている俺を尻目に椎名さんは足を止め俺の前に立つと上目使いで真っ赤になっているだろう俺の顔を覗き込んでくる
「そんなに萎縮なさらないでください御主人様。私も同じように緊張しているんですから」
椎名さんは俺の手を取ると自らの胸に押し付ける
「心臓の音、聞こえますか?物凄くドキドキしていますでしょう?」
「う、うん」
俺は静かに頷く。正直言えば全然わからなかった。なんせ触っているのが柔らかい脂肪の塊だからな、椎名さんも緊張しているのかそのことに全然気がついてない
(しっかし柔らかいな)
メイド服の上からでもはっきりとわかるこれは椎名さんだけどこれは加絵奈の胸!っていう弾力。おもわず指を沈めたいと思ったときには図らずも既に指に力が入ってた
「んっ・・・御主人様っ」
「あわ、い、いやごめん!」
椎名さんの口から零れる甘い吐息におもわず手を離そうとするがそれを椎名さんが制する
「すいません御主人様、突然だったので取り乱してしまいまして。どうぞそのままお続けください」
続けてくださいって、いやそれっていいのか?
いやいいんだよな?だってこれ向こうから誘ってきているわけだし!
「ですが御主人様のお許しいただけるのなら、私の我儘を一つ聞いて欲しいです」
「我儘?」
「はい、これは私の気持ちなのですが」
少しためらうように言うと椎名さんは上目使いの格好のままゆっくりと目を閉じる
「キス、して欲しいです。私の愛する御主人様に」
「えぇっ!?」
これまた何度目かという胸の高鳴り、これで本当にキスなんかしたら俺の心臓はどうなってしまうんだろうか
もはやまともに鼓動しているかどうかもわからない心臓なんて放っておいて目の前の美少女を視界に入れる
頬を桃色に染め濡れた赤い唇でキスを受け入れようとする美少女を前に───
なんにもしないなんて漢じゃないだろ!!しかも目の前にいるのは加絵奈、そう加絵奈なんだ!
「わかったよ加絵奈、それじゃするよ?」
「はい、御主人様」
意を決しゆっくりと顔を近づける。
キスした後、してもいいってことだよな?しっかし流石に初めてが野外とか、凄いよな。ああ、でも俺なんだそのゴム持ってないぞ、ってことはあれか?そ、そうだよな愛し合っているんだからそんなのは必要ないよな?
少し冷静になるといろんな事が頭を過る。しかしこうなると先にこの台詞を言ったおいた方が良いだろう、うん。
『このお話に登場する人物は全員十八歳い・・・・』
「だぁれが十八歳以上だって!?」
心の中を読まれたように後ろから声がする。その声に「あ、まずい」と思ったときにはもう既に遅かった
「どぐぁっ!!」
横っ腹に激痛が走るとともに俺は激しく地面を転がった
「痛ってぇーな!なにすんだよ加絵奈!」
脇腹を押さえながら蹴りを入れてきたブレザー姿の本物の加絵奈を睨む
「なにが“なにすんだよ”よ、あんたはなにしているのよ!」
「いや、これはその、なんだ」
「教室にいないからおかしいとは思ったけど、まさか学校を抜け出してこんなことしているなんてねぇ。」
軽蔑するような目で俺を見ている、ああこれはまずい終わったと思ったがなんとか無謀な反論をせざるを得ない
「てかなんで加絵奈がここにいるんだよ」
「簡単な話よ、シリウスさんから報告を受けたのよ」
「くっ、そうゆうことかよ」
「まぁそうゆうわけでぇ・・・・」
加絵奈は不適な笑みを浮かべながら近づいてくる。こいつぁヤバイな、まじで死を覚悟しないといけないかもしれない
必要だったのは『このお話に登場する人物は全員十八歳以上です』じゃあなくて『このお話には暴力シーン、グロテクスなシーンがあります』だったんだなぁ
そんな現実逃避をしていると椎名さんが俺と加絵奈の間に割り込んできた
「待ってください加絵奈メイド長。これは私へのお仕置きなので御主人様は悪くないんです。それに・・・」
椎名さんはそこまで言うと少し躊躇うような素振りを見せたが
なにかを決したように言葉を続ける
「私、加絵奈メイド長を演じさせてもらって気がついたんです。それで先程の行動は私の想いだけじゃなくて加絵奈メイド長自身の想いでもあるんだと理解しました」
一瞬俺も、そしてたぶん加絵奈もすぐには椎名さんの言葉が理解できなかった。けどえっと椎名さんは加絵奈の気持ちがわかってるってことで、えっとさっきの行動はそれの現れで
「それがなに?どうゆうことなの椎名さん」
「だから加絵奈メイド長の愛している人を誘惑したのは私です。ですので殴るのなら御主人様ではなく私を」
どストレートな椎名さんの言葉におもわずビックリした
まさか加絵奈が俺のことを好きだって?
「ちょっと、ちょっと待って椎名さん!私は別にそ、そのなんにも思ってないわよこんなキモい奴のことなんて」
「いえ、この際なので素直になられた方がよろしいと思われます。でなければ私の想いも晴れません」
「だ、だからなにかの間違いだって私が大二郎のことを、そのあの・・・・」
椎名さんの問いに否定を繰り返す加絵奈も最後は歯切れの悪い言い方をして俯いてしまう
あれ?なんか話の展開が予想とは違ってきた。てっきり俺が加絵奈にドーンバーンドガーンと殴られてちゃんちゃん♪だと思ってたのにいまや二人の加絵奈が自問自答のように言葉を繰り返している謎の状況が広がっている。
そして加絵奈が俺のことを好き?そんな嘘みたいな話が椎名さんの口からまるで証拠を突きつける裁判のように矢継ぎ早に飛び出し加絵奈を追い詰めている
「いやあのね椎名さん。私はね、ただこの大二郎のバカが見境なしに椎名さんに手を出したりする変態だから怒ってるだけで、別に椎名さんが大二郎を誘惑したから起こっているとかそうゆうんじゃなくて」
「では私が感じた加絵奈メイド長の御主人様への気持ちは私の勘違いだったということですか?」
「そ、そうよ!いくらなんでもなんで私が大二郎のこと好きなわけないじゃない!」
加絵奈の言葉に対して椎名さんは少しの間沈黙すると踵を返し俺の方を見つめる
「そうですか。それでは加絵奈メイド長。私が代わりに御主人様のことを愛しますね」
「えっ?それってどうゆう意味?」
椎名さんは加絵奈の問いには答えず俺の前まで歩いてくると腰を下ろす
「御主人様、お怪我は大丈夫ですか?」
「ああ、うん。それは大丈夫」
「申し訳ございません御主人様。私では代わりにしかなれませんがそれでも愛していただけるのなら・・・」
「え?」
ふと椎名さんの顔近づく
「私も御主人様を愛します」
そして次の瞬間俺の唇に椎名さんの唇が触れた
「なに・・・してるの、よ」
一瞬なにが起こったか理解できなかった。だが椎名さんの頭越しに驚いている加絵奈の表情、そして唇に触れる椎名さんの感触ですべてを理解する
「ちょ、ちょっと椎名さん!」
顔をそむける加絵奈の姿を見ておもわず力任せに椎名さんの体を引き離した
椎名さんはただ一言「申し訳ございません」とだけいうとグッとなにかを堪えるように俯いてしまう
「か、加絵奈・・・」
「あはは、ごめんね大二郎。私邪魔しちゃってたみたい・・・私はもう帰るから、二度と・・・うん、邪魔しないから。二人でごゆっくり!!」
加絵奈は吐き捨てるように叫ぶと踵を返し走り出す
「加絵奈!」
すぐにでも追いかけたかった。けど椎名さんをこの場に置いておくことも俺にはできなかった
「椎名さん、どうしてこんなことを」
「申し訳ございません御主人様、今は答えたくありません」
椎名さんは顔を上げることなく消え入りそうな声で続ける
「私のことは大丈夫ですから、御主人様は加絵奈メイド長のところへ行ってあげてください」
「わかった。ごめんね椎名さん」
俺はそれだけ言うと立ち上がり全力で走り出した


俺は本当バカな男だ。椎名さん、加絵奈の涙を悲しい表情を見るまで酷いことをしていることに気がついていないんだからな
加絵奈にきちんと謝ろう、殴られてもいい嫌われてもいいちゃんと許してくれるまで謝ろう
「ハァハァ・・・い、いた!」
息が切れるほど走ったところでようやく加絵奈の後ろ姿が見つかる。
「待って加絵奈!」
俺は叫ぶが加絵奈はその言葉からも逃げるように走るスピードをあげる
「くっ、こなくそぉ!!」
普段走らないせいか足の筋肉がすでに悲鳴をあげている。それでも気合いと根性で無理矢理に走る速度をあげる。ここで加絵奈に追い付けないくらいなら死んだ方がましだ、そう本気で思っていた。
「加絵奈!たのむ、お願いだから待ってくれ!!」
5m、3mと距離を縮め手を伸ばす。だが足の痛みとともに距離は再び離れ、その度に気合いをいれる。それの繰り返し
結局加絵奈の腕を掴むことができたのは加絵奈を見つけてからゆうに二十分を越えたころだった
「くっそ、はぁ・・・ったくこんなに走ったの久しぶりだぞ」
「なんで私なんか追いかけてるのよ」
加絵奈は振り替えることなくため息混じりに呟く
「そんなの決まってるだろ、加絵奈に謝るためだよ」
「別に謝ってもらうことなんてないわよ。それよりも今頃御主人様に放っておかれて泣いているわよ椎名さん」
「多分ね、でも・・・・それでも俺はまず加絵奈に謝りたくて、そして伝えたかったんだ」
掴んだ加絵奈の腕を離すまいと力を込めて握る
「強がりの癖に泣虫でいつも泣き顔を見られたくないって逃げてたよな」
「知らない、そんな昔のこと・・・泣いてないし」
「でもちゃんと面と向かって聞いて欲しいんだ加絵奈に、だからこっち向いてくれよ」
俺の言葉に渋々加絵奈は振り返る。涙こそ見えないが目が真っ赤に充血していて泣いた後だというのははっきりとわかっていた
「そうゆうところ全然変わってないよな加絵奈は」
「う、うるさいわね!で、もうなんなのよ伝えたいこ───」
「ごめん加絵奈!!」
加絵奈の言葉を遮るほどの勢いで俺は深々と頭を下げる。俺にできるのはこれくらいしかないのだから仕方ない
「何、意味不明に謝っているのよ。ばっかじゃないの?」
「そんでもって俺は加絵奈のことが好きだ!!」
「なによ、昨日といい今日といい困ったらそうゆうこと言えばいいと思っているんでしょ?」
もう俺は逃げたりはしない、やっぱり昔からずっと加絵奈のことが好きだし加絵奈の悲しむ姿を見たくない
「加絵奈はどうなのさ?俺のことどう思っているの」
「うっ、なによ質問しているのはこっちなのに」
「いいから答えてよ!」
語気を強め真剣に少し吃驚した様子で加絵奈がこちらを見つめている。その瞳、その表情から絶対に逃げないと決めた
「なんなのよもう、答えたら満足するの?」
「ああ、答えがどうであろうとね」
「わかったわよ・・・それじゃ言うから耳の穴かっぽじって聞きなさいよ!」
そう言うと加絵奈も意を決したのか大きく息を吸い込むとこちらをじっと見つめてくる、そして
「私も、大二郎のことが好き。うん、大好き」
顔を真っ赤にし恥ずかしそうに告白した。今まで何度と見た加絵奈の姿でもその姿は一段と可愛く見える
そして聴いた、うん・・・間違いなく聴いた。加絵奈の口から「大二郎のことが好き」って言葉を。やはり椎名さんの見立ては正しかったんだ!そして今までキモいキモい言われてたのはあれだ愛情の裏返し、ツンデレというわけだ。ふふふっ、ついに待望の加絵奈のデレ期がやってきた!
「か、加絵な・・・・ぶぐろぉぁ!!!」
嬉しくなって加絵奈に抱きつこうとしたその瞬間思いっきり俺の顔面にカウンターパンチが叩き込まれる
「痛てぇ!!」
あれ?なんで?なんで今殴られたの?俺は加絵奈のことが好き
加絵奈も俺のことが好き。両想いじゃないか、じゃなんでなんで?夢か?この痛みを伴ってもなお夢だと言うのか?
「勘違いしないでよね。私が好きなのは昔の大二郎なの」
「は?昔の俺?」
「そう、寝坊しなくて、ぐーたらじゃなくて、なんでもお金で解決しようとしなくて、授業サボったりしなくて、女の子を御主人様だからってきせかえ人形にして襲ったりしない」
俺を殴った拳をハンカチで拭きながら早口で捲し立てる
「・・・他にも色々悪事をしない、そうゆう昔の大二郎は好き」
「は、はは・・・今の俺、全否定なのね」
「でも良かったじゃない、可愛い私からいいヒントがもらえて」
すっかり元の加絵奈は満面の笑みで言い放つ。そう思えばそうだよなぁ逆をやればいいんだから、うん絶対に無理だけど
「ぜ、善処しますよ、はいはい」
呆れた声とともに空を見上げる。ああ、どこまでも続く雲ひとつない空にちょっと心が癒される。
今日も空が眩しいぜ


                                                        END

プロフィール
HN:
氷桜夕雅
性別:
非公開
職業:
昔は探偵やってました
趣味:
メイド考察
自己紹介:
ひおうゆうが と読むらしい

本名が妙に字画が悪いので字画の良い名前にしようとおもった結果がこのちょっと痛い名前だよ!!

名古屋市在住、どこにでもいるメイドスキー♪
ツクール更新メモ♪
http://xfs.jp/AStCz バージョン0.06
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